36歳・元『渡鬼』子役の私が、故・橋田壽賀子先生から受けた“影響”とは。ゆかりの地・熱海を訪れて
そんな宇野さんが30代女性として等身大の思い、ちょっとズッコケな日常をお届けするエッセイ連載。今回は宇野さんが“ある縁”のある静岡県熱海市を訪れたときのことを綴ります(以下、宇野さんによる寄稿)。
ちょっとした出会いで人生は変わる。
なんておセンチメンタルな書き出しをしてみました。皆様ご機嫌よう、宇野なおみです。私はちょっとした出会いを積み重ねて、こんな徐々に奇妙な人生を送っているんですが、今回は久しぶりに熱海に行ったお話です。
熱海と言えば、橋田先生のお住まいがあったことで有名。2026年1/10〜2/23に開催されていた、「熱海市名誉市民 脚本家 橋田壽賀子 生誕100年記念特別展」に行ってまいりました!
◆まずはちょいと観光をしてみる
熱海駅前も結構様変わりはしていましたが、昭和レトロを体現したような街並みは残っておりました。驚いたのは、若い観光客がいっぱいだったこと!関東近郊には手軽な観光地なのかもしれませんね。温泉も海もありますし。
先生のお宅には何度かお邪魔したことがあります。出演者やスタッフさんで伺う機会などがあったんですよ。TBSチャンネルの番組でお邪魔したこともあったかな……?
というわけで、改めて観光をしてみることにしました。なんでかって? 今までは熱海駅でタクシー拾って「橋田壽賀子先生のおうちまで」って言うだけだったからですよ! どういう仕組みなんでしょうね、個人宅の名前を言えば連れてってもらえるって……岩崎弥太郎みたいだ。
豪華絢爛! というより、快適であたたかなおうちだったことを覚えています。でももちろんかなり広かったですし、高級なことは間違いなかったと思います。
◆「ちょっと」のつもりが結構満喫
まずパワースポットという來宮神社(きのみやじんじゃ)へ。楠の木が有名です。冬とは思えないあたたかさだったので、のほほんと日光浴をいたしました。
それから地元のケーキ屋さんに飛び込み、おいしそうなケーキをゲットして梅園へ参りました。足湯入れましたよ〜!
地元のゆるキャラと写真撮りたかったのですが、子ども優先で断念。遠近感でツーショを叶えました。
それから歩いていたところ、偶然「双柿舎」(そうししゃ)に遭遇。もともとあることは知っていたのですが……ここはシェイクスピア全集を翻訳し、早稲田大学の教授でもあり、新劇の成立に深くかかわられた坪内逍遥(つぼうちしょうよう)先生のご自宅です。
都の西北の制作に関わった人、と言えば比較的わかりやすいかしらん。今回も大学のせんぱぴ(あだ名。仲が良すぎて、もはや敬語とこのふざけた敬称だけが私を後輩たらしめている)が一緒だったので、「早大の学徒として寄るべきです!!」と言い、散策をいたしました。
偉大なる逍遥先生も創作の壁にぶつかり、作品を作ることは一時断念したという年表に励まされました。わかる〜〜〜!!! 友達?
◆文豪たちの展示の奥に橋田先生の展示が!
さて、すでに自分たちの目的を忘れそうになっていますが、ようやく大正時代の別荘、戦後は高級旅館として名を馳せた起雲閣に到着です。
『ズッコケ三人組』モーちゃんに雰囲気そっくりのせんぱぴがのんびりと言ったのは、「なんでここ来たがってたの? 橋田先生の展示は?」。「……ここで展示してるって言ったじゃないですか」とズッコケる、ハチベエ似の私。

