これスマホで開くの? 見た目がクラシカルなスマートロック「Level Lock Pro」レビュー
一見どこにでもある普通の鍵穴。
でもこれ、スマホで操作できる立派なスマートロックなんです。
名前は「Level Lock Pro」と言って、「Level Lock」の上位機種。ターゲット顧客は「スマートロック化したとばれないスマートロック」を求める層です。
Level Lock Pro
これは何?
スマートロックのゴツイ見た目が苦手な人のために生まれた高速処理性能のスマートロック
価格
349ドル(日本市場価格不詳)
好きなところ
・上質なルック&フィール
・スマートロックに見えない
・反応がいい
・便利な施錠&開錠方法が揃ってる
・Apple Home Keyと連携できる
・取り付けがカンタン
好きじゃないところ
・Apple Home Keyが遅いこともある
・スマホを使わないで開錠する方法がない
・生体認証非対応
・Aliro非対応
・再充電バッテリーなし
・価格が高い
Level社が追求するのは、ドアにマッチするデザイン(鍵とレバーをセットでも販売している)。
Lock Pro内部にはモーター、3種類の無線方式(Bluetooth、Wi-Fi、IEEE 802.15)、スピーカーをはじめバッテリーも装備されていて、1年の連続使用が可能です。
これだけ積んでも、サイズは旧モデル「Lock Plus」(製造停止)とあまり変わっていません。
標準モデルもProモデルも、Apple Home Key対応。RFIDキーフォブ(小型無線リモコン)もアクセスカードも使えて、Matter準拠で主要スマートホーム製品とも連携可能。ロック&アンロックは自動でできます。
既存の機種(Plus含む)とProとの違いは2つ。ドア開閉状況を検知できること、デュアルコアのプロセッサ搭載で旧製品より処理性能が向上していることです。
2日使ってすっかり気に入ったけど、万人向けとは言い切れない面も。特に349ドル(約5万6000円)という価格。これでだいぶ絞られちゃうし、生体認証できないことも今どきのスマートロックとしては珍しい。方法はたくさん用意されてるのに、指紋や手のひら認証ができないんですね。そういうの求めてる人は注意が必要です。
目立たないデザイン。設営は一瞬で終わる
外からスマートロックに見えないだけで、中は思いきりスマートロックです。旧来のダムロック(スマートロックの反対語)が金属製スリーブ×ボルトで構成されるのに対し、Lock Proの内部には3つの穴の開いた灰色がかった円盤があって、 スマートな操作はすべてこの円盤で処理され、CR2バッテリー(充電池)はボルトに内蔵されています。
同梱の電池は1個。これ1個あれば1年持つって話(Plusの2倍)。できれば充電池がよかったなーと思ってLevel社に問い合わせたら、Lock Proは3Vの使い捨て電池用に作られた製品とのこと。充電池は「ロックを傷める恐れがある」ため使用は控えるように言われました(Level のサイトで充電池は買えるけど)。まあ、1年もつなら特に問題ではないのかな。
取り付けはカンタン。今の鍵(Aqara U100)より気持ち大きかったので、少しボルト用の穴を広げる作業が必要でしたけど、それを除けば10分もかからずに終わりました。 取り付け後は、今までの鍵とほとんど同じ見た目のスマートロック。Levelの初代Lockは、シリンダーに「低レベルのテクニック2つあれば突破できる」脆弱性があると言ってる動画があったので、Level社に確認したら、Proでは「ドリル耐性強化をピンに加え、ピッキングやバンピングによる解錠試行への脆弱性を低減した」とのことでした。
Lock Proとスマホの連携も数秒で終わります。同梱の紙に印刷されたMatter QRコードを読み取るだけです。
スマートホームと連携させる場合はThread(スマートホーム向けの通信規格)に対応するルータが必要となります。ここ数年のうちにスマートスピーカーやスマートホームハブを買って使っている人はもう持ってる可能性大ですけど、今のが使えるかどうかわからない人は対応機種一覧をチェック。
設置後はすぐLevelアプリにつなぐのがポイント(30分でペアリングが切れるってな話)。あとはリセットボタンを押します。自分はキャリブレーション不要でしたが、必要な人はLevelアプリで行なえます。自動で施錠・解錠したり、タッチで施錠・解錠するなどの機能もアプリで設定できます。
