【インタビュー】ACIDMAN、大木伸夫が語る武道館公演の収穫と新たな挑戦「いつかは死んでしまう人生の中で、たった一滴の時間が“最高になった”と思えたら」

全国ツアー<This is ACIDMAN 2025>のファイナルとして、10月26日に開催された7年ぶり7度目となる日本武道館公演を余すところなく収録したACIDMANの最新ライブBlu-ray『This is ACIDMAN 2025 in 日本武道館』が4月1日にリリースされる。
もちろん、その一番の見どころは約3時間におよんだ日本武道館公演の全20曲には違いない。しかし、そこに3月から8ヵ月かけて、全国10ヵ所を回った<This is ACIDMAN 2025>のツアードキュメンタリーを加えることによって、今回のライブBlu-rayは、2025年がACIDMANにとってチャレンジの1年だったことを物語る貴重な記録になったことは、ここで声を大にして言っておきたい。
“これぞACIDMAN”と言えるセットリストを前もって発表してからライブに臨むワンマンライブが<This is ACIDMAN>だ。5度目の開催となる2025年は前述したとおり全国10ヵ所を回る同公演初のツアーとなった。それも含め、2025年のチャレンジがACIDMANに、どれだけ大きな成果をもたらしたのか。ツアーを振り返りながら、ライブBlu-ray『This is ACIDMAN 2025 in 日本武道館』の見どころを語ってくれた大木伸夫(Vo, G)のインタビューからぜひ感じ取っていただきたい。
ACIDMANは4月9日から、2025年のチャレンジの成果のひとつと言える13thアルバム『光学』を引っ提げたツアー<ACIDMAN LIVE TOUR “光学”>を開催する。6月27日に迎えるツアーファイナルは、18年ぶりとなる幕張メッセ公演だ。ACIDMANのチャレンジは、2026年もまだまだ続く。
◆ ◆ ◆
■あらゆる誤解が解けて
■僕らの音楽はもっといろいろな人に届く
──ライブ映像作品『This is ACIDMAN 2025 in 日本武道館』本編の最後でも語っていましたが、改めて2025年10月26日の日本武道館公演の感想から聞かせていただけますか?
大木:本当に感謝しかないです。7年という時間を越えて、満員の日本武道館の景色を見ることを目標に1年間ずっとやってきて、あの日ステージに出ていって、本当に2階の奥の奥までお客さんが入っている景色をまず目にした瞬間に感謝が溢れてきました。ただ、一瞬でも気を抜いたら、感極まっちゃうと思ったから、そのまま気を抜かずにやり通して、最後、ライブが終わったとき、ひとつの目標を達した歓びなのか、安堵なのかわからないけど…とても満ち足りた気持ちになれました。
──そこから時間が経つにつれ、そういう歓び以外の、もうちょっと冷静に自分たちのライブパフォーマンスを振り返る、ということもしたのではないかと思うのですが。
大木:今回、武道館公演をライブBlu-ray化するにあたって、粗編集したものを見せてもらって、ようやくライブを客観視できました。とてもいい1日だったと思うし、お客さんの表情を見ても、演出を含め、かなりレベルの高いものができたと思っています。Blu-rayを見てもらえれば、このバンドの高いポテンシャルを感じてもらえるんじゃないでしょうか。

──演奏中、LEDスクリーンに映した映像のクオリティーも高かったと思います。曲によっては、歌詞も映し出していましたが、それはやはり、どんなことを歌っているのか理解した上で歌詞もしっかりと受け止めてほしいからですよね?
大木:そうですね。もちろん、音楽って気持ちや感覚で受け止めるものだと思うから、歌詞を読んでもらわなくてもかまわないんです。だけど、客席で改めて映し出された歌詞をじっくり見たら、全然違う印象に聴こえたり、“こういうことを歌ってたんだ”って驚いたり、新たな発見があると思うんです。初めて僕らのライブに来た方もいたと思うし。だから、本当は全曲やりたいぐらいなんですけど、さすがにそれはトゥーマッチだから、僕の本質を歌っているような曲だけ歌詞を投影しています。
──演出面でいえば、ライブ冒頭の「world symphony」から紙吹雪が大量放出されましたよね。いきなりのハイライトというか、クライマックスをここに持ってくるか!?という驚きがありました。もちろん、その後もハイライトやクライマックスはそこかしこにあったんですが。
大木:それはもう、初っ端からいったれ!っていう祝祭感というか意気込みの表れですよね。

