【前園真聖コラム】第183回「3月のテストマッチで浮かび上がった2つのこと」
ひとつは今後は選手が何をやらなければいけないか、はっきり見えたことです。選手は監督の戦術、何をしなければならないか、方法論について理解しています。
ですが試合は生き物です。うまくいかない場面は多々あります。そんなときに、何をしなければならないのかということは、ピッチ上で選手が考えなければいけません。これから本大会まで選手同士で話し合い、具体的なプレーに落とし込まなければいけないでしょう。
代表チームというのはどのカテゴリーであれ、いつも違うメンバーが集まり、短期間の練習を経て試合を戦い、そこで結果を出さなければなりません。その場合、長く代表チームにいる選手のほうが、それぞれのプレーを知っているためコンビネーションは組み立てやすいでしょう。しかし、そんなチームの中で自分の味を加えられなければ、代表チームに生き残っていけないのです。
3月の遠征で自分の持ち味を発揮できたのは中島翔哉だけでした。だったらこれから先は、代表歴の長い選手を招集したほうがチーム力アップにつながるはずです。やはり岡崎慎司、香川真司、乾貴士は外せません。ベンチにいるだけでも安心感がありますし、相手の脅威にもなります。もちろん途中から出ても流れを変えてくれるでしょう。
本田圭佑にしても同じです。今回、なぜか本田に対するネガティブな報道が多い気がしますが、僕は本田が出てきてボールをしっかりキープしてくれたことで、周りの選手が落ち着いたと思います。厳しい場面で起点になれるという頼りになるプレーをしっかり見せていました。もちろん、突破に失敗する場面はありましたし、ピーク時に比べると劣ってはいるでしょう。ですが、本田の経験値は抜きんでています。
今後必要になってくるのは、そんな「代表での経験値がある、計算できる」選手。それがはっきりとわかったのではないでしょうか。
いずれにせよ、3月の2試合は収穫を探すのに一苦労しなければなりませんでした。本大会まで残り3試合。そこで大きな前進があることを期待しています。
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1973年生まれ。横浜フリューゲルス、ヴェルディの他、ブラジルなどでプレー。アトランタ五輪では、主将として28年ぶりに五輪出場を決めた。2005年引退後は解説の他、少年サッカー普及に従事。2009年、ビーチサッカー日本代表としてW杯に出場。ベスト8に貢献した。