Lock Proから離れすぎちゃうとアプリで設定できないのが残念だけど、これはスマートロックあるあるですね(去年レビューしたTCL D2 Proにも同じ現象があった)。 一度設定しちゃえば、アプリはほとんど使わないので大した問題ではないけれど、スマートロックが初めての人は覚えておきたいポイント。
Level Lock Proのある暮らし
解錠方法は何通りかあります。たいていはスマホかスマートウォッチが必要です。
近寄ると自動で解錠する設定、外側タッチで解錠する設定の場合、スマホは触らなくていいけど所持していないと反応しません。アプリを使ったり、SiriやGoogle(グーグル)なんかの音声コマンドで操作する場合もスマホは必要。
iOSユーザーはHome Keyが使えるので、iPhoneやApple Watchを数秒ロックにかざすだけで解錠できます。
スマホをどっかに置き忘れて家に帰ると、物理鍵かキーフォブ(電子式の鍵)頼みになります。それぞれ2つずつ同梱されてきますが、キーフォブのほうはあらかじめロックとペアリングしておかないと、いざというとき使えなくて泥棒みたいに入らなきゃならなくなるので要注意です。
まあ、物理鍵とキーフォブは100%の確率で解錠できますが、スマホやスマートホームを使った解錠については期間中、失敗も経験しました。タッチとオートの解錠はほぼOKだったのがせめてもの救いで、一度失敗しても電波の届く範囲からいったん外に出て戻ってBluetooth接続し直したら大丈夫でした(タッチの場合、Bluetooth接続後1〜3分以内に触らないとだめっていう癖はあるが)。
タッチ解錠を常時ONにすることには、防犯の観点からやや抵抗がありましたが、使い慣れちゃってからは常時ONにしてました。この鍵を見てタッチしようって思う泥棒もいないだろうと思って。それに、解錠方法は多ければ多いほどいいと思ったんです。Apple Watchに反応しなくて10秒以上立ち尽くしたこともあったので(再試行で腕がだるくなって最終的にはポケットからスマホ取り出した)、Apple HomeやHome Keyだけに頼るのは危ないなと。
一度はApple Homeに反応しなくなって、2日間もその状態でした。このときは、バッテリー入れ直して再起動したら直ったけど。問題発生の翌朝になってから気づいたので、ひと晩中、自動でロックがかかってないまま寝てたことになります。Level広報曰く、「滅多にないケース」だが「ハブ複数、端末多数が入り組んだネットワーク上では、Matter対応のハブを再起動することで解決する」とのこと。ネットワークのせいにするのは別に構わないし、2週間の試用中、問題発生は1回だけですが、物理鍵を完全に捨てきれないのがProに限らず中途半端なスマートロック全般の悩み。そのことを浮き彫りにした気がします。
その点、前のAqara U100なら物理鍵を忘れても、キーパッド入力や指紋認証でほぼ解錠できますし(数か月に1回は使えなくなって再起動が要るけど)、裏の勝手口に使ってるTCL D2 Proなんかも、手のひらスキャンが無事終わってからは解錠がエラーになることはまずありません。
スマートウォッチやスマホをかざして解錠するのは最先端って感じがしますが、自分がスマートロックを使いたい本当の理由はそこじゃなく、
1. 夜間・外出時にオートで施錠できること
2. 鍵を持たずに外出しても夜、家の人を起こさなくていいこと
この2つにあります。その意味で言えば、Level Lock ProはLevel Keypad(別売79ドル=約1万3000円)をプラスしないと条件を満たすのは厳しいかも。もちろんキーを加えると「スマートロックに見えない」利点が損なわれて(自分はまったく気にならない!)、349ドルが428 ドルになっちゃいますけどね…。
多少機能がアレでも、この見た目がイイ。という人は買い
結局、Level Lock Proが向いているのは「スマートロックの見た目は好きじゃないけど便利さは好き」な人。レトロなダムロックの外観もキープできて、反応も悪くありません。デザイン的な制約があるのに使い方は幅広く用意されています。
鍵かけ忘れたときの予備というのがスマートロックの特性だとするならば、キーパッドや生体認証付きのロックほど万全じゃないけど、Lock Proは見た目も動作も無駄がなくて洗練されているし、(自分は予算的に厳しいけど)キーパッド苦手な人は飛びつくロックだと思います。
存在を主張しないスマートロックを探しているなら、Level Lock Pro。今あるベストと言えそうです。

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