──今回の『This is ACIDMAN 2025 in 日本武道館』は映像作品としてはいかがですか?
大木:本当に素敵な瞬間をいっぱい切り取っていただいていると思います。ディレクションは、僕の親友でもあるetudeのアキさん(小田切明広)という方で、もう15年近い付き合いなんです。僕は彼の才能に惚れこんでいるんですけど、撮影はこの1日しかないわけですから。二度と撮り直せない瞬間をいっぱい押さえてくれて、最高の作品になったと思います。僕らの音楽はもちろんですけど、僕の性格も含め、僕自身をすごく理解してくれていることが映像から伝わります。
──大木さんの視点で見どころを挙げるとしたら?
大木:もちろん全曲です(笑)。その中でもストリングスセクションの皆さんに入っていただいた8曲目の「sonet」から13曲目「廻る、巡る、その核へ」までの真ん中のブロックがあまりにも素晴らしい。気持ちの入ったボーカルもさることながら、改めて、歌詞も含め、楽曲が素晴らしいと思いました。自画自賛になっちゃいますけど(笑)。
──バラードを含め、じっくりと聴かせる曲を続けて演奏したセクションですね。
大木:ええ。そういう静かなセクションで、曲の完成度と、それを表現するバンドの集中力を表現できたっていうのは、バンド冥利に尽きるというか。長いことこのバンドをやって来たからこそできる演出だったと思います。こういうところをいろいろな人に見ていただけたら、あらゆる誤解が解けて、僕らの音楽はもっともっといろいろな人に届くだろうと思います。
──あらゆる誤解というのは、たとえば?
大木:“激しいロックバンドなんでしょ”みたいな。ロックバンドであることに誇りはあるんですけど、そう思われることに“そこまでこだわっていないんだけどな、こっちは”というか。ロックバンドっていうひとつのワードだけで、だったら聴かないという人もいるし、バンドは好きじゃないという人もいると思うんですけど、さっき言ったところを見てもらえたら、“音楽の可能性をもっと深掘りしているバンドなんだ”ってことは認識してもらえるはずだと思いました。

──さっきおっしゃっていた「sonet」なんですけど、最初、ストリングスの音が聴こえてきたとき、同期で流しているんだと思ったんですよ。そうしたら幕が上がって、そこでストリングスセクションが演奏しているという。あの演出には、やられた!と感じました。
大木:幕をあのタイミングで上げることは、僕らのライブ制作をやってくれているスタッフのアイデアなんです。とてもいいアイデアだと思いながら、いつか武道館でやりたくて、1年半ぐらいずっと寝かせていたんです。やっとできる!と思って、やってみたら見事にハマりましたね。
──曲間の大木さんのMCもカットせずにBlu-rayに収録されていますが、そこも見どころですよね。
大木:今回はどうでしたっけ。見どころでしたっけ? いつも同じことを言ってるから、僕自身はわからないですけど。
──改めて、大木さんがどんなことを考えながら音楽を作っているのかを知ることができるという意味でも見どころだと思うんです。失礼ですけど正直、MC長いじゃないですか(笑)。
大木:ははは。もっと正直に言ってくださいよ(笑)。
──いや、長いMCももはやライブの見どころというか、聴きどころになっているんじゃないかと思うんです。
大木:あれでも短くしようとしてるんです(笑)。努力して、その結果があれなんです。だから、本気で喋ったら、とんでもないことになってしまう。たぶん1時間じゃ収まらないと思います。その意味では、短いMCだったと思います(笑)。

