他人から褒められるのは気持ちのいいことだが、本当に成長できるのは苦言を聞き糧にできる人物だ。中国メディア・騰訊網は2日、日本に滞在して10年になる中国人がみた日本の悪いところを紹介する記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 他人から褒められるのは気持ちのいいことだが、本当に成長できるのは苦言を聞き糧にできる人物だ。中国メディア・騰訊網は2日、日本に滞在して10年になる中国人がみた日本の悪いところを紹介する記事を掲載した。

 記事を書いたのは、日本の国立大学で教鞭をとる李珍氏。冒頭、中国国内のネット上では今「日本の良い点ばかりを強調する文章が多い」と指摘。確かに日本に学ぶべき点は多いものの、物事には必ず裏と表があり、日本を深く理解するにはその問題点も知っておくべきであるとの見地のもと、日本の良くない点を26個紹介している。

 指摘されたのは、果物の値段が高い、人口密集地にカラスが多い、大都市に人口が集中しすぎている、家の窓のすぐ外を電車が走る、地震が多い、ペーパーレス化が実現不可能と思えるほど紙の資料が大好き、アルコール度数の低い酒で酔っ払いトラブルを起こす、礼儀が形式的になっている、若者が電車などで地べたに座る、中国に対する見方が偏っている、性に対して開放的である、言われた仕事しかできないひとが多い、英語が下手、大企業でさえ消費者を騙す、人と人の絆が弱まっている……などである。

 26個も並べられると、日本人としてはいささか心が疼く心持ちがする。ただ、ここの内容は確かに当を得ており、真摯に受け止めるべき点もある。それはさておき、記事の中で印象的だったのは「追伸」の部分だ。李氏は「ついでに言っておきたいこと」として、「日本人は悪い部分の指摘に対して、必ずしも聞く耳を持たない訳ではない。なのに、日本にいる一部の中国出身者や中国人は受け入れられないのだ。実に不思議である」としている。

 「日本の悪い点への指摘を受け入れられない中国人」たちは、中国だから日本だからといった問題ではなく、自らが属するものに対する批判を正面から受け入れられずに反発する性質を持っているのかもしれない。問題点を認めることに対する抵抗感、恐怖感といったところだろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)