脳科学者の茂木健一郎氏が自身のYouTubeチャンネルで「イラン情勢における「北風」と「太陽」」を公開した。動画では、緊迫するイラン情勢を巡るアメリカやイスラエルの軍事的な動きに対し、独自の視点で懸念と提言を語っている。

動画の冒頭、茂木氏はイスラエルによるイランへの攻撃やアメリカの強硬な姿勢の背景について言及。核兵器開発の阻止という軍事的な目的に加え、イラン国内の女性のあり方など、西側諸国との価値観の違いに対する「憤り」が根底にあると分析した。

その上で、アメリカやイスラエルの目論見通りにイランの体制転換が成功した場合のリスクを指摘する。イラン革命前のパーレビ王政時代における経済格差などの歴史に触れつつ、仮に新たな世俗的政府が誕生したとしても「排除された人々が、今後5年10年経ったときにどういうハレーションを起こすかってのは予想できない」と語り、他国による国づくりの難しさを強調した。

さらに茂木氏は、経済発展を通じて国民の生活水準が向上した中国を例に挙げ、イランに対しても中長期的な戦略として「太陽政策のほうがよかったし、いいんだよな」と主張。日本の漫画やアニメといった文化が中東諸国に波及し、徐々に自由な社会へと向かう軌道もあったと語る。そして、「無理やり言うこと聞かせるみたいな状況になったときに、その後のハレーション、予後は必ずしもいいものではないかもしれない」と、軍事力による強硬な手段に強い懸念を示した。

最後に茂木氏は、今後の日本の役割について言及。アメリカに完全に追随することも、独自の路線を貫くことも難しい現状を踏まえつつ、イランと友好関係を持つ日本だからこそ「どっか太陽側の立場で、イランを良くする、そして世界を良くする方向に貢献できるんじゃないか」と提言し、動画を締めくくった。

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