「“アルヘン版”独島セレモニー」アルゼンチンの政治的横断幕に韓国メディアが想起した14年前の「パク・ジョンウ騒動」【北中米W杯】
アルゼンチンが北中米W杯準決勝で“因縁の相手”イングランドを破り、2大会連続の決勝進出を果たしたなか、試合後に選手たちがピッチ上で広げた横断幕が大きな議論を呼んでいる。
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選手たちが掲げたのは、「Las Malvinas son Argentinas(マルビナスはアルゼンチンのもの)」と書かれた政治的メッセージだった。
アルゼンチンとイングランドは1982年のフォークランド(マルビナス)紛争で、同諸島の領有権を巡って戦争を繰り広げた歴史がある。当時は74日間にわたる戦闘でアルゼンチン軍649人、英国軍255人が戦死し、アルゼンチンの降伏によって終結したが、現在もイギリスが実効支配を続けており、両国間で領有権を巡る対立が根強く残っている。
この横断幕には韓国メディア各社も注目を寄せており、ネットメディア『デイリースポーツ韓国』は「勝利の喜びを満喫する過程で広げた横断幕が論争の中心に立った」と報じた。

一戦の背景について、ネットメディア『スマートビズ』は「1982年のフォークランド戦争のわだかまりはまだ静まっていない。キックオフ前から試合中も肉弾戦を彷彿とさせた“サッカー戦争”が終わった後、もう一つの論争の的が浮上した」と指摘した。
その中で、韓国代表選手が過去に行った同様の事例を引き合いに出すメディアもあった。2012年のロンドン五輪において、韓国代表選手が「独島は我が領土」と書かれた紙を掲げ物議を醸した件だ。「独島(トクト)」は竹島の韓国呼称である。
「アルヘン版“独島は我が領土”突発セレモニー…痛快な逆転勝の後に何が」(一般紙『中央日報』)
「“マルビナスは我が領土”アルゼンチン、FIFAの懲戒を受けるか」(総合メディア『デイリーアン』)
「独島セレモニーを思い出した…イングランドを破ったアルゼンチン、“フォークランドは我が領土”の横断幕で議論」(通信社『NEWSIS』)
「“独島は我がの領土”パク・ジョンウのように…“マルビナスは我が領土”アルゼンチン、懲戒の可能性」(ネットメディア『ノーカットニュース』)
なかでも『中央日報』は「当該の状況は韓国のサッカーファンにも馴染みがある。14年前の2012年ロンドン五輪で韓国選手団が経験した“独島は我が領土”横断幕ハプニングと正確に一致するからだ」とし、当時の状況をこう振り返った。
「当時、ホン・ミョンボ監督が率いる韓国が日本を2-0で破り、銅メダルを首にかけた直後に事件が発生した。韓国サッカー史上初の五輪メダル獲得の喜びに酔いしれていた状況で、MFパク・ジョンウが観客席から受け取った“独島は我が領土”と書かれた紙をピッチ上で掲げた行為が、全世界のカメラに捉えられた」

スポーツ紙『スポーツ朝鮮』は、「FIFAは政治的、侮辱的、人種差別的な内容を含む横断幕、旗、ビラ、衣類などの競技場搬入を禁止している」とし、上記の行為でパク・ジョンウがAマッチ2試合出場停止と罰金3500スイスフランの処分を受けたことを伝えた。当時、パク・ジョンウは表彰式に参加できず、銅メダル授与も保留されたが、大会から約半年後の2013年2月にIOCの決定によってメダルを授与されている。
こうしたパク・ジョンウの事例も踏まえて、『スポーツ朝鮮』は「(アルゼンチンの)該当の横断幕がFIFAの懲戒に繋がる可能性がある」とした。アルゼンチンは2014年6月、ブラジルW杯を控えてスロベニアとの親善試合を実施した際も、試合前に今回と同じ「Las Malvinas son Argentinas」と書かれた横断幕を掲げ、協会に2万ポンドの罰金が科されていた。
今大会で連覇を狙うアルゼンチンだが、今後の行方には暗雲が立ち込めている。『中央日報』が「14年前とは異なり、今回の状況はアルゼンチンの選手たちが決勝を残しているという点でさらに関心を集める」と結んだように、FIFAの迅速な対応次第では、決勝という大舞台で主力選手を欠く最悪の事態も想定される。
韓国メディアが「アルゼンチン版独島セレモニー」と称した今回の騒動は、どのような結末を迎えるのだろうか。

