初心者の事故に多いのは「発見の遅れ」だ

 この春運転免許を取得し、ドライバーデビューを果たした皆さんおめでとうございます。自分の意思でどこまでも自由に移動できるクルマの魅力は計り知れないものがありますが、その反面、初心者ドライバーに事故が多いのも事実。

 警察庁のまとめた「交通事故の発生状況」という資料を見ると、運転免許取得後の1年間以内の「初心運転者期間」のドライバーは、追突事故と夜間の事故、そしていわゆるカーブの曲がり損ね(=曲がりきれずに衝突)の三つの事故が多いのがわかる。

 また車両単独事故の割合が非常に多いのも若者の特徴(34.2%)だ。

 平成30年中の交通事故発生件数を事故類型別にみると, 追突事故(14万9,561件 交通事故全体の34.7%)がもっとも多いので、追突事故は初心者に限ったことではないのだが、上記の警察庁の資料によると、16〜24歳の人的要因別事故原因の約72%が「発見の遅れ」にあるとされている。

 このうち37%が「前方不注意」、35%が「安全不確認」で、より具体的に見ていくと「居眠り運転」「雑談等話をしていた」「テレビ操作等」「携帯操作」などが主な原因となっている。

 これはもうスキルというより意識の問題という気もするが、対策はいくつか考えられる。

・フロントガラスをいつもきれいに拭いておく(良好な視界を確保)

・ナビは出発前に設定しておく

・ラジオや音楽はできれば聞かないようにして運転に集中

・スマホの電源はオフにしておく(マナーモードでも気になる)

・正しいドライビングポジションで、リラックスして集中する
(リラックスするといっても、リビングのソファーに座るような姿勢ではなく、シートに奥深く腰掛けて、背もたれを立てて、ステアリングの上端に手首をのせても肩がシートから離れないで、肘が伸びきらない位置までシートを前に出す。座面はできるだけ低くした方が、目線が遠くなるのでいい。両目はつねに水平を保つようにする)

・バックミラーを最適な位置に調整する

・時間に余裕を持って出発する

・なれるまで夜間の走行は最小限に

・早めのライトオン

 また、(財)交通事故総合分析センターのデータでは、若者は車両単独の死亡事故が群を抜いて高く、大部分が一般道での事故にかかわらず、事故時の危険認知速度の約50%以上が80km/h以上。約20%が100km/hだということがわかっている。
※ 「危険認知速度」とは、運転者が相手方車両、人、物件等を認め、危険を認知した時点の速度をいい、具体的にはブレーキやハンドル操作等の事故回避行動をとる直前の速度をいう

 そして車両相互事故でも、正面衝突が多いのが若者の特徴。

 とくに正面衝突の多い時間帯(17時〜9時)では、左カーブでの正面衝突が41.2%、右カーブが10.7%と明らかに左カーブでの事故が多い。

 これはオーバースピードでカーブに進入し、そのまま曲がりきれずにセンターラインを超えるケースが多いため。

 オーバースピード対策は、小まめにスピードメーターを見るのが一番。初心者が感覚に頼って運転していると、いつの間にかペースが上がり、オーバースピードで走りがち。安全速度が守れているかどうか、セルフチェックすることを習慣することを目指して欲しい。