ポケモンセンター公式のXより

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2月28日、ポケモンセンターで発売された「はじまりのピカチュウ」ぬいぐるみ・マスコットが当日に即完売した。その後、ポケモンセンター公式X(旧Twitter)が「今後の受注販売を予定しております」と発表し、大きな反響を集めている。

「はじまりのピカチュウ」は、1996年2月発売のゲームボーイソフト「ポケットモンスター 赤・緑」に登場した、初代ピカチュウをイメージしたグッズである。現在のピカチュウとは一変、当時は丸くて愛らしいフォルムが特徴でモノトーンを基調としたカラー、ドット絵で描かれた表情など30周年商品として大きな注目が集まっていた。

価格は、ぬいぐるみが3300円(以下、税込)とマスコットが880円と2種類。ぬいぐるみのサイズは18×17×23センチと存在感も抜群だ。手頃な値段からも子どもにも手が届きやすく、ファン以外にも当時を懐かしむ人までもが購入に走った。

だが現在、フリマサイトなどで高額転売されているのが確認できる。すでにぬいぐるみは1万円以上の値を付けるものもあり、取引された形跡も見られた。これを阻止しようと手を打ったのが、公式サイトだ。

サイト上では、即座に受注販売を予定していることを発表。すると、フリマサイト・メルカリでは“転売ヤーつぶし組”が出現。受注生産決定の告知画像をサムネイルに使い、「祝!受注生産」「メルカリ価格まだまだ下がる」と釘打ち、価格を数十万円など目立つように出品し、転売ヤーの出品ページを埋もれさせる戦略を立てた。 “転売阻止の注意喚起”とも取れる出品が現在も多数見受けられる。

こうした状況を受け、SNSでは「転売つぶしはメーカーによる受注販売以外ほとんどないが、メーカーにとってはあまりメリットがないからやるところが少ない現状。今回はよくやってくれましたね」「転売は防ぎようがないが、リスクを負ってまで撲滅しようとする出品者は勇敢」などのコメントが寄せられた。

その一方で、手元に商品がない状態での出品はメルカリの規約違反にあたる可能性があるようだ。実際に、同様のやり方で出品したところ、運営側に削除されたという体験談も実在し、転売対策が違反になるという皮肉な結果もなきにしもあらず。なお、メルカリでは「宣伝のみを目的とした出品」などの販売を目的としない出品行為は禁止されており、商品削除・利用制限などの措置が取られる可能性もあるようだ。

転売行為は冒頭の商品に限らず、日常茶飯事に起こっている。

昨年8月には、マクドナルドが5種類のおもちゃのうち1つが付くハッピーセット「ポケモン」の販売を開始。販売にあたり、1グループの会計で3セットまでと購入制限を付けたが、カードのみを抜いてハンバーガーを捨てる行為が社会問題となった。

当然のことながら、カードはオークションサイトなどで転売され、目を疑うような金額で取引されていたのも実情である。転売を重く見たマクドナルドはメルカリと共同声明を発表したが、メルカリでは依然として転売が続いていた。

また、今年1月には大手牛丼チェーン店「松屋」で「ちいかわ」コラボキャンペーンが実施され、オリジナルキーホルダーをゲットできた。これに、松屋の公式ホームページでは「転売、再販売、営利目的でのご購入はお断りいたします」などといった警告文を掲載していたが、フリマサイトをのぞけば、当該キーホルダーは高値で取引されていた。

実効性のある転売防止につながる施策は現状では出されておらず、転売は“永遠のテーマ”として依然、対策の余地がない。はたして、転売行為にメーカーは本当に困惑しているか、謎である。