自民党総裁選に市場は熱視線、経済政策で浮かび上がる有望株を追う <株探トップ特集>(訂正)
―世論調査は高市氏と小泉氏で拮抗、「勝ち馬」選びの派閥の力学健在で軍配はどちらに―
参院選で自民党は議席数を減らした結果、石破茂首相が退陣を表明し、10月4日に自民党総裁選の投開票が行われる運びとなった。報道機関の調査を踏まえると小泉進次郎農相と高市早苗前経済安保相の一騎打ちとなるとみられており、どちらに軍配が上がるのか、決め打ちすることができない状況となっている。有力候補者が示す経済政策をもとに、関連銘柄を整理していく。
●麻生氏、岸田氏は直前まで情勢見極めの可能性
日経平均株価は9月に入り、4万5000円を突破して過去最高値を更新した。原動力となったのが、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ観測を追い風とした米国株の頑強な動きと、石破首相の退陣表明を受けて広がった財政出動期待である。有力候補の1人である高市氏は積極的な財政出動論者だ。昨年の総裁選で日銀の利上げに否定的な見解を示したことも、多くの投資家の記憶に焼き付いている。小泉氏は候補者のなかでは最年少ながら、圧倒的な知名度を誇る。推薦人には加藤勝信財務相が加わり、河野太郎前デジタル相も支持に回った。
総裁選にはほかに、小林鷹之元経済安保相、林芳正官房長官、茂木敏充前幹事長も出馬しているが、報道各社の調査をみる限り、高市氏と小泉氏の一騎打ちの様相を呈している。キングメーカーの動きを追うと、菅義偉副総裁が小泉氏の支持に回った一方で、麻生太郎最高顧問と岸田文雄前首相はギリギリまで情勢を見極めるものとみられており、麻生派や旧岸田派がどの候補を「勝ち馬」として支持に動くか、なお流動的な状況だ。旧来の自民党が備えてきた「派閥の力学」が結果に一定の影響をもたらすことが想定される。
新総裁の誕生後は、国会で首相指名選挙が行われ、これを受けて次期首相が誕生することになる。現状では野党側が首相候補を一本化することは困難とみられてはいるものの、可能性はゼロではなく、国民民主党の玉木雄一郎代表が次期首相となるシナリオも存在する。市場において「総裁選プレー」が繰り広げられた後は、首相指名選挙を巡る動向にも注視を迫られることになる。
もっとも今回の候補者の顔ぶれとその主張を見る限り、これまでの自公政権の政策がガラリと変わることとなるとは考えにくい。防衛力の強化や国土強靱化、防災に関する政策についても粛々と進められると期待されている。これらを踏まえつつ、今回は小泉氏と高市氏の所信資料をもとに関連テーマと政策を掘り下げていく。まず小泉氏からみていく。