──武道館でもおっしゃっていたじゃないですか。「申し訳ないけど、この話、まだまだまだ続くよ」って。もはやネタなんじゃないかっていう(笑)。
大木:いやいやいや。あれは本当にネタじゃない。もうこの年齢になると、喋りながら、聞いていただいている皆さんの気持ちが手に取るようにわかるんです。同じようなことを、飲みの席でもずっと言い続けているので、興味ない人もいるというのはわかっているんですけど、“だけど、言わなきゃいけない時はあるだろう”って気持ちが言わざるを得なくさせるんです。だから謝って、“一度筋を通したんだから、あとは喋らせてもらうよ”っていうちょっと乱暴なやり方なんですけど、それはもうしょうがない。頭の中でも、もう時間だよってランプは点滅しているんです。でも、“今、やめたら意味ないんだ”っていう。お客さんにちゃんと伝えたいことがあって、10人のうち1人でも心が動けば、世界が変わるんだよって気持ちになるんです。そうしたら勇気が湧いてきて、伝えるしかなくなっちゃうんです。喋っても喋らなくても、どっちみち後悔しちゃうから、だったら、喋った後悔を選んでますね。
──何を喋るかはあらかじめ決めているんですか?
大木:ほとんど決めないです。デビューした頃は書いたりもしたり、前日、風呂に入りながら喋ってみたりもしたんですけど、全然うまくいかないから。ある時からその時に思ったことを喋るかたちにしました。“リリースやライブの告知はここで言おう”って決めておきますけど、それ以外のことはむしろ考えないようにしてます。
──それでもあれだけ喋れるということは、普段からそれだけいろいろなことを考えているということですよね。今回のライブBlu-rayと全然関係ない話ですけど、それを本にしてみたらどうでしょう?
大木:そういうお話をいただけるなら、ぜひやりたいです。昔、いただいたことがあって、その時はスケジュール的にできなかったんですけど、お声がけいただいたら、やらせていただきたい。子供から大人まで楽しめる宇宙論みたいなものをずっとやりたいと思ってるんです。そういう本って山ほどあって、たくさん読んできましたけど、正直わかりづらいんです。だから、ちゃんと子供でもわかるものにはトライしたいといつも思っています。

■生きるということとか死ぬということとか
■まっすぐに伝えていかなきゃいけないな
──ところで、武道館の玄関に飾られたお祝いの花を見ながら、「BRAHMANから来てないな」って大木さん、ツアードキュメンタリー映像で言ってましたよね?
大木:すごくニッチなところを(笑)。
──あのシーンは、さっきおっしゃっていたアキさんが選んだんですか?
大木:そうです。ドキュメンタリーのパートは、全部アキさんが使いたいところを選んでます。いや、別に花が来てなくてもいいんですよ。いいんですけど、TOSHI-LOWに会ったら言いますけどね(笑)。ネタとしてね。
──でも、あそこを使うっておもしろいですよね。
大木:アキさん、そういうのが好きなんです。そういう少し笑えるところを拾って、使ってくれるんです。ちょっとしたボケにもなるし、あのシーンが入ることでBRAHMANと僕らの支え合う関係性も伝わると思うし。
──その特典映像として加えられている1時間20分におよぶツアードキュメンタリーも見応えがありました。だから、U-NEXTで武道館公演を観た人も今回のBlu-rayは買ったほうがいいと思うんですよ。
大木:ありがとうございます。当日会場に来ていただいた方にも、ぜひBlu-rayで観ていただきたいです。

