iOS版ATOKへの布石となるか? ATOK 2014 for Mac登場
●カレンダーとの連携機能を搭載したMac版ATOKの最新バージョン
6月20日に、ジャストシステムからMac用の日本語入力システム ATOK 2014 for Mac が発売される。搭載される機能は、先行発売されているWindows版ATOK 2014に準じている。約40%の高速化を実現したアクセルモード、推測変換の強化、カタカナ語の言い換え、数値の3桁区切りのカンマを自動入力する機能などは、Windows版と共通だ。
Mac版オリジナルの機能としては、Mac標準のカレンダーアプリとの連携がある。これは、日付変換で変換した日付から、カレンダーに登録してある該当日の予定を参照する機能だ。たとえば、「あした」という読みから明日の日付に変換すると、ウィンドウに明日の予定が表示される。
Mac標準のカレンダーでiCloudを設定しておけば、iPhone/iPadで登録したスケジュールとも同期できる。また、Googleアカウントを登録すれば、Googleカレンダーと同期することも可能だ。ATOKで文章入力中に、予定を素早くチェックすることができるわけである。
なお、より詳細な機能、価格等については、製品ページを参照してほしい。
アクセルモードの設定。変換操作が高速化された。
カタカナ語の言い換え機能
3桁区切りのカンマ付きの数字を自動的に入力できる。
日付変換してMacのカレンダーの予定を確認できる。これはMac版ATOK 2014オリジナルの機能だ。
●iOSがオフィスアプリのプラットフォームになるにはATOKが不可欠
ATOK 2014 for Macのリリースで、Mac環境でも最新のATOKが使えるようになった。文章入力でMacをメインに使っている方にとっては、間違いなく朗報だ。しかし、それ以上にATOKが注目を集めることになったのが、iOS 8でサードバーティのIME開発が可能になるというニュースだろう。
これまで、ジャストシステムはiOS向けに「ATOK Pad for iOS」というアプリを提供していたが、これは純粋なIMEではなく、ATOKの変換エンジンが使うためのアプリだった。iOSでは標準IMEが固定されていて、WindowsやMacのようにサードパーティのIMEをユーザーが自由に選択して使える仕組みになっていなかったのである。
しかし、iOS 8からは、それが可能になる。つまり、iOSのあらゆるアプリとATOKを組み合わせて日本語入力ができるようになる。そして、ジャストシステム自身も、iOS 8用のIME開発に前向きだということだ。もちろん、Mac OSとiOSは別物だが、iOS版ATOKが開発されるとすれば、ATOK 2014 for Macがベースになるだろう、という連想が働く。というわけで、ATOK 2014 for Macに、注目が集まるわけである。
iOS向けには、すでにiWorkやマイクロソフトのOfficeもある(日本ではまだだが)。ここにATOKが加われば、iOSでOffice系アプリを本格的に活用できる環境が整う。iPad+Bluetoothキーボードで、本格的にOffice系アプリを使う活用するユーザーも増えるだろう。
したがって、ジャストシステムには、ぜひWindows版やMac版に劣らないATOKを作ってほしい。フリックやタッチキーボードなどのタッチ対応は必要だろうが、それ以上に、キーボードによる本格的な文章入力に耐えうるATOKに仕上げてほしい。そのときには、ぜひ、そのATOKのレビュー記事を、ATOK+iPadで書いてみたい。
・ ATOK 2014 for Mac製品ページ
・ジャストシステム、iOS 8対応ATOKの提供に意欲。非アップル製IME解禁を「ずっと待ち望んでいた」
井上健語(フリーランスライター)

