《87キロ→54キロ》祖父母さえ別人だと誤解した女性の大変身「同級生の結婚式」でのくやしさ糧に約30キロ減量に成功し
約1年半のダイエットを通して約30キロ減量したmegumi(@meg___u728)さん。ダイエットのきっかけになったのは友達の結婚式に招待されたこと。10キロやせて自信満々で参列しましたが誰にも気づいてもらえず…。
【写真】<87キロ→54キロ>祖父母さえ気づかなかったmegumiさんのBEFORE→AFTER(全9枚)
「また大きくなった」と思われるのが嫌だった…

── 約30キロの減量に成功されたmegumiさん。ダイエットを始めたきっかけは何だったのですか?
megumiさん:いちばん大きなきっかけは、27歳のころに高校の同級生の結婚式に招待されたことです。もともと小さいころから太っていて、高校のときも体が大きかったんですけど、そこから20代でさらに太ってしまい…。マックスで87キロくらいありました。
招待されたのが同級生同士の式だったので、参列者も久しぶりに会うクラスメイトばかり。みんなに会ったときに「あの子、また大きくなったな」って思われるのが嫌で、とりあえず結婚式までの2、3か月、できるところまでやせてみようと思いました。
── 式までにどのくらい体重を落としたんですか?
megumiさん:10キロ落としました。私としてはそれで自信満々だったんですが、結婚式で誰にも気づかれなかったんです。久しぶりに会った人はともかく、たまに会っていた友達からも「やせたね」という声がいっさいなくて。くやしさのあまり、「やせたね」って言われるまで頑張ってダイエットを続けようと火がつきました。
── 10キロというのも十分すごいですが…。ダイエットはどんなことに取り組まれましたか?
megumiさん:それまでは間食が多く、運動もしない生活だったので、まずはそこを見直しました。ただ、ダイエットでストレスを溜めたら結局、食に走ってリバウンドしてしまうので、食事を抜くなど、極端なことはしないと決めて。20数年で蓄えてきた脂肪は簡単に落とせるわけじゃないと思っていたので、長期スパンでやせることを考えていました。
食事は糖質を抑える工夫を
── 具体的にどんなことに気を配っていましたか?
megumiさん:食事では糖質を抑えて野菜を多めに摂るように心がけました。特に変えたのは朝ご飯。それまでは食パンとウィンナーが定番だったんです。でも腹持ちがよくなくて、お昼までに間食が多くなっていました。それで腹持ちを重視して、オートミールに変えたんです。
オートミールは、オーツ麦をシリアル状にしたもので、すごくアレンジが効くんです。ネットでレシピを検索していろいろ試しました。たとえば、お米の代わりにして、納豆、メカブ、生卵を入れてどんぶり風にしたり、トマトジュースと一緒にレンジにかけてトマトリゾット風にしたりしました。
── おいしそうです!
megumiさん:お昼は会社にお弁当を持って行くことがほとんどだったので、オートミールをおにぎりにしたり、どんぶり風にしたりアレンジしていました。周りに気をつかわせるのが嫌で職場ではダイエットをしていることは言っていなかったので、パッと見でダイエットメニューだとわからないように工夫をしていました。

