コンゴ民主共和国東部のエボラ治療センターに火が放たれ、警察が出動する事態となった/Gradel Muyisa Mumbere/Reuters via CNN Newsource

(CNN)コンゴ民主共和国(DRC)東部で21日、抗議活動参加者らがエボラ出血熱患者を治療する医療施設に火を放ち、病院のテント2棟が焼失した。地元政治家がCNNに語った。

コンゴの政党A2RCのリュック・マンベレ副党首によると同日、エボラ出血熱で死亡した若い男性の遺族が、ルワンパラ病院から遺体を「力ずくで」持ち出そうとしたことで緊張が高まったという。

致死性の高いエボラウイルス株がこの地域一帯の共同体を襲い、世界的な公衆衛生の緊急事態を引き起こしている。検査の結果、特効薬やワクチンが存在しないブンディブギョ株が今回の流行の原因となっていることが判明した。DRCは21日、少なくとも160人の死亡がこの病気に関連しているとみられると発表した。政府は同日、新たに13人の感染が確認され、イトゥリ州ではさらに78人の感染疑い例が報告されたと発表した。

地元当局者によると、保健当局から若者の遺体に近づくのを拒まれた遺族が病院のテントに物を投げつけ、火災が発生した。

国際医療支援組織ALIMAの声明によると、襲撃当時、6人の患者がALIMAの医療テントで治療を受けていた。現在患者らは病院で治療を受けているという。

ALIMAは、「ソーシャルメディアやインターネット上で流布している不正確または未確認の情報」の拡散に警鐘を鳴らした。こうした情報は、医療施設に対する恐怖、誤情報、不信感を助長する恐れがある。

CNNに提供された動画の中で、マンベレ氏は病院に閉じ込められた様子を語っている。そのとき警察は炎上するテントから抗議者を解散させるために威嚇射撃を行っていた。

ロイター通信の映像には、攻撃後、医療テントが炎に包まれ、焼け焦げた骨組みが黒焦げになった病床の上に立つ様子が映っていた。

マンベレ氏はCNNに対し、現場に派遣された国家警察の警官が迅速に秩序回復に努めたと語った。

DRCの報道官はこの襲撃を非難し、地元住民は「まさにやってはいけないことをした」とCNNに語った。

マンベレ氏は、今回の事件は地域社会における誤情報の拡散の危険性を如実に示していると述べた。イトゥリ州の多くの住民は「エボラは嘘(うそ)だ」と信じている、と同氏はC​​NNに語った。

「住民は現状について十分な情報提供を受けておらず、認識もされていない。最も辺鄙(へんぴ)な地域の人々にとって、エボラ出血熱は白人の作り話であり、存在しない病気だ」とマンベレ氏は述べた。

世界保健機関(WHO)は、今回の流行を「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」と正式に宣言したが、世界的なリスクは依然として低い。

DRCは21日、公式に確認されたエボラ出血熱の症例はわずか64件だが、疑われる事例が671件あると発表した。保健当局は国内で1260人以上の接触者を追跡調査している。

ウイルスは隣国ウガンダにも到達し、首都カンパラで保健当局が検査で確認された2例(うち1例は死亡)を確認した。ウガンダ保健省はその後、この女性患者はエボラウイルスの検査で2回陰性となり、「現在は危険な状態を脱している」と発表した。

保健省によると、ウガンダとDRC間の公共交通機関、航空便、フェリーは運航停止となり、国境警備が強化されている。