みなさんの周りには豆腐が苦手な人がいますか?たぶんすぐには思い当たらないでしょう。おそらく9割以上の日本人は豆腐をおいしくいただいているはずです。政府の家計調査によりますと、平成29年の1世帯当たり月次の豆腐購入数量は、平均すると約7丁になるそうです。これは4〜5日に1丁の豆腐を購入していることになります。

このように愛されている豆腐にも賞味期限や消費期限があることをご存じですか?今回は豆腐をおいしくいただくために豆腐の消費期限と賞味期限について調べてみましょう!

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■賞味期限と消費期限の違い
日本人はたんぱく源として豆腐を食べ続けてきた歴史があります。精進料理には豆腐が多く取り入れられています。そんな人気の豆腐には消費期限が表示された商品と、賞味期限が表示された商品があります。

豆腐に限らず、コンビニやスーパーなどに並ぶ食品には、必ず「賞味期限」か「消費期限」が表示してあります。ご存じの方も多いようですが、この2つの言葉の違いを説明しておきます。

・賞味期限

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農林水産省の見解によりますと、「賞味期限」は、パックされたままや未開封の状態で容器に記載された保存方法を守って保存しておけば、容器に記入されている「年月日」まで品質が劣化せず、おいしくいただける食品になります。

・消費期限
いっぽう「消費期限」は、メーカーが出荷したときにパックしたままの状態や、未開封の状態で保存していても、容器に表示された期限内で食べ終えることが求められます。期限を過ぎたら食べない方が体に良い食品です。消費期限は主に5日以内に品質が劣化する食品に表示してあるそうです。

・豆腐の消費期限は?

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多くの豆腐には消費期限が表示されています。それだけ豆腐は鮮度が重要な食べ物といえます。通常スーパーなどで販売しているパックに入った豆腐は、製造工程でパック詰めされた後にパックごと熱殺菌されています。

それでも、パック内に入った水には微量の菌などが残ることがあります。それが原因となって豆腐が劣化してくことがあります。一般的には、市販されている豆腐の消費期限は4日から7日になっています。

・豆腐は大豆加工食品?
豆腐は、大豆の絞り汁をにごりなどの凝固材で固めた大豆加工食品です。豆腐は、同じ大豆から作られる「納豆」のような発酵食品ではありません。

豆腐は発酵食品でないだけに腐敗します。腐敗は発酵と異なり人体に悪影響を及ぼすことがあります。それだけ、豆腐は鮮度が重要で消費期限、賞味期限が大切になってきます。

■豆腐の消費期限は1日でも過ぎたら危険

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スーパーの豆腐売り場にて、豆腐が2個〜3個でパックされた商品を見たことがあるでしょう。少しサイズが小さい豆腐がまとまって販売されていることが多いです。パック販売の豆腐は、1個食べて、2個食べて、3個目がいつの間にか冷蔵庫の片隅に残っているという、そんな経験はありませんか?

残った豆腐に気が付いたときは消費期限が切れていることもあります。気になる消費期限切れした豆腐はどのように対応したらよいか、おすすめの対処方法を紹介します。

・豆腐はなぜ腐るのか?

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殺菌などの厳しい工程を経て製造される豆腐でさえ、出荷後に腐ることがあります。未開封のまま保存していた豆腐が腐敗する場合は、豆腐の原材料である「大豆」に潜む耐熱性芽胞菌が増殖することが考えられます。

耐熱性芽胞菌は、10℃以下の温度になると生菌としては存在できなくなるそうです。豆腐が10℃を超えない環境で保管しましょう。芽胞菌は人体への影響はなく無害だそうですが、増殖すると豆腐の味は損なわれるようです。

・菌が繁殖して腐敗が始まる
腐敗した豆腐の中では腐敗菌が繁殖しています。腐敗菌が増殖することでますます腐敗が進みます。この負の連鎖が豆腐の腐敗をすすめていき、食べると食中毒になることもあります。

