川島はキンテーロに虚を突かれて直接FKから失点を許した【写真:AP】

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W杯初戦コロンビア戦で壁の下を抜かれて失点

 日本代表は現地時間19日のロシア・ワールドカップ(W杯)グループステージ初戦で、コロンビア相手に2-1の勝利を飾った。

 アップセットを成功させた日本だったが、GK川島永嗣のパフォーマンスには大きな不安が残ったと、英地元紙「ザ・クーリエ」が報じた。

 日本の守護神は前半39分、MFフアン・キンテーロに虚を突かれて直接FKから失点を許した。壁の下を抜かれたグラウンダーのシュートに反応が遅れ、必死にセーブを試みたが、食い止めたのはゴールラインよりも後ろだった。今大会の前哨戦となったガーナ、スイスとの親善試合でもミスが目立ち、ここ数試合は不安定なパフォーマンスが続いている。

 今季リーグ・アンで最下位となり、2部降格となったメスの守護神に、かつてプレーしていた古巣のメディアは、「エイジ・カワシマはダンディー・ユナイテッドのファンに悪夢を呼び覚ました」という見出しでこう伝えた。

「日本フットボールの英雄というエイジ・カワシマのイメージは、ダンディー・ユナイテッドのファンが忘れることはない大惨事キーパーというイメージと、合致することは絶対にない」


試合感覚が鈍りミスを連発した過去

 当時の川島は2015年5月末にベルギー1部のスタンダールを退団。移籍先が見つからずに日本代表からも落選する事態に陥っていた。ようやく、その年の11月にスコットランド1部のダンディー・ユナイテッドに加入が決まった。

 しかし、試合感覚が鈍っていた川島は、相手チームにゴールをプレゼントするような失態を見せ、チームも2部に降格してしまった。そんな川島のかつてのパフォーマンスについて、「ユナイテッドの降格したチームで、紛れもなく災害レベル」と酷評した。

 さらに、川島のコロンビア戦の失点シーンは、古巣のサポーターにとって悪夢の再現だったとし、「日本は開始5分でコロンビア相手に1ゴールをリードした。カワシマは残りの85分間、何もしないに等しかった。前半の彼の白昼夢の終焉とともに、彼の国の勝利を犠牲にしそうになった」と伝えた。

 古巣メディアから厳しい視線を向けられた川島だが、現地時間の24日に行われるセネガル戦でコロンビア戦の失点を挽回するビッグセーブを見せられるか。16強に進出した2010年南アフリカW杯で、日本代表の正GKの地位を確立した男の真価が問われる。


(Football ZONE web編集部)