「心から大好きな服だけを着ると、服選びで悩むこともなくなり、やりたいことに集中できるようになる」と語るのは、1年3セットという少ない服で過ごす“制服化スタイリスト”のあきやあさみさん。575日間、お気に入りの服1セットを着続けたあきやさんに、服を制服化するよさと手入れのコツについて教えていただきました。

※ この記事は『自問自答ファッション 制服化スタイリストが教える自分らしく生きるヒント』(朝日新聞出版刊)より一部を抜粋し、再編集しています。

【写真】実際に575日間を過ごした「1セットの服」

満足度100%の服を着る体験

「制服化スタイリスト」として、私はこれまでさまざまな場所で「制服化」のよさについてお話をしてきました。

「制服化」とは、「毎日でも着たい!」と思えるくらい大好きな服を、実際に毎日(またはそれと同じくらい高頻度で)着て過ごし、まるで自分の制服のようにすることです。もしかしたら、「あきやさんはミニマリストなのかな?」と思う方もいるかもしれません。

たしかに私がもっている服の数はとても少ないですが、それはあくまで自問自答をした結果に過ぎず、ミニマリストになることが目的ではありません。

私はみなさんに「節約や効率のために制服化しよう!」ということをお伝えしたいのではありません。「制服化」でいちばん大事にしていることは、「あなたが毎日着たいと思える服」との出合いです。

そして愛せる服だけを着て日々を生きていくことでしか得られない充足感を、ぜひみなさんに体験してほしいのです。

「制服化」すると身軽になれる

私が日々「制服化をしていてよかったな〜!」と感じる瞬間は、多々あります。

まず「制服化」をしたことにより、部屋がすっきりして、広々と使えるようになりました。たくさんの服を収納するための大きなクローゼットもいりません。衣替えが不要になったことで、季節の変わり目にあわてることもなくなりました。

以前は外出先で「今日の服選び、失敗したな…」と後悔することがありましたが、今は毎日「心から大好きな服」を着ているので、そもそも失敗することがありません。

さらに、仕事の予定に合わせて「この日はなにを着ようかな?」と考えたり、服を買いたしたりすることもなくなったので、やりたいことに全力集中できるようになったのも、うれしい変化でした。

「最高の服」は365日着ても飽きない

服への愛が強すぎるあまり、私は「1セットの服」(水色の長袖シャツ+黒のスカート)で575日間を過ごしたことがあります。なぜ、そんな酔狂な試みを始めたかというと、「最高の服は、365日着続けても飽きないのか?」という自分自身の疑問を解き明かすためです。

しかし、いざ始めてみると365日はあっという間に達成でき、気がつけば575日目を迎えていました。

「1セットの服」を毎日着続けるためには、ルーティンをしっかりつくることが大事です。私は下記のルーティンのおかげでスムーズに日々を過ごせました。

●1セットの服を着続けるためのルーティン

・ 毎晩、着ていた服を洗濯する

・ 毎晩、アイロンをかける

・ 汚れたらすぐにシミ抜きをする

・ 暑いときは「袖をまくる」

・ 寒いときは「冬用のインナーを着る+カイロをはる」

「制服化」を極めて気づいたこと

そんな連続記録が575日目でフィナーレを迎えたのは、シンプルに「次に着たい服」が見つかったからです。ちょうど講演会の予定もあったため、そこで新しい服に移行しました。

久しぶりに新しい服に袖をとおすと、えも言われぬ爽快感が体じゅうを走り、「新しい服を着るのは、こんなに気持ちがいいのか!!」と強い衝撃を受けました。

毎日着続けた服への愛が色あせてしまったわけではありませんが、あらためて「新しい布が肌に触れる瞬間の気持ちよさ」に気づくことができたのは、「制服化」を極めたからこその体験だったと感じています。

選び抜いた服のお手入れ方法

私は選び抜いた数少ないアイテムで365日過ごしています。そんなお気に入りの服や靴を、どんなふうにお手入れしているのかを紹介します。

●1:その日に着た服はその日のうちに洗濯

私は毎晩「その日に着ていた服を洗濯する」ことを習慣にしています。洗濯機を回すタイミングは入浴後。洗濯した服はハンガーにかけ、浴室内に干しています。浴室乾燥機は使っていません。

翌朝には乾いていますが、乾きが不十分なときはアイロンをさっとかけることも。

●2:汚れたらつけおき洗い

服が「汚れてしまったな」と感じたときは、洗濯桶にぬるま湯をためて粉末洗剤を溶かし、30分ほどつけおきしています。そのあとは、いつもどおりに洗濯。長時間つけおきするとシワがついたり、色落ちしたりすることがあるので気をつけましょう。

<愛用中の洗濯グッズ>

・アタックZERO(洗濯用液体洗剤)
・ワイドハイターPRO粉末(衣料用漂白剤)

●3:アイロンまたはブラシをかける

シャツは洗濯後、濡れたままアイロンマットの上でアイロンをかけています(素材によ
っては濡れがけNG。必ず洗濯表示をチェックしましょう)。

「今日はちょっとアイロンがけが面倒だな」という日は、ハンガーにかけたまま衣類スチーマーをかけることも。コートやニット素材のベストは、洋服ブラシを軽くかけてケアしています。

着替えをもたず、基本1セットの服で過ごすため、旅先でもその日に着た服はその日のうちに洗濯しています。ホテル内のコインランドリーの洗濯機や乾燥機を利用することが多いです。乾燥機にかけられないものは洗濯後に分けています。

<愛用中の服ケアグッズ>

・パナソニックの衣類スチーマー
・イシカワブラシ×ARTS&SCIENCEの洋服ブラシ