多くの方はこのようになった豆腐は食べないはずですが、仮に、誤って食べた場合、重篤な症状を引き起こすこともありますので、体調の変化に気が付いたらすぐに病院で診てもらいましょう。

・黄色ブドウ球菌による食中毒の恐れ

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黄色ブドウ球菌は健康な人でも髪や皮膚、鼻腔やノドなどに付着しています。特に、ケガをした傷口には多くいます。豆腐を料理中に、無意識で髪などを触りその手でそのまま豆腐を加熱せずに調理し、そのまま食べると黄色ブドウ球菌による中毒を引き起こすことがあります。

黄色ブドウ球菌は菌が増殖するときに毒素を生産します。黄色ブドウ球菌は熱には弱いのですが、毒素は強力で吐き気や嘔吐を催し、下痢や腹痛を発症させます。

・未開封でも食べない
未開封の豆腐は外気に触れていないだけに安全という考え方がありますが、それは間違いです。未開封でも豆腐のパックの中に菌が増殖することがあります。

繁殖した菌により豆腐は腐敗しますので、腐った豆腐は未開封でも食べると危険です。未開封だから安全という発想は捨てましょう。

・加熱しても危ない

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腐敗した豆腐は加熱しても熱に強い菌が生き残ることがあります。腐敗した豆腐を加熱して食べた場合でも、生き残った菌の影響で激しい吐き気や嘔吐を起こし、腹痛や下痢におそわれることもあります。

やはり、消費期限切れして腐敗した豆腐については食べない選択がベストチョイスになります。

■消費期限ではなく賞味期限が切れた豆腐だったら大丈夫?

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豆腐は水分が多い食材だけに賞味期限が切れた豆腐をどう処分するか、悩んだ経験はありませんか?無理して食べる、水切りして廃棄する?どちらも少々困った選択になります。

豆腐は新鮮なほどおいしいさが保たれます。製造後早く食べることで豆腐のおいしさがいっそう味わえます。そこからも、新鮮さが大切な豆腐は「消費期限」が採用される商品が多いようです。

・充填豆腐は賞味期限が長い
最近は製造技術の革新や保存技術の進歩で、豆腐の鮮度が長く保てるようになり「賞味期限」が表示されている豆腐もあります。

なかでも、豆乳を熱い状態のままでパックに入れ蓋をして製造する「充填豆腐」は、ほとんど無菌です。賞味期限も長くなります。最短でも1週間はもちます。中には1か月ほど品質が維持される充填豆腐もあります。

では、充填豆腐に限らず、賞味期限が表示されている豆腐がその期限を過ぎたらどのようになるのか。また、賞味期限切れの豆腐は食べられるのか調べてみましょう。

・【賞味期限1日過ぎ】問題がある可能性は低い

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購入した状態のまま未開封で、冷蔵庫などの適正な場所で保管された豆腐については、賞味期限が1日だけ経過した状態であれば、ほとんど問題なく食べられます。

ただし、開封されていたり、長く高温になる場所で保存されていれば食べるのに問題があります。食べないことがおすすめですが、それでも食べるのであれば、臭いを嗅いで腐った臭いがないことを確認し、触って粘りがないこともチェックしましょう。

いずれの場合も食べるのであれば、加熱調理をおすすめします。そのまま生食はおすすめできません。

・【賞味期限2日〜3日過ぎ】違和感があれば処分する

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賞味期限の設定にもよりますが、出荷された時点でかなり長い賞味期限があれば、2日〜3日過ぎたぐらいでは、1日過ぎの豆腐と同じ対応になります。

しかし、出荷された時点で賞味期限が1週間くらいであれば、2日から3日の経過でも要注意です。たとえ、決められた状態で保管していたとしても、豆腐の臭いを嗅いで腐った臭いがしないことを確認し、触って粘りがないかチェックします。たとえ問題ないと判断しても加熱調理して食べましょう。

