画像は日本経済新聞電子版の2020年10月27日の記事から

写真拡大

日本経済新聞電子版の一部の見出しがまるでラップのようだとして話題になっている。

これらの見出しはラップとして成立しているのだろうか。J-CASTニュースはラッパーの崇勲(すうくん)さんとバチスタさんに取材を行った。

「『バイト』で強盗、若者急増 犯罪組織の誘い巧妙」

最近の見出しで注目を集めているのは、2020年10月27日の「『バイト』で強盗、若者急増 犯罪組織の誘い巧妙」という記事。「若者が『アルバイト』と称して集められ、侵入強盗をする事件が相次いでいる」という書き出しで、深刻な事件について報じている。

一方で見出しは「強盗」「急増」「巧妙」と、「おう」の音で韻を踏んでおり、ツイッター上では「見出しでラップとは、日経やるじゃん」や「日経にはラップの才能を有する記者がいる」などと話題となっている。

日経新聞はこれまで「ラップ」風だとされる見出しをたびたび掲載している。例として、

「パソコン苦境、見えぬ展望 東芝・富士通・VAIO統合」(15年12月4日)「5G通信で技術革新 VRで触診、記者も感心」(16年4月21日付)「かんぽ不正 黙認で膨張 違反疑い倍増」(朝刊・19年12月19日付)「情報パンデミック(1) 善意の投稿、人類翻弄」(朝刊・20年4月6日付)

といったものだ。

こうした過去の記事もそれぞれネットユーザーから関心を向けられており、10月28日の見出しには「日経のラッパー見出しシリーズ、また追加」という反応が上がっていた。

J-CASTニュースが28日、日経新聞の広報室に対し、これらの見出しの狙いなどについて取材を申し込んだところ、担当者は「回答は控えます」とした。

ただ、「日本語の面白さ」の共有を目的とした「日経新聞 記事審査部(校閲担当)」の公式ツイッターアカウントは14年6月7日に「日経新聞でも、見出しなどで韻を踏んでキャッチーにすることがあります」と投稿しており、押韻を意識することはあるようだ。

ところで、今回のような見出しがラップ風だとしてネットユーザーの間で話題になっているが、本業のラッパーから見たときにラップとして成立しているのだろうか。J-CASTニュースは同じく28日、2人のラッパーに質問を行った。

バチスタ「ビート付けたら速攻で曲になりますよ」

15年9月から20年7月1日未明まで放送されていたラップバトル番組「フリースタイルダンジョン」(テレビ朝日系)にレギュラーとして出演していたことがある崇勲さんは

「ラップは歌唱方法の1つなので文字だけ並んでるのを見てもラップかどうかとかの判断は出来ないと思うので何とも思わないです」

とコメント。文字だけでは判断はできないとの考えを示した。

一方、ツイッターでは約1万人のフォロワーを抱え、ラップバトルやライブで活動しているバチスタさんは、「パソコン苦境、見えぬ展望 東芝・富士通・VAIO統合」の見出しについて

「韻も踏んでるし、字数がパーフェクトですよ。五・七・五みたいにキレイに聞こえる文の構成ってあるじゃないですか。そういう感覚で、字余りがないというか」「これもうビート(BGM)付けたら速攻で曲になりますよ。カッコいいかダサいかは置いといて。すごいなこれ」

とコメント。最新の「『バイト』で強盗、若者急増 犯罪組織の誘い巧妙」という見出しについても、「これを読んだらラップしてることになりますよ。歌詞カードみたいなもんですよ」とした。

最後に、これらの見出しがラップとして成立しているか改めて尋ねたところ、

「余裕で成り立ってます」

と回答。反応はそれぞれ異なるが、ラップとして見るラッパーもいることがわかった。