「席取りでスマホを置ける国は奇跡」 在住10年のフランス人が日本から離れたくない理由
「日本は終わった」「未来は暗い」――そう言われることが多いこの国で、フランス人YouTuberのフロリアン氏がなぜ「日本こそが私の終の棲家だ」と断言するのか。
フランスから日本へ移り住んだフロリアン氏が、日々の生活で感じる日本の「奇跡」と、この国の強さ、そしてこれから私たちが向き合うべき課題について綴った書籍『なぜフランス人の僕が、日本を“天国“と呼ぶのか』。
なぜ、外国人である彼が、日本人以上に日本の未来を信じ、愛することができるのか。その理由を紐解きます。
フランスから日本へ移り住んだフロリアン氏が、日々の生活で感じる日本の「奇跡」と、この国の強さ、そしてこれから私たちが向き合うべき課題について綴った書籍『なぜフランス人の僕が、日本を“天国“と呼ぶのか』。
なぜ、外国人である彼が、日本人以上に日本の未来を信じ、愛することができるのか。その理由を紐解きます。
(本記事は『なぜフランス人の僕が、日本を“天国“と呼ぶのか』から一部を抜粋・編集して掲載しています)
なぜ、私は母国に「帰りたくない」のか
こう言うと驚かれるかもしれませんが、私はフランス人でありながら、母国フランスに住むために帰ることを考えると、正直に言って「怖い」と感じてしまいます。フランスに帰る予定はありませんし、はっきり言えば「住みたくない」という気持ちが強いのです。
それは、私がこの10年間、日本の「平和ボケ」と言われるほどの穏やかな環境にすっかり慣れてしまったからです。日本にいると忘れがちですが、フランスの日常は、常に気を張っていなければならない瞬間で溢れています。
何よりもまず、「安全」のレベルが全く違う。日本では、カフェで席を取るためにスマートフォンや財布をテーブルに置いたままカウンターへ注文に行くことができます。しかし、もしフランスで同じことをすれば、戻ってきたときには100%、何もかもなくなっているでしょう。フランスのニュースを見れば、若者が些細なことで喧嘩になり命を落とすような、怖いニュースばかりが流れてきます。
社会的な関係性もそうです。フランス人はフレンドリーですが、知らない人にも気軽に話しかけてくる分、簡単に揉め事に発展することもある。日本のように、互いに敬意を払い、むやみに干渉しないことで保たれる穏やかさはありません。
自分の子どもを、フランスで育てたくない
そして、私が最も恐れるのは、自分の子どもたちをフランスの環境で育てることです。私自身、フランスでの子ども時代の思い出は、正直言って楽しいものではありませんでした。
学校は退屈で、放課後は暇を持て余す日々。周囲にはタバコやお酒、ドラッグといったものが身近にありましたが、私はそういったものに決して手を出さず、むしろ距離を置いていました。その姿勢が「ノリが悪い」とからかわれることもありました。
しかし、日本で育つ私の子どもたちは違います。幼稚園でオーケストラのように楽器を演奏し、小学校では道徳を学び、社会の仕組みを教わる。自分の子どもたちには、私が経験したような荒んだ子ども時代ではなく、この素晴らしい日本の環境で育ってほしい。そう強く願うからこそ、私はもうフランスには戻れないのです。
他にも本連載の原案書籍なぜフランス人の僕が、日本を“天国“と呼ぶのかでは
・フランスから見た日本の食文化の品格
・日本のお風呂・トイレ文化の衝撃
など、あなたが日常で見過ごしている「奇跡」に著者が深く迫ります。

著者情報
フロリアン(Florian)
京都在住のフランス人YouTuber。フランスと日本の文化の違いをテーマに、食べ物・働き方・人生観など幅広い話題を発信している。自身の経験をベースに、等身大の言葉で「外国人から見た日本の魅力」を伝える動画が多くの共感を呼び、国内外にファンを持つ。現在は京都を拠点に、自身が代表を務める「KyoFlow合同会社」を通じて、ホテルマーケティングや文化交流のプロジェクトにも携わっている。
◆フロリアンさんの記事一覧はこちら
【ECHOES連載企画】なぜフランス人の僕が、日本を“天国“と呼ぶのか
第2回 「地獄旅」からの脱出 フランス人を救った日本のTVドラマ
第3回 「日本は優しくない」と主張する前に。フランス人YouTuberが語る「差別」と「区別」の境界線
第2回 「地獄旅」からの脱出 フランス人を救った日本のTVドラマ
第3回 「日本は優しくない」と主張する前に。フランス人YouTuberが語る「差別」と「区別」の境界線
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