様々な面でハイレベルながら、まだまだ自身のパフォーマンスには満足していないという大迫。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 攻守の重要局面となる「バイタルエリア」で輝く選手たちのサッカー観に迫る連載インタビューシリーズ「バイタルエリアの仕事人」。第53回は、サンフレッチェ広島のGK大迫敬介だ。

 前編では、バイタルエリアへの意識や今季のチーム状況などを語ってもらった。本稿ではまず、自身の特長について訊いた。

 安定感のあるシュートストップや的確なクロス対応、左右の足から放たれる正確なキック、ミスを引きずらないメンタルの強さ――。GKとして様々な面で高い評価を受けている大迫。本人はどう考えているのか。

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 最も得意なのはシュートストップで、クロス対応も得意ですね。利き足が右ですけど、両足で蹴る練習をしているので、左足も使えます。

 メンタルが強いという評価をいただいているのは、知っています。責任を自分が感じてしまい、味方どうこうよりも、自分がもう少しどうにかできたというのが多いので、そういう風に見えるのかもしれません。性格的にも、それほど感情の起伏が激しくなく、あまり人を怒れないタイプです。
 
 良いか悪いか分からないですけど、感情を表に出さない。もちろん、感情を出さないといけないシーンもありますけど、出さないことの方が僕は多いですね。

 ポーカーフェイスというか、エラーが起きた時に慌てない。内心は慌てているかもしれないですけど、仕草や表情では「全然、何も起きてないよ」というぐらいにしていれば、周りの選手もそれを見て安心してくれるはずです。そこは意識しています。 

 また試合中のミスなどの経験を、デビューしてからずっとしてきて、ブレなくなったというか、経験が今の自分を作っている面もあると思います。

 昨シーズンは初めてJ1のベストイレブンを受賞しましたけど、予想外でした。それは謙遜や他選手へのお世辞などではなく、本当に自分としては全然納得したシーズンではなかったからです。チームの失点数の少なさは、6番目でした。

 そのなかでの受賞で、自分が思っている感覚と、周りから見ている感覚は少し違っています。だから自分が満足していなくても、高く評価していただけるのは嬉しいです。自分が思っている以上に良いプレーができていると言っていただければ、自信をいただけるので、ありがたいですね。
【動画】24年に初のJ1ベスト11! サンフレ大迫敬介のプレー集
 広島でハイレベルなプレーを続けている大迫は、2019年に日本代表に初招集されて以降、コンスタントに選出されている。直近の6月シリーズではインドネシア戦(6−0)でフル出場し、完封勝利に貢献した。

 一方で、悔しい経験もしてきた。21年に行なわれた東京五輪ではU-23日本代表に選ばれたが、試合出場は叶わず。さらに22年のカタール・ワールドカップでは選外に。その後も代表入りを果たしながら、ベンチを温める機会は多い。

 最後に、代表への想いや今後の目標などを語ってもらった。

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 インドネシア戦では久々に出られて、そこで結果を出せてホッとしました。シュートは打たれていないですけど、たまにディフェンダーの裏にボールが飛んできたり、ビルドアップに加わったり。そういったところで、良い感覚を掴めました。

 出場の可能性があった昨年のアジアカップは怪我をしていて、自分も相当悩みましたけど、今となれば手術をして正解でした。出場機会を得た時に、しっかりと自分が結果を残すことで、信頼や評価が変わってくるはずです。それを続けながら、常に良い準備をして、到来したチャンスで結果を出す。その繰り返しだと思います。
 
 東京五輪やカタール・ワールドカップなど、なかなか結果がついてこないことが多いです。ただ最後の最後で試合に出る選手が代わる可能性もあるので、自分は良い準備を続けていきたいです。 

 サブのキーパーにできることは、出る選手をしっかりサポートすること。もちろん悔しさはありますけど、それをぶつけるのはチームに対してではなくて、普段の練習だと思うので。もちろん悔しい感じはありますけど、グッと我慢して、試合の時はしっかりと役割を果たすことを意識しています。

 今年の目標ですか? J1優勝です。(ミヒャエル・)スキッベ監督が就任してから、3位、3位、2位。あと一歩で優勝を逃してきました。今季は前半戦で取りこぼした試合が多いですけど、後半戦で取り返せると思います。勝点3を重ねて、最後は優勝したいです。

 個人としては、Jリーグでは最少失点を目標にしています。昨年は実現できずに責任を感じたので、優勝するために、失点数を抑えていきたいです。

 代表に関しては、北中米ワールドカップまで残り1年しかなく、活動の機会も限られています。一つひとつの活動に呼ばれるのも目標ですし、そのなかで自分が序列を変えて、最後の最後、自分がワールドカップの試合に出て活躍したいですね。

※このシリーズ了

取材・構成●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)