──各地セットリストを変えた今回の<ACDIMAN LIVE TOUR “This is ACIDMAN 2025”>は、バンドにとってひとつのチャレンジだったと思います。ツアードキュメンタリーの中で、「セットリストを変えることに対して、それが正しいのかどうかわからない」と大木さんは言っていましたが、ツアーを終えてみて、その答えは出ましたか?
大木:はい。結果、大正解だったと思います。それは武道館公演が本当に満足できる結果で終われたからだと思うんですけど。各地、いろいろなトライをさせてもらったおかげで、武道館の曲順がどんどん明確になってきて、セトリが作りやすかったんです。もちろん、そのために各地のセトリを変えたわけではないですけど、変えてよかったと思いました。ただ、アルバム『光学』のレコーディングも同時に進めていて、めちゃくちゃ忙しかったら大変でした。
──その渦中に行った昨年のBARKSインタビューでも話していただきましたね。
大木:はい。大体、ツアーのセトリって数週間掛けて固めるんですけど、毎回変えるってことは、ツアー中もずっとリハーサルをしなきゃいけない。でも、ライブとライブの間が1週間しかなかったんで、メンバーには申し訳なかったですね。毎回、1週間前にセトリを渡されて、そこから準備しなきゃいけないんだから、かなりの負担だったと思います。それでもやり遂げてくれたわけだけど、僕は僕でツアーのリハーサルが終わってから、アルバムの曲作りもしなきゃいけなかったから、へたしたら体を壊すかもと思いながら、結果、ツアーも武道館公演もうまくいったので、やってよかったと思います。

──各地、ファンのリクエストで1位に選ばれた曲だけ、前もって発表したセットリストの中で“ファン投票楽曲”として伏せられていました。1位になった曲に対して、大木さんが感想を語るMCもツアードキュメンタリーに収録されていますが、リクエストで1位に選ばれた曲については、どんなふうに感じましたか?
大木:うれしかったり、意外だったり、いろいろな感情が入り混じってました。各地でセトリを変えながら、予想もしていなかったリクエストがくるわけですよ。自分で企画しておきながら、“なんでこんなことを考えたんだろう”って(笑)。曲によっては、憶えてないものもあるんです。だから、思い出すところから始めなきゃいけない曲もあったんですけど、おかげでそれが自分たちの曲を客観的に見直す機会にもなった。“このギターフレーズ、こんなにカッコよかったんだ”とか、“こんなにいい言葉を歌ってたんだ”とか、改めてそう思えたことが自信に繋がったことがよかったし、昔から、いい曲が多かったんだって思いました。
──ツアードキュメント映像の中でも、他のメンバーさんが「大木の才能はすごい。いい曲を作り続けてる」とおっしゃってましたね。リクエストの中で、“これが選ばれるのか?”ってちょっとびっくりした曲もあったんですか?
大木:「永遠の底」かな。
──仙台で選ばれた曲ですね。
大木:「永遠の底」はアルバム『有と無』(2014年発表)の2曲目なんです。こういう曲が選ばれることはないと思い込んでいたというか。アルバムの幕開けと位置付けながら、けっこう自己満足に近い曲だったから。そういう曲を選んでもらって、“またライブでやれるんだ”という歓びがまずあったし、曲の世界観もスピリチュアルというか、生も死も有も無もない不思議な空間で、新たに何かが蠢き生まれていくみたいなファンタジーな世界を選んでくれたのがとてもうれしかったし。改めて、いい曲だなって思いながら演奏しました。
──MCでも「おぉー、うれしいな」とおっしゃっていましたね。
大木:そうでしたっけ。
──MCのどこを使うかも含め、ツアードキュメンタリーの演出もアキさんなんですか?
大木:もちろんそうです。ドキュメンタリーを撮り続けて残していくというのは、僕の考えではあるんですけど、リクエスト曲を各地撮るっていうのは、アキさんのアイデアでしたね。だから、僕はそれが使われるのかどうかわからなかったけど、結果使われていて、ワンコーラスとはいえ、ファンの方が各地でやったリクエスト曲を見ることができてよかったと思います。やっぱり今回のツアーの醍醐味のひとつだから、とてもいい演出ですよね。

──ツアー各地で収録した、ACIDMANへの思いを語るお客さんのインタビューもすごくよかったです。中にはACIDMANがきっかけで“薬剤師になった”とか“結婚した”とか、“生まれてくる子供にACIDMANの曲からALMAとつけようと思っている”とかっていう人たちもいて、ファンの人生に影響を与えているんだなと思いました。
大木:うれしいですね。ファンのインタビューは、<SAI> (ACIDMAN presents<SAITAMA ROCK FESTIVAL “SAI” 2022>Live & Documentary FILM / 2023年発売)のときや、これまでの映像作品でも見させてもらってます。毎回、編集に立ち会いながら、涙が止まらない。「20年前から好きでした」って、もう奇跡でしかないじゃないですか。この人たちに支えられているんだと思うと、本当に泣けるんです。このファンへのインタビューは僕らの支えになっていますね。
──“ACIDMANってこんなに愛されているんだ”ってわかるから、あれはファンが見てもうれしいと思いますよ。中には「親が聴いていたから、自分も好きになった」という若いファンの方もけっこういらっしゃったり、武道館公演で、まだ小さな男の子が「ACIDMANの一生懸命なところが好き」と言っていて(笑)。
大木:最高のホメ言葉ですよ。本当にありがたいですね。
──今回、<This is ACIDMAN>を初めてツアーという形でやってみていかがでしたか?
大木:終われば、あっという間でしたけど、楽しく呑気にやっていたわけではないから、今振り返ってみれば、かなりしんどかったと思う。でも、その一方では“それが旅(ツアー)だよな、それが生きるってことだよな”とも思う。結果、大きな満足感は得られたんですけど、同時に、僕にはまだまだやりたいことと、やらなきゃいけないことが山積みだということにも気づかされました。ひとりでも多くの人に、音楽を使って、生きるということとか、死ぬということとか、平和とか愛とか、そういうものをまっすぐに伝えていかなきゃいけないな、という決意を新たにしたツアーになりましたね。

■僕らは光でできていて、最後に光になっていく
■アルバムの世界観をツアーで体験してもらいたい
──そんなふうに決意を新たにしたところで、4月9日から全11公演の全国ツアー<ACIDMAN LIVE TOUR “光学”>が始まります。アルバム『光学』リリース後、東京と大阪で開催した<『光学』全曲初披露ライブ&第2回壇上交流会>は、アルバム『光学』収録曲のみというセットリストで、アルバムの世界観を始まりから終わりまで純度の高い形で共有したいというテーマがあったそうですね。そこに『光学』以外の曲も加わってくる今度のツアーは、どんなライブにしたいと考えていますか?
大木:今回のツアーに関しては、<This is ACIDMAN>とは逆に、セットリストはほとんど変えずにやりたいと思っています。ひとつの作品として、決まったセットリストをその都度、研ぎ澄ましながら何度も繰り返して、アルバムのタイトルどおり光を学べるようなツアーにしたいんです。音楽ってエンターテインメントではあるけど、もう一段階深く考えてみることによって、何かをひとつ学んだかのように感じられるものをやりたいとずっと思っていて。たとえば、小説を1冊読んだり、映画を1本見たりしたら、自分のレベルがひとつ上がったような気がするじゃないですか。今回は、まさにそういうツアーにしたいと思っています。その気持ちはこれまでで一番強いんじゃないかな。僕らは光でできていて、最後、光になっていくというアルバムの世界観を体験してもらって、それが楽しみに繋がるようなツアーにしたいです。
──話が行ったり来たりしちゃうんですけど、『光学』の全曲初披露ライブはいかがでしたか?
大木:全曲初披露ライブは、コロナ禍の時、アルバム『INNOCENCE』(2021年発表)から始めたんですけど、めちゃくちゃいいと思いました。でも、それはそうだろうって思うんです。たとえば、映画をシーンごとにバラバラに見せたり、見たりすることってないじゃないですか。それと同じように僕らはアルバムとして楽曲を作っているわけだから、その全曲をお客さんの前で収録曲順通りに披露するって、非常に理に適っている。大阪と東京でしかやれなかったけど、『光学』の曲だけで、その他の楽曲が入らないっていう構成もすごくよかった。それに対して、『光学』を引っ提げてのツアーは、過去の楽曲や、その彩りも加えながら伝えていくという作業なので、当然見せ方は違うんですけど、『光学』の曲がどんなふうにお客さんに届くのか楽しみですね。
──『光学』の楽曲は演奏技術も含め、かなりレベルアップしたんじゃないかと思うんですけど、ライブで演奏してみていかがでしたか?
大木:想像していたよりもよかったです。確かに難しい曲もあるんだけど、スタジオで緻密に作り上げた曲でも、ライブではより感情が乗るってことがわかったので、とても楽しくやれましたね。

──さて、6月27日のツアーファイナルは18年ぶりとなる幕張メッセ公演ですが、ファイナルの会場に幕張メッセ国際展⽰場9-10ホールを選んだのは、どんな理由からだったんですか?
大木:いろいろな理由があるんですけど、武道館とのコントラストがすごくはっきりしているというところで選びました。武道館は造りが立体的で、上の上のほうまでお客さんが入ってるけど、幕張メッセは平面的で奥の奥のほうまで入っているというか、いわゆるライブハウスのでっかいバージョンみたいなイメージがあるんです。そういう奥行きのある場所で、今の僕たちはどんな演出ができるのか。そして、それをお客さんにどんなふうに見てもらえるのかってところで、“ぴったりなんじゃないか”と提案していただいたので、だったら挑戦してみようかということになったんです。
──なるほど。大きなライブハウスですか。
大木:でも、イスは設置しようと考えているので、大きな箱って言ったほうがいいかもしれない。さっき言ったコントラストでいうと、武道館は唯一無二なんだけど、幕張メッセってある種無機質だから、“あとはおまえら次第だよ”みたいな強さを感じるんです。そこでどんなことができるのかっていうのは本当に僕ら次第だと思っています。
──ツアーが始まる前から、気が早いとは思いますが、ツアーを終えたとき、どんなところに到達していたいと思いますか?
大木:大きな成功を成し遂げることもまだまだ諦めてはいないですけど、そう思いながら、ここまで続けてこられただけで、もう奇跡だという気持ちもあって。なので、何かを手に入れるってことではなくて。事故なく、怪我なく、最高のライブができたと思えて、お客さんも「最高だった」と言ってくれて、あわよくば、お客さんの人生をポジティヴに変えられて。なおかつ、世界を少しでも平和にしようと思ってもらえたら。世界はそうやって平和になっていくと思っているから、その小さなことが大きなことに繋がると信じて、いつかは死んでしまう人生の中で、たった一滴のような時間が最高になったと思うことができたら。もちろんライブだけに限らないけど、それが日々の目標ですね。
──ところで、ACIDMANのライブでは必ずと言っていいほど、オープニングSEの「最後の国(introduction)」(アルバム『ALMA』収録 / 2010年発表)が流れると、曲に合わせてお客さんがハンドクラップするじゃないですか。あれはお客さんが自然にやり始めたんですか?
大木:あの曲は世界が終わる最後の日、人類が残された時間を謳歌しようと手を叩いている光景をイメージして作ったんですよ。切ないんだけど、めちゃくちゃ楽しんでるっていう究極のハンドクラップだから、フェスとかワンマンとか、そういう場所にぴったりだと思って、使い続けている曲です。

