住民税非課税世帯だと医療費や保険料が安くなると聞きました。「給付金」以外にも何かメリットがあるのでしょうか?

写真拡大 (全2枚)

住民税非課税世帯」という言葉をニュースや自治体のお知らせで見かける機会が増えています。   特に給付金の対象として注目されることが多いですが、実はメリットはそれだけではありません。医療費や介護保険料、国民健康保険料など、日常生活に関わる負担が軽くなる制度が多く用意されています。   ただし、どのような支援が受けられるのかは自治体によって異なり、自分から申請しなければ利用できない制度もあります。そのため、「非課税世帯になったのに何も変わらなかった」と感じる人も少なくありません。   そこで今回は、住民税非課税世帯になると受けられる主なメリットについて、医療費や保険料の軽減を中心にわかりやすく解説します。

住民税非課税世帯とはどのような世帯?

住民税非課税世帯とは、世帯全員が住民税非課税である世帯のことです。住民税は前年の所得をもとに計算されるため、収入が少ない人や年金収入のみの高齢者世帯などが対象になるケースがあります。
例えば、単身世帯で給与収入が一定以下の場合や、年金収入が少ない高齢者住民税が非課税になることがあります。また、扶養している家族の人数によっても基準は変わります。
ただし、「収入が少ない=必ず非課税」というわけではありません。自治体によって適用基準に違いがあるため、自分が対象かどうかは市区町村の窓口やホームページで確認することが大切です。
なお、住民税非課税世帯になると、自動的に判定される制度もありますが、減免申請が必要な支援もあります。特に保険料の軽減などは申請を忘れると軽減が適用されない場合もあるため注意しましょう。

医療費の負担が軽くなる場合がある

住民税非課税世帯の大きなメリットの一つが、医療費負担の軽減です。代表的なのが「高額療養費制度」です。
高額療養費制度とは、1ヶ月に支払った医療費が上限額を超えた場合、その超えた分が払い戻される制度です。この上限額は所得によって異なり、住民税非課税世帯では自己負担限度額が低く設定されています。
例えば、入院や手術で医療費が高額になった場合でも、一定額以上の負担を抑えられる可能性があります。特に高齢者や持病がある人にとっては、大きな安心材料になるでしょう。
また、70歳以上の人は「限度額適用・標準負担額減額認定証」を利用することで、入院時の食事代の自己負担額が軽減される場合があります。通常より自己負担が軽くなるため、長期入院時の家計負担を抑えやすくなります。
さらに、自治体によっては、子どもの医療費助成や予防接種費用の減免など、独自の支援を設けているケースもあります。こうした制度は地域差が大きいため、自治体のお知らせを定期的に確認することが重要です。

国民健康保険料や介護保険料が軽減されることも

住民税非課税世帯では、毎月支払う保険料が安くなる場合もあります。特に影響が大きいのが、国民健康保険料と介護保険料です。
国民健康保険料は前年所得によって決まりますが、所得が少ない世帯には「均等割」や「平等割」の軽減制度があります。軽減割合は世帯の所得状況によって異なりますが、2割・5割・7割軽減などが適用される場合があります。
例えば、退職後に収入が減った人や、自営業で所得が下がった人は、翌年度から保険料が大きく下がることがあります。急な収入減があった場合は、減免制度が利用できる可能性もあるため、自治体へ早めに相談すると安心です。
また、65歳以上が支払う介護保険料も、住民税非課税世帯では比較的低い段階に設定されています。介護サービスを利用する際の自己負担上限も低くなることがあり、将来的な介護費用の不安を軽減できる可能性があります。
加えて、後期高齢者医療制度に加入している高齢者も、保険料軽減の対象になることがあります。年金生活の人にとっては、こうした固定費の軽減は家計への負担軽減につながります。

住民税非課税世帯は各種支援制度を確認することが大切

住民税非課税世帯というと「給付金がもらえる世帯」という印象を持つ人も多いですが、実際には医療費や保険料の軽減など、日常生活を支える制度が数多くあります。
特に、高額療養費制度の負担軽減や国民健康保険料の減額は、長期的に見ると大きな支出削減につながる可能性があります。高齢者世帯だけでなく、収入が減少した現役世代にも関係する制度です。
一方で、制度によっては申請が必要だったり、自治体ごとに内容が異なったりする点には注意が必要です。知らないまま利用できる支援を逃してしまうケースもあるため、役所の窓口や自治体ホームページを確認する習慣を持つとよいでしょう。
生活費の負担を少しでも軽くするためには、「自分がどの制度の対象になるのか」を知ることが重要です。住民税非課税世帯に該当する可能性がある人は、一度自治体へ相談し、利用できる制度を確認してみてはいかがでしょうか。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー