国際救助犬の英雄たち、ベネズエラ地震の被災地で命救う活動支える

(CNN)南米ベネズエラで発生した壊滅的な連続地震の被災地で、ボーダーコリー系の雑種犬「ツナミ」ががれきをかき分け、引退前の最後の任務を果たした。
ツナミは片方の目が茶色、もう片方が青という「虹彩異色」が特徴の捜索救助犬。地震発生後の10日間で、がれきの下に閉じ込められた被災者の発見に大きく貢献した。
ベネズエラ政府は先週、ツナミが25人を救い出したと述べた。
同国の災害救助犬チーム「K-SAR ECID」によると、ツナミは長年の活動を経て、今回の任務を最後に引退する。「現場で勇気を証明し、全力を尽くした絶頂期での引退」だという。
先月24日に起きた2度の地震では200近い建物が倒壊し、現場には3万人近い緊急対応要員と3300人以上の国際救助隊員らが出動。そのなかで欠かせない役割を果たしてきたのが、高度なスキルを持つ数十頭の捜索救助犬だ。20カ国以上から派遣され、生存者救出の吉報をもたらしている。
インターネット上で拡散している動画には、損壊した建物の中を通り抜け、コンクリートの塊の下にもぐり、ハンドラー(指導手)の手が届かないすき間に入り込んで捜索する様子が映っている。
救助犬は人間のにおいを察知するよう特別に訓練されている。ベネズエラ国会のホルヘ・ロドリゲス議長によると、救出作戦には約137頭が参加した。
アルゼンチンのミレイ大統領が救助活動を支援しようと派遣した軍要員のチームにも、海兵隊所属の捜索救助犬グループが含まれていた。アドリアン・ラビエル大統領報道官によると、同国出身のベルジアン・マリノア「バート」はがれきの中から子ども2人を救出し、6人の遺体収容を助けた。
もう1頭のベルジアン・マリノア「ランボー」は、中米エルサルバドルから都市型捜索救助(USAR)チームの一員としてベネズエラ入りした。
USARに所属するランボーのハンドラーによれば、各チームはまず救助犬に現地を調べさせることから始める。ランボーは生存者のにおいをかぎ分けると、大きな声でほえて救助隊に知らせ、正確な場所へと導く。
同国の大統領広報室は「ランボーはその訓練と自律性、捜索力によって、エルサルバドル代表団の中心的メンバーとなり、真の英雄として救助活動を支えている」と述べた。
救助犬が同じ仲間の犬を捜すことになる場面もある。
メキシコのボランティア組織、国際トポス救助旅団に所属する救助犬「マリ」がまさにそのケースで、がれきの下からマルチーズを無事救出した。同組織の隊員がCNNに語ったところによると、マリはさらに、6人の遺体が見つかった捜索作業にも参加した。
日夜続いた救出作業には、ほかにもメキシコ赤十字社の「オルリー」と「バラム」、ボゴタ消防局のベルジアン・マリノア「ダスタン」、スペインから駆けつけた「イビ」「ティナ」が参加した。
ベネズエラのロドリゲス暫定大統領は3日、地震で最も甚大な被害を受けたラグアイラ州での式典で、それぞれの救助犬に「ベネズエラの犬の英雄」という称号を授与して功績をたたえた。
この中には南米コロンビアからの救助隊に同行した4頭や、スロバキアからの4頭、スペインからの5頭、ヨルダンとポルトガルからの6頭、チェコからの8頭が含まれていた。
最新の政府発表によると、今回の地震により少なくとも3685人が死亡し、1万6740人が負傷した。この他1万7907人が避難を余儀なくされている。
