なぜ、仕事が「過剰品質」の上司はウザいのか

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■なぜ、時間を効率的に使えないのか?

「時間をもっと効果的に使いたい、生み出したい」

これは多くの方の尽きない悩みではないでしょうか?

「残業が続いて睡眠時間が足りない」
「仕事の効率が悪くていつもバタバタしている」
「自分の時間がつくれない、ゆっくり読書をする時間が確保できない……」

今回は、時間の習慣をお伝えしたいと思います。

▼なぜ非効率な時間の使い方になるのか?

なぜ、私たちは有効に時間を使えないのでしょうか?

時間活用・管理の方法はたくさんありますが、私はその根底に心理的要因を抑えておく必要があると考えています。

そこで、時間習慣の3つの心理法則をご紹介しましょう。

1. こころのエネルギーの法則(エネルギーは早めに消費される)

24時間は均等に流れていきますが、私たちの集中力の源であるこころのエネルギーは、均等には消費されません。一般的に、朝エネルギーが高く、1日の終わりになるにつれてどんどん残量が減っていきます。大切なことはエネルギーが最も高い時間に行うことがポイントです。

2. パーキンソンの法則(予定した時間の分だけ時間がかかる)

これは、英国の政治学者であるパーキンソンが提唱した法則です。この理論が語っているのは、ある仕事を行うにあたり、余分な時間が与えられると、人は与えられた全部の時間を無駄なく使うために、仕事のペースを無意識のうちに調整し、生産性の低い仕事になることが多いということです。

つまり、予定した期限があればそこまで時間がかかってしまう。裏を返すと期限を早めることで非効率を排除できるということが言えます。

3. 欲張り見積の法則(見積時間は実際時間より短い)

多くの方のタイムログ(時間簿)調査すると、時間見積もりは実際にかかる時間よりも短く設定されていることが多いものです。それは理想的なスケジュールで進めたい、これぐらいで済ませたいという願望が入るからでしょう。

しかし、計画が欲張り見積もりされている限り、決めた時間に終えることはできません。人によりますが、実際かかる時間の60%ぐらいで見積もられているケースが多いものです。裏を返すと40%ぐらいバッファー(ゆとり時間)を含ませると丁度良いです。

■時間の効率化を阻む「根本的な心理要因」

▼人によって「問題」は違う

時間活用・管理の問題は結果的に「残業が多くなる」「寝不足になる」「やりたいことに時間が使えない」など似通った内容ですが、根本原因はそれぞれ異なります。

たとえば、次のような例です。

・忙しいのに仕事を断れない
・常に完璧を目指して時間がかかる
・失敗が怖いので、念入りにチェック
・気が重い仕事はいつも先延ばし
・探し物や雑談で時間を無駄遣い
・人に任せることができない
・いつも場当たり的に仕事をしている
・突発事項に振りまわされている など

ではどのような分類があるのか、今回9つのタイプに分類してみました。あなたの状況に合わせて読んでみてください。

▼時間を効率的に使えない「9つのタイプ」

時間を効率的に使う人、非効率に陥ってしまう人を分析し、思考・行動習慣を類型化したものが次の9つのタイプです。

複数要因が当てはまる場合がほとんどですが、原因が分かれば対処策も明確になります。あなたの時間活用の効率を阻む原因は何でしょうか?

今回はその9つのタイプと引き起こす現象をご紹介します。

1. 完璧主義

[特徴]
どんなことでも全力投球。妥協できないために、取捨選択、強弱がつけられない。結果的に本人が苦しむだけでなく、このタイプが上司の場合、部下も迷惑をこうむることが多々ある。
[問題]
・過剰品質の仕事をする
・仕事に強弱がつけられない
ストレスと時間がかかる

2. 心配性

[特徴]
先々の心配をしすぎて、過剰なチェックをしたり、準備に時間がかかる。
[問題]
・チェックやリスク対策に時間がかかる
・1つのことに集中できない
・周囲にも余計な時間を使わせる

3. いい人

[特徴]
上司や同僚からの依頼に対してNOと言えず、抱え込んでしまう。
[問題]
・自分の残業がどんどん増える
・大切な仕事が後回しになる
・突発事項で1日振りまわされ、ゆとりがない

■「部下に任せられない人」も時間泥棒

4. 場当たり対応

[特徴]
仕事の段取りを考えず始めてしまい、ムダに時間がかかる。
[問題]
・重要な仕事が先延ばしになる
・緊急性のある仕事ばかりに集中する
・同じ失敗を繰り返す

5. 先延ばし

[特徴]
嫌なことを先延ばしにする、ギリギリ仕事で仕事の質が落ちる。
[問題]
・重要な仕事の質が下がる
・ギリギリ対応で周囲の信頼を落とす
・ストレスで心のエネルギーを浪費する

6. だらだら仕事

[特徴]
低い集中力で長時間労働する癖で生産性が低い。
[問題]
・緊張感がなく生産性が低い
・休む暇がなく集中力を回復できない
・残業がパターン化して抜けられない

7. 曖昧なゴール

[特徴]
依頼者の要望を曖昧に捉えるため、要望が満たせない、または、手戻りがある。
[問題]
・求められていない作業をしてしまう
・差し戻しが多く、時間がかかる
・最小限の作業を設定できない

8. 浪費癖

[特徴]
資料の探し物、雑談など時間の浪費をしてしまい、時間の無駄遣いが多い。
[問題]
・非生産的な時間が多い
・整理整頓、気分のメリハリができていない
・怠惰な時間の使い方に慣れ切っている

9. 自己完結主義

[特徴]
自分でやった方が速い、人に任せると心配、という不安から業務を抱え込む。
[問題]
・いつも業務量が多い
・全体として生産性が低い
・部下を育てられない

以上が9つの原因でした。それぞれどのように対処すればいいのかは、次回具体的にご紹介していきましょう。

(習慣化コンサルタント 古川武士=文)