・【賞味期限1週間過ぎ】傷んでいる可能性が高い

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賞味期限から1週間以上過ぎた豆腐については、食べない選択が最善です。1週間過ぎると豆腐が傷んでいることが多く、たとえ適正な保管がされていたとしても、食べずに廃棄することがおすすめになります。

・【賞味期限1か月過ぎ】絶対に食べない
結論から言います。賞味期限が1カ月過ぎの豆腐は食べないことです。仮に、1か月過ぎた豆腐を食べて食中毒を発症すれば自分だけでなくほかの方々にも迷惑をかけることになります。そんな危険を冒してまでして1か月過ぎた豆腐を食べる意味は全くありません。

1か月過ぎの豆腐を食べて身体の調子を崩すリスクを考えると、食べない選択が何百倍も賢明な選択になります。

■傷んだ豆腐の見分け方
豆腐は日常生活で良く食べる食品で身近に接することが多いのですが、みなさんは傷んだ豆腐を目にした経験がありますか?

一目見て傷んでいると理解できるほど腐敗が進んだ豆腐を目にすることは、まずないようですが、そこまで傷みが進んでなくても、豆腐が傷んでいることがあります。

豆腐が傷んでないかチェックするべきポイントがあります。もしも、これらのチェックポイントに該当する豆腐があれば、腐敗が進行している可能性が高くなります。食べないように気を付けましょう。

・酸っぱい臭いがする

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豆腐は腐り始めると菌が増殖し、酸っぱい臭いを発します。生臭い変な異臭が漂います。豆腐に見た目の変化が無くても酸っぱい臭いは腐敗が進行している証拠です。

通常の豆腐の臭いと異なる酸っぱい臭いは、鼻につく臭いで、すぐに気が付きやすい豆腐の変化です。臭覚は敏感ですが慣れるのも早く、嫌な臭い感じた豆腐はすぐに腐敗を疑いましょう。

・変色している
変色した豆腐は傷んでいると判断することが必要です。豆腐そのものが黄色く変色している場合や豆腐が入っている水が黄色く濁っていることもあります。豆腐が変色するのは豆腐の成分が変化したり、豆腐に付いた菌が増殖しているケースがほとんどです。変色した豆腐を食べるのはやめましょう。

・酸味や苦みがある
大部分の豆腐そのものは、かすかに大豆の味が残っているくらいでほぼ無味です。しかし、食べた豆腐で酸っぱい味や、苦味などの不快な味を感じる場合は豆腐の腐敗が進んでいるようです。食べないように気を付けましょう。

・表面がヌメヌメしている

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豆腐の外観や触感が変化している場合もあります。豆腐の表面を触って、ヌメヌメしていたり、触った指が粘り気のある糸を引いているときは明らかに腐敗が起きています。このような状態になった豆腐は食べるのをやめましょう。

・未開封のパックが膨張している
パック入りの豆腐を購入し時間が経過したときに、未開封の豆腐のパッケージが膨張してパンパンになることがあります。そのような場合は、ごくまれに発酵食品でない豆腐が発酵していたり、腐敗が始まっていることがあります。このような場合も食べないことをおすすめします。

・カビが生えている
豆腐にもカビが生えます。まれに、豆腐の表面が夏の夜空のような濃いブルー一色になることがあります。ブルーチーズと同類のカビで湿気が多い場所を好みます。豆腐に発生した青いカビは食べると体によくない症状を発症することがあります。青くなった豆腐は廃棄しましょう。

■豆腐の賞味期限が切れてしまった場合の調理例
賞味期限切れの豆腐を食べるか、食べないか?豆腐の状態や保管した状況により少し悩みますが、あなたはどちらを選びますか。どちらにしても賞味期限切れの豆腐を食べるのは自己責任になります。間違っても家族や友人にふるまうことはやめてください。

ところで、1日や2日くらい賞味期限を経過した豆腐は食べられると説明しましたが、食べる場合でも加熱調理が前提です。

・麻婆豆腐

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期限切れした豆腐を使うおすすめの料理が「麻婆豆腐」です。麻婆豆腐は加熱して調理する料理です。

