今季絶好調の20歳、アレクサンダー・ズベレフ【写真:Getty Images】

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ズベレフがマスターズ初Vで世界10位に急上昇、ATP公式もスター候補の躍進特集

 男子テニスの世界ランキングが22日に発表され、錦織圭(日清食品)が9位をキープした裏で注目の選手が現れた。1つ下の10位に先週のイタリア国際を制覇するなど、今季絶好調の20歳、アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)が7つランクを上げて急浮上。ATP公式サイトでも次代のスター候補の躍進を特集している。

 ズベレフはイタリア国際決勝で世界ランク2位のノバク・ジョコビッチを6-4、6-3のストレートで下し、自身初のATPマスターズ1000のタイトルを獲得。準々決勝でミロシュ・ラオニッチ(カナダ)を下し、3月のマイアミ・オープンでもスタン・ワウリンカ(スイス)をフルセットの末に勝利するなど、今年4月に20歳となったばかりながら、一気に頭角を現してきた。

 世界ランキングの紹介記事では「ズベレフ、トップ10へ急上昇」とのタイトルで紹介している。

「1990年代生まれの選手として初となるATPマスターズ1000制覇を成し遂げ、モンペリエ、ミュンヘンに続くタイトルを獲得したズベレフにとって画期的な1週間となった。20歳の彼はイタリア国際決勝でジョコビッチを打ち破ったことにより、世界ランキングを7つ上昇させて10位にジャンプアップした」

若手からベテランまで熾烈な勢力図争い…トップ8陥落の錦織は巻き返しなるか

 また、記事では全米オープン制覇の経験もあるフアンマルティン・デルポトロ(アルゼンチン)もブルガリアと日本の難敵を退け、4つランクを上げたことを伝えている。

「ジョコビッチにこそ敗戦したが、イタリアの地でグリゴール・ディミトロフ、ニシコリを破って準々決勝進出。アルゼンチン人の人気選手も30位に順位を上げた」

 クレーコートで抜群の強さを発揮するラファエル・ナダル(スペイン)らベテラン勢の健在に加え、ズベレフのような新鋭の台頭、そしてデルポトロら実績ある中堅勢の巻き返しとランキングを巡る争いは熾烈さを増している。

 自己最高で世界ランク4位を記録した錦織も今季は右手首の故障で欠場、棄権が続き、15日付のランキングで実に2年9か月ぶりにトップ8から陥落した。若手からベテランまで勢力図を塗り替えようとする中、日本のエースは急きょ出場を決めたジュネーブ・オープンで巻き返しの一歩を図れるだろうか。