妊娠を発表した桑子真帆アナ。看板アナの相次ぐ不在だが、「NHKに深刻さは感じない」という――

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 業界内から「NHKの絶対的エース」と言われてきた和久田麻由子アナ(37)が退局したのにつづき、「クローズアップ現代」MCの桑子真帆アナ(39)、「サタデーウオッチ9」メインキャスターの林田理沙アナ(36)が、相次いで産休することになり、担当番組を離れることになった。人気アナが続けて姿を消す事態に「NHKは大激震!」などと報じるメディアもある。だが、NHKを出入りするプロダクション関係者からは「周囲が騒ぐほどの深刻さは感じない」との声も。そこでNHKの実情を探ってみると――。

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「和久田アナの退局は大きな話題になりました。ただ、当時のインパクトとは対照的に、移籍先の日本テレビで新たにスタートした情報番組『追跡取材 news LOG』は、視聴率が厳しい状況に陥っています。また、和久田アナが欠けてもNHKは全く困っている様子がありません。鈴木奈穂子アナ(44)や星麻琴アナ(34)といった実力の伴った女子アナが揃っているからでしょうね」

妊娠を発表した桑子真帆アナ。看板アナの相次ぐ不在だが、「NHKに深刻さは感じない」という――

 とは、民放の番組制作担当者。視聴者が求めているのは、“安定感のあるNHKならではの女子アナ”だと言う。

ランキング急浮上の鈴木アナ、抜擢に見る星アナのエース感

 鈴木アナは、これまでに「おはよう日本」や「ニュースウオッチ9」などでキャスターを務め、2021年から「あさイチ」の司会を担当している。また、24年と25年には2年連続で「NHK紅白歌合戦」の司会にも抜擢された。「NHKの顔」的な存在といえ、和久田アナと人気を二分してきた。

「昨年のオリコンの『好きな女子アナ』ランキングでは7位から4位にランクアップしました。報道畑出身でありながらも自らの感情を自然に出せるところが魅力でしょうかね。硬さと親しみやすさの両方を兼ね備え、バランスのいいアナウンサーとして注目されています。とにかく現場が好きなようで、今後、NHKでは(現在はフリーの)有働由美子アナに続く存在になっていくと思います」

 とは週刊誌の女子アナ・ウオッチャーの分析だ。一方、星アナは、2014年にNHKに入局。初任地は岡山だったが、その後、札幌を経て19年から東京勤務となった。

「現在は『ニュースウオッチ9』のメインキャスターを務めていますが、そのアナウンス力は誰もが認めるところです。母親が元TBSのアナウンサーで、現在はフリーの三雲孝江さんということも知られています。大学時代は芸能事務所のアミューズに所属していた時期もあったようですが、やはり母親の影響でしょうね、アナウンサーの道を志したのだと思います」(同)

 星アナが注目されたのは4年前の22年に「日曜討論」の司会に抜擢されてからだったと言われる。「派手さはないが、抑制の効いたアナウンス力で番組を壊さない。キャラクターで勝負するアナウンサーではないが、妙に存在感がある」との評価だ。

 この女子アナ・ウオッチャーは、星アナについても、鈴木アナと並んでNHKを代表する存在になっていくと断言する。実際、星アナは、産休に入る桑子アナに代わって7月から「クロ現」のMCを引き継ぐことになった。

「『クロ現』は、1993年4月に放送を開始したNHKの看板報道情報番組です。初代MCは国谷裕子(69)が務め、その後、武田真一アナ(58)、そして22年4月からは桑子アナと、エース級が投入されてきました。そういった意味でも、星アナの抜擢は、やはり期待の表れでしょうね」(前出の放送関係者)

NHKは“宝の持ち腐れ”?若手起用の動き

 こうした中堅の女子アナが注目度を増していく一方、放送関係者からは「NHKでは若手女子アナを起用するムードが高まっています」との声もある。

「そもそもNHKは“宝の持ち腐れ”ですよ。これは在京の民放局も同じですけれど、NHKでも、女子アナは入局と同時に芸能プロダクションからの接触があると聞きます。引く手あまたであり、本人たちにしてみれば、入局と同時に退局後を見据えているようなもの。けれども、これまでは和久田アナ、桑子アナ、林田アナといった限られた看板アナに注目が集まりがちで、民放に比べると、若手がクローズアップされることが少なかったんです。ただ、1月に会長に就任した井上樹彦会長は、18年ぶりのプロパーから上がってきた存在。これから適材適所の体制に変わると言われており、女子アナに関しては若手起用の動きがあるようです」

