20日、代理人のキア・ジョオラビシアン氏がパリ・サンジェルマン(PSG)のレオナルドSD(スポーツディレクター)と握手をしようとしたまさにそのとき、マンチェスター・シティFWカルロス・テベスはPSG移籍にノーを突きつけた。

当初は年俸1100万ユーロ(約11億円)と思われた条件は、年俸800万ユーロ(約8億円)の3年半契約というオファーだったが、テベスは何よりもパリ、リーグアンに興味を持っていない。彼が望む未来はミラノ、ミランだけなのだ。「自分はミランだと思っている。ミランを待つ」。テベスはそう明確にしている。

このテベスの反応に、マンCは厳しい姿勢を見せた。彼らは、テベスを手放すのは重要な金額のオファーに対してのみと繰り返している。だが、FWアレシャンドレ・パトのPSG移籍がなくなり、ミランには買い取りオプションつきレンタル移籍という当初のオファー以上の条件は出せない。

テベスがPSGへ行かないのなら、マンCは同選手を“閉じ込める”と脅しており、一方でテベス側からは、不当な扱いを訴えるとの反応も出ている。いずれにしても、終わったと思われたテベスの移籍騒動は再び続くことになった。1月31日を過ぎても、テベスとマンCの争いが続く可能性もある。

だからこそ、ミランのアドリアーノ・ガッリアーニ代表取締役は、いずれにしても代役を準備しておかなければならない。すべての道が示しているのは、カターニアFWマキシ・ロペスだ。
そのM・ロペスは、22日のウディネーゼ戦で招集メンバーから外れた。ヴィンチェンツォ・モンテッラ監督は「今の彼は冷静じゃない。近く運命が変わるかもしれないからだ」と話している。M・ロペスは21日中にフラムに返答しなければいけない。フラムの条件は、年俸100万ユーロ(約1億円)をベースとした3年契約。カターニアは100万ユーロのレンタルと、900万ユーロでの買い取りを提示している。

一方、マッシミリアーノ・アッレグリ監督は21日の会見で、次のように話している。

「テベスについては心配していない。むしろ、すごく落ち着いている。ミランの選手になるのは、ミラと契約をかわしたときだ。31日までたくさんの話が出回り、多くの選手が“行き来”するだろう。私はマーケットが終わるのを待つ」