高校通算22発、公立進学校にプロ注目の逸材 中学で挫折「野球が嫌に…」涙でスパイク磨いた強打者の過去――相模原・崎山能活
第108回全国高校野球選手権・神奈川大会
高校野球の第108回全国選手権神奈川大会は7日、俣野公園・横浜薬大スタジアムで1回戦が行われ、相模原が10-0で横浜桜陽に6回コールド勝ちした。高校通算22本塁打の崎山能活中堅手(3年)は3打数2安打の活躍。中学時代に大きな挫折を味わった逸材が、悲願のプロ入りへ着実に歩を進める。(取材・文=THE ANSWER編集部・戸田 湧大)
リードオフマンの役割を見事に遂行した。3回の第2打席で三塁内野安打。塁上で雄叫びとともに大きなガッツポーズを決めた。「このチームは真面目な生徒が多いので、気合で見せていこうと」。この回一挙5点を奪う猛攻の口火を切り、その後も四球、左前打で出塁。2回戦進出に貢献した。
高校通算22本塁打。ベンチプレス110キロ、遠投100メートルと強肩強打の逸材で、NPBスカウトも視察に訪れるまでになった。ただ、ずっと順風満帆の野球人生だったわけではない。
中学1年で加入した強豪・湘南ボーイズでは投手としてほとんど出番を得られず。時折チャンスをもらっても1イニングを投げ切ることすらできなかった。DH争いにも敗れ、自慢の打撃を披露できず。あまりの不甲斐なさに、自宅の玄関でスパイクを磨きながら涙を流すこともあった。
「(ボーイズで)生き残るのに精いっぱいで、高校野球もやるか分からないくらいだった。野球がもう嫌になった」
そんな状況を、自らの決断と努力で好転させた。「自分の進んだ道はちゃんと最後までやり切ろう」。投手を潔く諦め、打撃に専念。チームの練習後も2時間以上、トスされたボールを打ちまくる「連続ティー打撃」を繰り返すなど、必死にバットを振り続け、最終的には4番を務めるほどに成長を遂げた。
相模原は公立進学校だが、崎山は「育成でも行きたい」と高校から直接のプロ入り志望。進路を切り開くためにも、最後の夏のアピールは必要不可欠だ。「自分の力で勝てるところを見せたい」。次戦は10日の海老名戦、自慢の打力で勝利をもたらす。
(THE ANSWER編集部・戸田 湧大 / Yudai Toda)