 このタイミングで“ポスト桑子”“ポスト林田”としての動きがみられたのは、野口葵衣アナ(31)と川口由梨香アナ(31)だとされる。

 野口アナは現在、「ニュースウオッチ9」でレポーターを務めているが、今後は星アナに代わってメインキャスターとなる。川口アナも、現在は国際報道番組「キャッチ!世界のトップニュース」でキャスターを務めているが、産休となる林田アナに代わって「サタデーウオッチ9」を担当する方向で準備に入っているといわれている。

 野口アナは、山形から福岡を経て24年に東京への異動となった。福岡時代の22年4月から2年間は、桑子アナや林田アナの後を受けて人気番組「ブラタモリ」でアシスタントを担当している。業界の評はというと、

「どちらかと言うと、個性の強さよりも落ち着いたタイプのアナウンサー。視聴者からは聞きやすいと評判のようです。今後も報道をメインにしていくのではないでしょうか」(前出の放送関係者)。

 初任地である長野放送局から23年に異動してきた川口アナは、 東京1年目に「サタデーウオッチ9」のリポーター、2年目は「ニュース7」のリポーターなど現場取材を経験している。中学から大学にかけて約5年間を米国で過ごしたといい、前出「キャッチ!世界のトップニュース」との相性の良さはそうした経験に基づくのかもしれない。Eテレの教養番組「v」でもおなじみだ。

「一部のネットニュースでは彼女の人気の要因は声だと言われています。安定感のある声質で、報道系の番組に馴染むのだと思います。喋り方にクセがないのもいい、華やかさという部分ではやや物足りなさを感じますが、知性と安定感、清潔感で今後、さらに評価されていくと思います」(同)

もうひとり、忘れてはいけないアナが…

 また、ここにきて期待度が高まっているのが「新プロジェクトX」のMCに抜擢され6月6日の放送から登場した大谷舞風アナ(28)だ。

 20年にNHKに入局後、福井局に配属され「ニュースザウルスふくい」のキャスターや、県内、および北陸3県合同のラジオ第1放送の番組などを担当。24年の人事で東京に異動し、朝のニュース「おはよう日本」で、平日の午前5時から6時まで、隔週のキャスターを担当してきた。

「関西学院大学のミスキャンパスで準ミスに輝いた実績もあるなどで、在学中から表現力に優れていたようです。清楚な感じの美人であることから、実は福井局時代から女子アナ・マニアの間で評価が高かったようです」(福井在住のイベント関係者)

 噛んだり、言い間違えたりする場面を指摘する声も多々あったが、落ち着いた声質と丁寧な話し方は分かりやすいと言われており、局内でも若手有望株として期待されている。「彼女と仕事をした人でしたら誰も悪いことは言わないと思います」(同)と人柄の評価は高い。「プロジェクトX」初回ではW杯に合わせサッカー日本代表の歴史に迫ったが、

「コンビを組む有馬嘉男キャスターが番組の土台、安定感を担うため、大谷アナには出演者の話を視聴者に受け取りやすい形にして伝える役割が求められます。その点、報道畑で鍛えられてきたこともあって安定感があり、彼女の起用は成功でしょう。視聴者からは、前任者の森花子アナを惜しむ声もあったようですが、大谷アナの爽やかで落ち着いた明るさで番組に新しい風が入ったとの意見もありました」(ベテラン放送記者)

 久保純子(54)や膳場貴子(50)などを生んできた人気アナの登竜門的な番組だけに大谷アナを注目する声は高まりそうだ。

 大谷アナに限らず、野口アナ、川口アナなど、アナウンサー歴6〜8年の若手にも注目かもしれない。

「いずれも、東京に異動後、本格的に育成、起用されてきた有望格だと思います。局としても報道・情報・教育系の番組で次世代の女子アナを育てていこうとの狙いがあるんじゃないでしょうか。同時に、地方局の人材掘り返しも積極的で、すでに数人の若手女子アナがピックアップされているとも言われています。ある意味、新陳代謝で、新会長の思惑だと言われています。今後は、このような流れが色濃く出ていくでしょうから楽しみです」(前出の女子アナ・ウオッチャー)

渡邉裕二(わたなべ・ゆうじ)
芸能ジャーナリスト

デイリー新潮編集部