40年ぶりに返却された本と謝罪の手紙(インスタグラムから)

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 40年前に万引きした本が、古書店へ戻ってきた――。米カリフォルニア州の古書店に、謝罪の手紙と100ドル札を添えて本が返却された。米地域メディア「ロスト・コースト・アウトポスト」が5日、報じた。

 3日午後、カリフォルニア州ユーレカ旧市街にある古書店「ブックレガー」に小包が郵送で届いた。差出人の住所は手書きだったが判読できなかった。

 小包を開けると、米国の作家で、トニー賞受賞歴のある衣装デザイナーとしても知られるエドワード・ゴーリー著「弦の切れたハープ」の1953年刊初版本と100ドル札、そしてタイプ打ちされた手紙が入っていた。手紙の差出人は、1980年代に同店を訪れたという男性だった。

 謝罪の手紙には、男性が当時「深刻な薬物・アルコール依存症を抱えたフンボルト州立大学の学生」で、お金に困っていたため本を盗んだことがつづられていた。その後は過去を清算して更生し、人生を立て直したという。先週、ガレージを整理していた際、段ボールの中から偶然この本を見つけ、店が今も営業を続けていることを知って返却を決意したとしている。

 手紙には「店が今も営業を続けていることを知り、本を返却できること、そして自分のあまりにも無節操だった行為を心から謝罪できることを、とてもうれしく思いました。段ボールの中で再発見されるのを待っている間に、この本の価値も上がっているのではないかと思います。美しいハンボルト湾のほとりで、皆さんとお店が繁盛していることを願っています。もし、この過ちを償うために私にできることが他にもあれば、どうかメッセージでお知らせください」と記され、名前と電話番号が添えられていた。

 店主のジェニファー・マクファデンさんはSNSで、「あまりにも予想外で心を打たれる出来事だったので、店にいた私たち3人は思わず涙ぐんでしまいました」と明かした。

 その後、「ロスト・コースト・アウトポスト」の取材に応じたマクファデンさんは「40年たった今なお、この男性が自分の犯した過ちを償いたいという気持ちを持ち続けていたことが、本当に素晴らしいと思いました。罪悪感を抱えたままで何もしない方が、ずっと簡単だったはずです。でも彼は実際に行動しました。きっと彼自身も心が軽くなったでしょう。少なくとも私たちは胸が熱くなりました」と語った。

 マクファデンさんは近く男性に連絡を取り、この出来事が店にとってどれほど意味のあるものだったかを伝えるとともに、「少しでも心が軽くなっていればと思います」とメッセージを送る予定だという。