── 夕飯はどうしていましたか?
megumiさん:実家暮らしで母が作り置きをしていたので、私は必要なぶんだけおかずを取る方式、かっこよく言えばビュッフェスタイルでした(笑)。炭水化物はできるだけ食べないようにして、鶏むね肉や野菜、納豆、キムチなどをよく食べていました。太っていたころは夕飯後のアイスが定番だったんですが、デザートをいきなりゼロにしてしまうのはつらかったので、アイスをプレーンヨーグルトに変えました。
また、仕事終わりに友達との食事や飲み会があるときは普通に参加していました。その予定に向けて集中して体重を落として、当日はチートデイみたいな感じで食事を楽しんでいました。
1日3回の体重測定が継続のカギになった
── メリハリをつけていたんですね。運動面はいかがでしょうか?
megumiさん:ダイエットを始めたころは、地域の体育館のトレーニングスペースに通っていました。平日は退社後一度帰宅して夕飯を食べ、それから体育館でランニングマシンやエアロバイクで1時間ほど運動していましたね。コロナ禍ではエアロバイクを購入し、自宅でドラマなどを見ながら継続しました。今は、無人型ジムにまた通い始めました。月額料金を払うので、頑張って通おうって気持ちになります(笑)。
運動は一定のノルマを決めてしまうと、達成できないときに嫌になって続かなくなるので、その日の気分で時間や距離を決めていました。
── ほかにダイエットで実践していたことはありますか?
megumiさん:これは今もやっているんですが、体重を1日に3回測っています。朝起きてお手洗いを済ませてから1回、そして会社から帰宅して夕飯前に1回、それから夕飯後運動して、お風呂に入る前にもう1回測定しています。
── 3回の測定ではどういったところを見ているんでしょうか?
megumiさん:朝の体重はその日の基準の体重として、毎日アプリに記録してインスタにアップしています。2回目の体重が特に大事で、お昼を食べ過ぎた日や休みの日は数字が増えるんです。増えたら、その後の運動を多めにしようという目安にしています。3回目は、夕食と運動でどれだけ変動があったかを見ています。
使っている体組成計がアプリと連動していて、体重を自動で記録してグラフにしてくれるんですね。最初はそのグラフがまったく動かなかったんですが、だんだんと右下がりになるとダイエットもおもしろくなっていきました。
── 目に見える変化があるとやる気が出ますね。インスタグラムではダイエットを始めたころから現在まで、その体重の記録をアップしていらっしゃいますね。
megumiさん:最近、ちょっと体重が増えてしまったんですけど、逆にそれもありのままでいいかなとアップを続けています。
もともとインスタを始めたのは、ダイエットを第三者に監視してもらおうっていうところからなんです。毎日体重や食事を載せたら、見られている意識が出て続けられるんじゃないかと思って。ダイエットを始めたころからずっと応援してくださっている方やコメントをくださる方もいて、みなさん優しくてありがたいなと思っています。顔は知らないけれど、仲間という意識です。
あまりの変わりぶりに同姓同名の別人と思われ

── やせてから大きな変化はありましたか?
megumiさん:いろんな服が着られるようになっておしゃれを楽しめるようになりました。以前はウエストがゴムじゃないボトムスがしんどかったんです。だからデニムを履けたときはすごくうれしかったですね。「この服を着たい」「おしゃれをしたい」っていうのも目標になっていましたし、今も体型を維持するモチベーションになっています。
── 30キロやせたあとは周りの方の反応もすごかったのではないでしょうか。
megumiさん:コロナ禍でしばらく会っていなかった同級生や祖父母にやせてから会ったら、私だと認識してもらえなくて(笑)。やせた私を母だと勘違いした祖父母から、面と向かって「今日、megumiが来るんじゃなかったの?」と聞かれたりしました。
仕事でも、やせる前に1度名刺交換をした取引先の方とコロナ禍でお会いできなくなってしまって、お電話で何度かやりとりしていたんですね。コロナが落ち着いてから久しぶりに上司と訪問したら、また名刺交換をすることになって「私のこと忘れてしまったのかな」と思っていたんです。そしたら、その人が名刺を見ながら真面目に「あれ、同じ名前の人がふたりいるの?」って。同姓同名の別人だと思われたんですよ(笑)。「見た目が全然違うけど同じ人物なんです」って説明しました。
どんな体型、見た目でも私は私
── コントのようです(笑)。やせたことに気づかれなかったころを考えるとうれしかったのでは?
megumiさん:それぞれいろんな反応でおもしろかったですね。でも、プラスの経験だけじゃなかったんです。太っていたときも「自己管理ができてない」と見た目で決めつけられていると感じることが多かったんですが、やせてからも「前はあんなにデブだったのにな」とか「太ったままじゃモテないよな」と言われることがありました。
「やせた今だったらこれくらい言ってもいいだろう」という気持ちかもしれませんが、やせたからって何を言ってもいいわけじゃないし、私の中身は変わっていないんですよね。残念ですが、そんな風に見た目だけで決めつける人もいるんだと気づき、自分は見た目で人を決めつけることはしたくないなと思うようになりました。
ダイエットを成功させてキラキラして見える人でも、似たようなことを言われてモヤモヤを抱えている方も多いんじゃないかなと思うんです。それで「私もこんなことあったよ」「こういうこともあるんだよ」って伝えたくて素直にSNSで発信するようにしています。
── ありのままの投稿に励まされる方は多いと思います。
megumiさん:マイナス30キロって、普通ではあまりできない経験をしたと思ってるんですね。発信することで、同じようにコンプレックスを抱えている方に「この人ができたんなら、自分もダイエットできるかも」って思ってもらえたらと思っています。ダイエットのことって友達や家族、パートナーに話しづらいですけど、知らない人だからこそ話せることもありますよね。気軽にコメントやメッセージをもらえたらうれしいです。
取材・文/阿部祐子 写真提供/megumi