──ツアーが6月27日に終わると、夏フェスシーズンに入りますが、2025年8月に福井県大野市の六呂師高原で開催された<六呂師 Starry Music Festival 2025>は、ACIDMANにぴったりのフェスでしたね。
大木:素晴らしかったですよ。何が素晴らしかったかというと、フェスのアンバサダーを仰せつかった特権なのか、越権なのかわからないけど(笑)、満天の星空の下で話をしたいから、「飲食ブースの明かりも含め、会場を真っ暗にしてもらえないか」ってお願いしたら、対応していただけて。六呂師って星がきれいなところなんです。だから、真っ暗にしたら、天の川がくっきり見えて、お客さんの歓声が上がったんです、「おぉ〜!」って。それに気を良くして、僕は20分ぐらい宇宙の話を喋りました(笑)。
──フェスのステージで20分のMCってかなり長いですよ(笑)。
大木:でも、星の話でかなり感動していただけたました。もっと喋ってもよかったかなと思いましたけど、そこは大人として20分でやめておきました(笑)。
──夏フェスの出演も幾つか決まってきていると思うんですけど、ACIDMANは昨年、LuckyFMとBARKSが共催している<LuckyFes>に出演しましたが、いかがでしたか?
大木:僕らにとってひたちなかは、<ROCK IN JAPAN FESTIVAL>の思い出があります。<LuckyFes>総合プロデューサーの堀さんと、ロッキング・オン・グループ代表の渋谷さんは交流があるという話を最初に聞いていたんですけど、<ROCK IN JAPAN>の引き継ぐべきところは引き継いでいる、いいフェスだなと思いました。僕らにとっても思い入れのある場所なので、あの文化を守りながら、<ROCK IN JAPAN>の色じゃないアーティストを集めつつ、まったくジャンルの違う人たちを見事に組み合わせてひとつのパッケージにするっていう難しいことをちゃんとやられていたのは、すごいと思いました。
──MCでは「このLuckyFesが、ずっと、ずっと続きますように!」とおっしゃってました。
大木:演奏していても楽しかったですから。ステージを終えて、楽屋エリアでも、ずっと飲んでいたいという空気が流れていました。遅くまで残ってたから、もしかしたら迷惑かけたかもしれないですけど(笑)。
──昨年は、ツアー<This is ACIDMAN>や、そのファイナルの7年ぶり7度目の日本武道館公演をはじめ、数々のフェスやイベント出演、そしてトリビュートアルバム『ACIDMAN Tribute Works』含むアルバム2作同時リリースなど、てんこ盛りの1年でしたが、2026年も充実したものになりそうですね。
大木:はい。今年も去年以上に頑張ります。
取材・文◎山口智男
撮影◎淵上裕太

■LIVE Blu-ray『This is ACIDMAN 2025 in日本武道館』
2026年4月1日(水)発売
予約リンク:https://acidman.lnk.to/2025budokanPR
詳細リンク:https://acidman.jp/newsinfo/20260228/
【Blu-ray】TYXT-10089 8,030円(税込)
▼Blu-ray収録内容
◯<This is ACIDMAN 2025 in日本武道館>
01.world symphony
02.夜のために
03.FREE STAR
04.式⽇
05.スロウレイン
06.⽩と⿊
07.リピート
08.sonet
09.季節の灯
10.愛を両⼿に
11.世界が終わる夜
12.⾵追い⼈(前編)
13.廻る、巡る、その核へ
14.ファンファーレ
15.輝けるもの
16.造花が笑う
17.ある証明
18.ALMA
encore
en1.feel every love
en2.Your Song
◯ACIDMAN LIVE TOUR “This is ACIDMAN 2025” Documentary Film

