英記者たちは「ベストマッチ」に日本対スコットランド戦は挙げた【写真:Getty Images】

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ガーディアンが座談会を実施、今大会を象徴する選手にリーチ主将の声

 ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は南アフリカの優勝で幕を閉じた。各国メディアが大会を振り返る特集を展開しているが、英紙「ガーディアン」は記者による座談会を実施。「ベストマッチ」のお題では5人全員が日本戦を選出し、史上初の8強進出を演じたホスト国を称賛している。

 ラグビーの母国の記者も日本大会を認めていた。「今大会を象徴する選手」のテーマで日本選手を推したのは、ロバート・キットソン記者だ。「日本代表のオールラウンダーチームによるラグビーは今大会の称賛に値するものの一つ、そして、チームのキャプテンはそのプレーに常に参加していた」と認めた。

「もし、フィジーが最後の8チームまで行っていたらセミ・ラドラドラだったかもしれない」としたが、シヤ・コリシ(南アフリカ)、アルンウィン・ジョーンズ(ウェールズ)らを推す記者の中で、日本の主将を称賛。キットソン記者はベストマッチのお題でも日本戦を挙げた。

「イングランドのニュージーランド戦のプレーは全ての試合に勝る」と母国に敬意を払った上で「ただ、日本対スコットランドが今大会のベストマッチだろう。全てがかかっている中での日本の前半戦のプレーは至高だった」と指摘。さらに、アンディ・ブル記者、ジェラルド・マーハ記者、クレア・トリー記者もこれに同調した。

ベストトライに稲垣の一撃「日本の力強いチーム力によるトライ」

 ブル記者は「台風第19号が過ぎ去った後の一戦。両チームとも準々決勝進出を争っていたが、日本にとってはよりインスピレーションに満ちたかけがえのないものだった」と言えば、マーハ記者は「日本は30分間、この世のものとは思えないプレーをし、スコットランドは反撃に転じ、あと少しのところで捕えかけた。すべてが終わった後、それは素晴らしいものだった」と称えた。

 トリー記者は「試合結果のみならず、20分間、あまり日本は無敵だった。インスピレーショナル」と称賛した一方で、ポール・リーズ記者は日本が大金星を挙げたアイルランド戦を選出。なんと参加者5人すべてが日本戦を選出するという高評価だった。

 さらに、今大会のベストトライでもブル記者はスコットランド戦で稲垣啓太が決めた一撃を選出。「ほかにも単独で決めた素晴らしいトライはあるが、これは日本の力強いチーム力によるトライ。4人の選手、3本のオフロードパス、7回タックルを跳ね返し、そしてプロップが決めた」と称えた。

 キットソン記者が「最高の瞬間」のお題で「日本がアイルランドを負かした瞬間。開催国はフィールドの内外両方で完璧だった」とするなど、母国大会を盛り上げた日本はラグビー母国の記者の間で称賛の的になっていた。(THE ANSWER編集部)