2008年に中国の胡錦濤国家主席と握手する池田大作氏この頃は、まだ健康不安説は出ていなかった(写真:新華社/アフロ)

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2010年頃から公の場に出ることが減り、最近は動向が伝えられることがほとんどなかった創価学会池田大作名誉会長(88)が、2016年7月10日夜に放送されたテレビ東京の選挙特番で明らかにされた。創価学会副会長・広報室長の岡部高弘氏によると「おかげさまで大変お元気」だという。

池田氏をめぐっては、11年頃から健康不安説が相次いで報じられたが、12年頃には機関紙「聖教新聞」が訪問者を歓迎する池田氏の様子を報じるようになった。そのため「健康は回復した」との見方も出ていたが、動画は公開されないままで、動向に注目が集まっていた。

会員激励する体力「ありますあります、もちろんです」

テレビ東京で放送された特番「池上彰の参院選ライブ」では、番組恒例のバスツアーが公明党の支持母体の創価学会を取材。岡部氏がツアー一行に応対し、池上氏は政教分離との関係などを質問した後に、池田氏について

「最近あんまり肉声を聞くとか、どこかに登場するといったことがあまりないように思う」

と質問。これに対して岡部氏は

「おかげさまで大変お元気で、具体的には、聖教新聞なんかによく執筆活動(をしている)。新・人間革命とかですね。あと、先日もそうですが、色んな各地を回られて、会員の皆さんを激励されています」

と答えた。池上氏が驚いた様子で

「それだけの体力があるんですか」

と聞くと、岡部氏は

「ありますあります、もちろんです」

と応じていた。個人崇拝が進んでいるとの指摘には、岡部氏は

「我々にとっては、すごく敬愛する、慕う関係という感じだと思う。人生の師匠」

と説明した。

13年には夫人が「ラジオ体操が日課」と伝える

池田氏をめぐっては、香峯子(かねこ)夫人が「文藝春秋」13年1月号で、

「ラジオ体操を若い人たちと一緒にするのが、今も日課となっています。先般も、来日中のアフリカ10ヵ国の青年たちに会って激励しました」

などと近況を明かしているほか、池田氏が創立した創価大学(八王子市)の訪問の様子を機関紙「聖教新聞」がしばしば伝えている。

聖教新聞以外では、16年1月末に恒例の「提言」を発表し各紙が報じているほか、4月12日付けの山陰中央新報に「『日本の故郷』ここにあり」と題して寄稿したのに続いて、6月6日付けの茨城新聞も「茨城新聞創刊125周年に寄せて」と寄稿している。

ただ、池田氏の動画は長く公開されないままで、具体的な健康状態については必ずしも明らかではない。