子どもに「キラキラネーム」を付ける親も

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 「愛(らぶ)」「海(まりん)」など、漢字本来の読み方とは異なる、いわゆる「キラキラネーム」を子どもに付ける人がいます。親が子どもにキラキラネームを付けることについて、保育士はどのように感じているのでしょうか。保育士の新倉真佐子さんに聞きました。

親の思いが込められているかどうかが重要

Q.以前よりも、ご自身の周辺でキラキラネームの子どもが多くなった印象はありますか。

新倉さん「近年、キラキラネームに関する話題が取り上げられることが多いと思いますが、実際のところ、私の周辺でキラキラネームの子どもはほとんどいません。名前の読み方が珍しいと思った子どもが1人いましたが、本当にそのくらいです。『話題に上がっているほど、キラキラネームの子どもはそんなにたくさんいるのかな?』と思っています」

Q.子どもにキラキラネームを付けた場合、どのような影響があると考えられますか。また、子どもにキラキラネームを付けた親がやるべきことはありますか。

新倉さん「他の人から物珍しさでからかわれてしまったり、名前を正しく呼んでもらえなかったりといった経験が増えると、子どもが自分の名前をコンプレックスに感じてしまう可能性はあります。

ただ、『キラキラネームだから』『珍しい名前や読み方だから』といって、ご両親はふざけて命名したということではなく、それぞれの思いを込めて子どもに名前を付けているはずです。そのため、ご両親は、『あなたのことを思って付けた名前なんだよ』ということを子どもにしっかりと伝えていかなければなりませんね」

Q.キラキラネームに対して、どのような思いを持っていますか。

新倉さん「私自身の名前が平凡なので、格好良い名前やインパクトのある名前を聞くと、『すてきだな、憧れるな』などと思うことはあります。

私が両親の立場になったときにキラキラネームを積極的に付けたいかというと、『子どもが気に入ってくれるかな』『周囲からどんな反応をされるかな』という心配もあり、少しためらってしまうかもしれません。

ただ、キラキラネームそのものを否定しているわけではなく、先述の話と重なりますが、お子さんの成長を願う思いが込められている名前であれば、とてもすてきだと思います」

 毎年、「子どもの名前ランキング」を発表している媒体がありますが、最近は名前だけでは性別が分からないようなジェンダーレスな名前のほか、「どうやって読むのかな?」と悩んでしまうような名前など、上位にランクインする名前を含め、バリエーションが豊かであるのが分かります。

 将来、名前を気に入ってもらえるように、生まれてくるわが子には気持ちを込めて命名できるといいですね。