現在ポーランドのオードラ・オポーレに所属する松井。同国代表チームへの造詣は当然、深い。(C)Yuji ARAKAWA

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 今年夏にふたたび活躍の場を欧州へと移し、現在ポーランド2部リーグ、オードラ・オポーレでプレーする松井大輔。同国では2013年7月からの5か月間、1部のレヒア・グダニスクにも籍を置いた。当然、ポーランド・サッカーとナショナルチームへの造詣は深く、奇しくも日本代表は来夏のロシア・ワールドカップで同国代表とグループHで相まみえる。
 
 12年ぶりの出場となるワールドカップ本大会を半年後に控え、ポーランド国内におけるフットボール熱はかなり高まっているようだ。
 
「今年はワールドカップ出場も決まって、僕の住んでる街もポーランドの国自体も、すごく盛り上がってますよ。なにせ代表チーム自体が好調ですからね。(ロベルト・)レバンドフスキを中心にすごくいい状態にあるし、近年のポーランド代表のなかで一番と言っていいくらい強い。それでも(オードラ・オポーレの)会長曰く『まだポーランドのサッカーはこれだ、いうものは確立されていない』らしい。面白いですよね。実は僕も同じように感じてるんですけど、FIFAランクが一桁(7位)で抽選の第1ポットの代表チームと言えども、そういう側面があるんですよ」
 
 国内リーグでプレーする主力選手はほぼいない。それでも松井は日々の生活のなかでビアーレ・オーリー(ポーランド代表の愛称で“白い鷹”の意)を身近に感じ、暮らしている。おのずと詳しくなるというものだ。
 
「けっこうなタレント軍団ですよ。なにを置いてもレバンドフスキがいい。あんなストライカーはなかなか出てこないし、日本としてはもちろんそこを抑えないといけないんですけど、むしろ気をつけないといけないのは両ワイドの選手かもしれない。レバンドフスキは自分でも行けるし、パスを出して周りを使ったり、囮にもなれる。ワールドカップ予選の最初の頃は点を取ってなかったんですけど、その代わりサイドの選手たちがレバンドフスキの裏のスペースに抜け出して、ガンガン取ってましたよ。絶対的に怖い存在ですけど、彼だけに意識が集中してしまうと間違いなく痛い目に遭う」


 では、ハリルジャパンはどう戦うべきか。
 
ポーランド戦はグループリーグの3戦目じゃないですか。イメージとしては僕らのとき(南アフリカ大会)のデンマーク戦。あれより今回のポーランドのほうが個々の能力が高い印象ですかね。地理的にもロシアの横で、選手にとってはほぼ環境が変わらないのは大きいし、ファンもたくさん来るんじゃないかと。相当期待されているチームなのでね。日本としてはもちろん守りから入ることになるとは思うんですけど、まずは速攻のイメージをしっかり持ってないといけない」
 
 松井は日本代表の試合も不定期ながらチェックしているという。12月上旬にウインターブレイクで帰国したため、東アジアカップ(E-1選手権)の3試合も観戦した。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が理想とするスタイルを、明確に捉えている。
 
「僕はハリルさんが意図しているのは、アトレティコ(・マドリー)やないかと思ってるんです。でも現状、そのイメージ通りにはなってない。ポーランドのような相手には、しっかりとした守りから、サイドを上手く使って切り崩して裏を突くことが大事。バイタルをもっと活用して、押し込むときは押し込まないといけない。ポーランドは身体が大きい。足下の細かいところでも勝負できればと思います。あとはフリーキックが……。あ、でも、(本田)圭佑がいるか。なんとかしてくれますかね」
 
 日本代表についてはまだ、言い足りないことがあるようだ。
 
<つづく>
 
取材・文●川原崇(サッカーダイジェストWeb編集部)

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PROFILE
まつい・だいすけ/1981年5月11日生まれ、京都府京都市出身。地元の藤森中から名門・鹿児島実高に越境入学し、メキメキと頭角を現す。3年時には高校選手権で準優勝を果たした。卒業後は京都サンガに入団。世代別代表でも持ち前の技巧とドリブルで存在を示し、2004年アテネ五輪ではナンバー10を背負う。同大会終了後に欧州挑戦をスタート。フランス2部のル・マンでスターダムを駆け上がり、サンテティエンヌ、グルノーブル(ともにフランス)、トム・トムスク(ロシア)、ディジョン(フランス)、スラビア・ソフィア(ブルガリア)、レヒア・グダニスク(ポーランド)と渡り歩いた。2014年春にジュビロ磐田に移籍し、10年ぶりのJリーグ復帰。3年半プレーし、今年8月にふたたび欧州へ旅立ち、現在はポーランド2部のオードラ・オポーレに籍を置く。日本代表では31試合・1得点の記録を残し、2010年南アフリカ・ワールドカップでベスト16進出に、翌年のアジアカップでは優勝に貢献した。Jリーグ通算211試合・25得点(うちJ2は116試合・18得点)。175センチ・68キロ。
公式ウェブサイト=http://matsuidaisuke.jp/
サッカージャンキー=http://soccerjunky.com/