●CDショップ購入者特典
・Amazon.co.jp:LIVE PHOTOビジュアルシート
・タワーレコード:LIVE PHOTO ポストカード
・その他CDショップ:LIVE PHOTO SET
※購入特典は先着の特典です。なくなり次第終了となりますので、特典をご希望の方はぜひお早めにご予約ください。
※一部お取扱いのないCDショップ、オンラインショップもございます。詳しくは購入ご希望のショップへお問い合わせ下さい。
※一部オンラインショップでは特典付き商品カートがございます。特典をご要望のお客様は詳細をご確認の上、特典付き商品カートよりお買い求め下さい。

■全国ツアー<ACIDMAN LIVE TOUR “光学”>
4月09⽇(⽊) 神奈川・KT Zepp Yokohama
4月18⽇(⼟) 宮城・⽯巻 BLUE RESISTANCE
4月29⽇(⽔/祝) 静岡・LIVE ROXY SHIZUOKA
5月10⽇(⽇) 新潟・NIIGATA LOTS
5月15⽇(⾦) ⼤阪・NHK⼤阪ホール
5月22⽇(⾦) 埼⽟・ウェスタ川越 ⼤ホール
5月24⽇(⽇) 福岡・DRUM LOGOS
5月29⽇(⾦) 宮城・仙台 Rensa
6月06⽇(⼟) 岡⼭・CRAZYMAMA KINGDOM
6月14⽇(⽇) 沖縄・桜坂セントラル
6月27⽇(⼟) 千葉・幕張メッセ国際展⽰場 展⽰ホール9-10
詳細:https://acidman.jp/newsinfo/20251026-2/

■ACIDMAN 直筆サイン入りチェキ プレゼントキャンペーン概要
【応募資格】
・日本国内にお住まいの方
・Xアカウントをお持ちの方
・BARKS編集部 Xアカウントから投稿される応募用のポストをキャンペーン期間内にリポストした方
※必ずご自身のアカウントを“公開”にした状態でご参加ください。アカウントが非公開の場合は参加とみなされません。
※ダイレクトメッセージを受信拒否設定している場合、参加とみなされません。
【賞品名・当選人数】
・ACIDMAN 大木伸夫 直筆サイン入りチェキ
・2名様
【応募方法】
1) BARKS編集部 Xアカウント「@barks_news 」をフォローしてください。
2) BARKS編集部 Xアカウントから下記キャンペーン期間中に投稿されるキャンペーン応募用の投稿をリツイートしてください。
3) 上記で応募は完了となります。
※フォローを外すと応募権利がなくなりますのでご注意下さい。
【応募期間】
2026年3月31日(火)〜2026年5月1日(金)23:59まで
※上記期間内にされたリポストが応募対象です。
【当選発表】
・X DMにて当選のご連絡と専用フォームのURLをお送り致します。
・専用フォームで必要事項を入力ください。
【賞品発送】
・配送は国内のみ、賞品は2026年6月上旬に発送予定です。
※やむを得ない事情により賞品の発送が若干遅れる場合がありますので予めご了承ください。
※ 以下のような場合には、ご当選の権利を無効とさせていただきます。
1) ご住所入力の不備により、賞品がお届けできない場合。
2) ご不在などにより、運送会社での保有期間を超えて賞品をお届けできなかった場合。
【ご注意事項】
・転売 (不特定多数への転売、オークションなどを含む)目的でのご応募は、ご遠慮願います。
【個人情報取扱い】
・お客様からいただいた個人情報は、賞品の発送及び、サービスの開発や、個人を特定しない統計資料、当該プレゼント/モニタにおける商品の発送、及びそれにまつわるサポートのために利用いたします。上記以外の目的で個人情報を利用する場合は、予めその目的を明示し、お客様の同意を頂いた場合のみ、個人情報を利用いたします。
※詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください。
関連リンク
◆ACIDMAN オフィシャルサイト
◆ACIDMAN オフィシャルX
◆ACIDMAN オフィシャルInstagram
◆ACIDMAN オフィシャルYouTubeチャンネル
◆ACIDMAN オフィシャルTikTok
◆ACIDMAN オフィシャルMOBILE
