「簡単に許すべきなのか」投手6人が離脱…準々決勝直前に“最強軍団”に何が? 米メディアは揺らぐチーム編成を疑問視「理解できない」【WBC】

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カーショウをはじめとする投手陣が相次いでチームを離れる米代表(C)Getty Images

 3月5日の開幕以来、熱戦が続いてきたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は、現地時間3月13日から米国内での準々決勝がスタート。いよいよクライマックスに向けた戦いの緊張感も高まっていく。

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 そうした中で、開幕前から「断トツの優勝候補」とされてきた米国代表に“思わぬ事態”が発生している。日刊紙『New York Post』のジョン・ヘイマン記者は12日(現地時間)に自身のXで最強左腕タリク・スクバル(タイガース)、マイケル・ワカ(ロイヤルズ)、ライアン・ヤーブロー(ヤンキース)、クレイ・ホルムズ(メッツ)が離脱し、メンバーの入れ替えを余儀なくされると速報した。

 彼らだけではない。米複数メディアによれば、先発候補だったマシュー・ボイド(カブス)も調整不足のために離脱。さらに現役引退を決意しているクレイトン・カーショウも現地時間3月13日に行われるカナダ戦後にロースターから外れるとした。

 無論、代役はいる。ヘイマン記者によれば、タイラー・ロジャース(ブルージェイズ)、ティム・ヒル(ヤンキース)、ウィル・ベストと経験豊富な救援投手、そして昨季に13勝を挙げた先発右腕ジョー・ライアン(ツインズ)が新たにチームに加わるという。それ以外のロースター枠の穴埋め選手も順次選定していくという。

 とはいえ、だ。開幕からケミストリーを深めてきた中で、計6人の投手が入れ替わるというのは、異例中の異例。チームの根幹を揺るがす可能性もある。

 ゆえに米国代表の編成を疑問視する声も上がっている。米メディア『The Liberty Line』は「投手たちがチームを離れる理由はおおむね同じだ」とし、「主に先発投手たちはレギュラーシーズンに向けて15〜20イニングの調整が必要となるが、WBCに帯同していると、それができない。これは深刻な問題であり、肩や肘の懸念を守るべきだという正当な主張がある」と指摘。その一方で「ただ、それらはどれも理解ができない」とも断じた。

「すでにワールド・ベースボール・クラシックアメリカ代表としてプレーすることを決意したならば、大会を通して参加すべきだ。なぜ彼らはそれを理解できないのか。ここから大事な試合が残っている中でチームを去るというのは、決して名誉ある行為とは言えない。こうした選手たちの個人主義的な考え方こそが原因となり、アメリカ代表は1次ラウンドを他国の結果を気にかけて冷や汗をかきながら、かろうじて勝ち上がったのだ」

 さらに「1試合だけ出場して、都合が悪くなったら逃げ出すなんてことを簡単に許すべきなのか」と論じた同メディアは、「世界中でこの大会を観戦しているファンは、野球界最大のイベントとして捉えている。米国を代表する選手たちも、他の国の選手たちと同じように、ユニフォームに袖を通す時に誇らしい気持ちを抱くべき」と指摘。大会発展のためにも、継続参加を求めた。

 大会前からMLB選手たちの参加を巡っては、保険適用の問題などさまざまな問題が浮上していたWBC。ここから大会人気を確立させるためには、代表チームではなく球団に主導権がありすぎる状況は改善すべきかもしれない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]