NATO首脳会議で「W杯」は禁句…トランプ氏を刺激しないよう沈黙
北大西洋条約機構(NATO)加盟国の首脳らが、ドナルド・トランプ米大統領の機嫌を損ねないよう、首脳会議の期間中、「ワールドカップ(W杯)」を話題にしないことで非公式に合意していたと、英紙ガーディアンが報じた。
報道によると、7〜8日(現地時間)にトルコで開かれたNATO首脳会議で、各国首脳はトランプ大統領の前ではW杯に関する話を控えようとの認識を共有した。
こうした雰囲気は、首脳会議直前に浮上した、いわゆる「バログン救済」論争の影響によるものとみられる。国防費の増額を迫り、同盟国に圧力をかけるトランプ大統領を不必要に刺激しかねない話題は避けようとの判断が働いたという。
論争は、米サッカー代表のフォワード、フォラリン・バログンが2日のW杯決勝トーナメント1回戦で退場処分を受け、1試合の出場停止処分を科されたことをきっかけに始まった。トランプ大統領が国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長に直接電話をかけ、処分を取り消すよう求めたとの報道が出たことで、公平性を巡る論争が浮上した。
トランプ大統領は、インファンティーノ会長と電話で話したことは認めたものの、処分の撤回を求めたのではなく、退場判定が適切だったかどうかを再検討するよう求めただけだと釈明した。
しかし、その後に行われた決勝トーナメント2回戦で米国はベルギーに1−4で完敗し、ネット上ではこれを巡って、「トランプ氏への報いだ」との皮肉も相次いだ。
こうした状況の中、NATO加盟国の首脳らは、W杯を話題にすること自体がトランプ大統領を刺激しかねないと懸念していたと伝えられた。
ベルギーのバルト・デウェーフェル首相も、現地メディアとのインタビューでベルギー代表の勝利を祝福しながらも、「私から先にその話を切り出すことはない」と述べ、こうした雰囲気を遠回しにうかがわせた。
今年のNATO首脳会議は、ウクライナ戦争の長期化やイランによるホルムズ海峡封鎖の余波など、複雑な国際情勢の中で開かれた。
トランプ大統領は会場に到着した直後にも、「グリーンランドは米国にとって非常に重要だが、デンマークにとっては重要ではない」と述べ、グリーンランド併合への意欲を改めて示した。また、対イラン戦争を支援しなかったスペインについては、「(NATOの)ひどいパートナーだ」と批判するなど、強硬な発言を続けた。
![8日、トルコ・アンカラで開かれた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で、記者会見を終えて会場を後にするドナルド・トランプ米大統領。[ロイター=聯合ニュース]](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/4/4/44b02_204_2518cc64_4fa538bb.jpg)
