阪神・ガルシア 虎史上初!初安打が満塁弾 魚雷バットで左翼上段席へ「とにかく1点でもと思った」
◇セ・リーグ 阪神7─11DeNA(2026年8月5日 横浜)
阪神の新外国人、デルミス・ガルシア外野手(28)が5日、DeNA戦(横浜)で待望のNPB1号を放った。球団初の初安打がグランドスラム。8点劣勢で迎えた8回無死満塁からの4打席目に左翼席へ満塁弾を描いた。チームは大敗で8月初の連敗。本塁打が出れば続いていた連勝が11で止まり、リーグ2位・巨人とは1ゲーム差となった。敗戦の中でもマイナー通算132発の新助っ人が大きな輝きを放った。
7月21日に行われた入団会見で、お笑いタレント・なかやまきんに君のように「パワー!」と語っていたガルシアの持ち味が、横浜でさく裂した。阪神入団後、13打席目で待望の虎1号。しかも初安打がグランドスラムは球団初の快挙だった。
「満塁の状況だったので、とにかく1点でもと思った。最高の結果になって良かった」
8点劣勢で迎えた8回無死満塁からの4打席目だった。1ストライクから2番手右腕・マルセリーノが投じた高めスライダーを一閃(いっせん)。自身も確信したそれと分かる鮮やかな放物線は、左翼上段席へ飛び込んだ。両チームの観客が打った瞬間に静まり返るほどの“驚弾”。中盤以降、虎打線に見せ場はなかった。拙攻の中で魅せたドミニカンの豪快なひと振りに、満足して帰路に就いた虎党も多かっただろう。
「初ヒットが、満塁弾というのはうれしい。試合の結果が残念ではあります」
3打数無安打に終わった7月31日ヤクルト戦以来、2度目のスタメン出場。試合前時点の計9打席で快音は生まれず、この夜も先発・東の前に3打席連続三振を喫し、2軍降格も見えていた中での一発だった。「割と感覚的なもの。使ってみて凄くいい感じだなと思った」。数日前から使用する先端が細く、グリップ(手元)寄りの芯付近が最も太い特殊な形状の魚雷バット(トルピード)で結果を出した。
球団はガルシアが独立・高知に入団した直後からマークしていた。シーズン前期だけで18本塁打を放ち、四国アイランドリーグのシーズン最多本塁打記録に並んだ。他球団を含めた争奪戦の様相を呈した中で球団は2軍との練習試合を組むなど熱視線を送り続けた。球団関係者は「早くから見ていたのが良かった」とスカウティングの勝利だと語った。
大人気アニメ「HUNTER×HUNTER」やラーメンが好きな28歳。「(ホームラン)ボールは大事にしたい。どの試合もたくさんのファンの方が熱狂している中でプレーをさせてもらっている。日々学びたい」。いかつい容姿と対照的に、練習態度はいたって真面目。単年6万ドル(約970万円)という破格の安さで虎の一員となった大砲が、ジャパニーズドリームをつかむ。(石崎 祥平)
◇デルミス・ガルシア 1998年1月7日生まれ、ドミニカ共和国出身の28歳。外野手。14年にMLB公式サイトの国際FAリスト1位の有望株としてヤンキース入団。アスレチックス移籍の22年、7月12日のレンジャーズ戦でメジャーデビュー。メジャー出場は同年のみ39試合で打率・207、5本塁打、20打点。23年6月の退団後はナショナルズ傘下2Aや米独立リーグを経て、今季は四国・高知でプレー。1メートル88、107キロ。右投げ右打ち。
○…新外国人のガルシア(神)が8回に1号の満塁本塁打。初本塁打が満塁弾はプロ野球95人目で、阪神では1リーグ時代の1936年伊賀上良平、37年田中義雄、49年西江一郎、2リーグ制後の86年山脇光治、96年塩谷和彦、2012年伊藤隼太に次いで7人目。初安打を満塁弾でマークしたのは、球団ではガルシアが初めてだ。