市販の麻婆豆腐の素を使ってもよいし、インターネットにある人気の麻婆豆腐のレシピ通りに作っても大丈夫です。ただし、どちらでもしっかりと加熱しましょう。麻婆豆腐の決め手、唐辛子には強い殺菌作用もあり、期限切れ豆腐におすすめのメニューといえます。

・グラタン

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グラタンも期限切れ豆腐を使って調理するおすすめのメニューです。グラタンの中身はジャガイモやキノコなど自分好みの食材を選び、豆腐はよく水切りをして、食べやすい大きさになるまでつぶします。

お好みの味付けをして、200℃以上のオーブンで20分を目安に焼きます。この温度に耐えられる雑菌はいないでしょう。グラタンも賞味期限切れ豆腐に最適なメニューです。

・肉豆腐
肉豆腐も期限切れ豆腐によく合うメニューです。豆腐を食べやすい大きさにカットして、ザルやまな板に乗せ重しを置いて水を切ります。

合挽き肉を炒めて、水気が抜ける前に豆腐を入れて軽く炒めます。砂糖、みりん、醤油、酒と基本の味付けをして、沸騰させ煮汁が豆腐の3割くらいの量になったら火を止めて味を染み込ませましょう。お酒とみりんが入っていますので、味がしみこむまでじっくりと煮込みましょう。

■豆腐の保存方法は冷蔵がおすすめ

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みなさんのお宅の冷蔵庫にお豆腐はありますか?2個パックや3個パックの豆腐が増えています。自宅の冷蔵庫に豆腐を常駐させているお宅も多いようです。特に、家庭で自粛中の時期ですから、食材がたくさん入った冷蔵庫には豆腐もあるようです。

ところで、豆腐の消費期限や賞味期限ついてお話してきましたが、豆腐にもおすすめの保管方法があります。ここでは、豆腐の保管方法を紹介いします。

・パックごと保存する
パック入りの豆腐を買ってきて、パックのまま保存することができます。パックごとお湯に2分程度浸けるか、電子レンジで1分加熱します。取り出してから十分に冷まして冷蔵庫に入れます。毎日水は取り替えましょう。雑菌の繁殖が抑えられます。豆腐を保管する以上、いつも清潔な状態をキープしておきましょう。

・水につける
水につけて保存するのは昔からの豆腐の保存方法の基本といえます。豆腐をパックから取り出して、布巾などで包んでタッパーなどの容器に入れ、水につけて保存します。

水は豆腐が浸るまで入れます。容器に蓋をして冷蔵庫に入れて保管しましょう。1日1回、加熱処理した水を入れ替えましょう。

・下茹でする
豆腐が崩れないように布巾などで包んで沸騰した鍋に入れて下茹でします。 茹でる場合は豆腐を2cm〜3cmサイズの大きさにカットしても大丈夫です。鍋から取り出して、タッパーか買ってきたときに入っていたパックに入れて、十分に水を張り、しっかりとラップして冷蔵庫で保存します。鮮度確保のために水は毎日交換しましょう。

・冷凍保存もできる?

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豆腐は冷凍で保管することもできます。冷凍中は菌の増殖が抑制できて、長期間保存が可能になります。パック未開封のままならそのまま冷凍できます。調理で残った豆腐は使い易い大きさにして、水気を取ってから冷凍用袋に入れて冷凍庫で保管しましょう。

ただし、冷凍した豆腐はスポンジ状になりやすく、高野豆腐と同じように煮物などで使うとおいしくいただけます。

■やはり豆腐は新鮮な方がおいしい!

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身近なたんぱく源の豆腐について、賞味期限や保存方法などを紹介しましたがいかがでしたでしょうか。廉価で栄養豊富な豆腐は和食だけでなく、ハンバーグやグラタンなどの洋食や麻婆豆腐の中華料理にも使えます。自宅で料理する機会が増えています。豆腐を上手に保管して、手際よく調理して、おいしくいただきましょう。
(AYA)