中国大手検索サイト百度の掲示板に「自衛隊は中国の民兵より弱い!」というスレッドが立てられた。スレ主は中国メディア・環球時報で日本特派員を務める薩蘇氏の主張を引用したところ、中国人ネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。(写真は「CNSPHOTO」提供)

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 中国大手検索サイト百度の掲示板に「自衛隊は中国の民兵より弱い!」というスレッドが立てられた。スレ主が中国メディア・環球時報で日本特派員を務める薩蘇氏の主張を引用したところ、中国人ネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。(写真は「CNSPHOTO」提供)

■「中国人民解放軍」写真特集

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 スレ主が引用した記事は、自衛隊の装備は表面的には優秀ではあるが、実際の戦闘力は中国民兵にも及ばないと主張した。

 中国民兵とは軍事機関の指揮下で戦備勤務、防衛作戦任務、社会秩序の維持と補佐を担う組織を指し、普段は軍人ではなく民間人として区分される。人民日報によれば、2011年時点で中国全土に800万人の民兵がいるとされる。

 薩蘇氏の主張に対して、中国人ネットユーザーからは反論が寄せられ、

・「中国は1人っ子政策だから、解放軍の兵士ですら小皇帝で、戦闘力不足だったんじゃなかったっけ?」・「現代の戦争は科学技術による戦争だ。いまだに肉弾戦だとでも思っているのか?」・「中国はダメだ。日本に追いつけない」

 小皇帝とは、1人っ子政策によって両親および祖父母たちから過保護に育てられた子どもを指す。忍耐力に劣り、わがままなどの特徴があると言われる。

 一方、ネットユーザーからは自衛隊が弱いとの主張に同意する意見もあった。「自衛隊は確かに訓練が不足している。航空自衛隊では飛行機の寿命を延ばすために飛行訓練の時間を減らしているらしい」、「海上自衛隊がいなかったら数時間で国土が滅んでしまうことは日本も認めている」などのコメントが寄せられた。

 ほかには、米軍が駐在しているから陸上自衛隊なんて実は不要だという意見や、陸上自衛隊の広告は癒されるという感想を述べるユーザー、戦って見ればどっちが強いか分かるというコメントもあった。(編集担当:畠山栄)

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◆解説◆ 日本では第二次世界大戦の経験があり、安直な軍事力行使は許されないとの考えを持つ人が多い。現在の中国は「武力で勝ち取った政権」であり、軍を称賛する教育や宣伝も行き届いている。そのため、外交問題が発生した場合「相手が言うことを聞かないなら軍事力を使えばよい」とすぐに考える人も珍しくない。(編集担当:如月隼人)