テレワークに最適化された新「LAVIE Pro Mobile」発表! ポストコロナ時代へ向けたNECの新たな仕事スタイル戦略

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●テレワーク時代に向けて特化した「LAVIE Pro Mobile」
NECパーソナルコンピュータ(以下、NEC)は6月16日、新製品発表会をオンラインにて開催。
同社のノートパソコンブランド「LAVIE Pro Mobile」シリーズの新モデルを発表しました。

NECは同社のパソコンラインナップを
・Pro:ビジネス向け
・Education:学生向け
・Home:家庭向け
・Game:エンターテインメント向け
これら4つにカテゴライズしています。
今回発表され新型LAVIE Pro Mobileは「Pro」カテゴリーに属するビジネス向けモデルです。

新型コロナウイルス感染症問題(以下、コロナ禍)により、日本国内でも急速にテレワークが進みました。
しかしその内訳を調査してみると、
・個人PCを仕事用に用いているケースは全体で22%
・会社支給PCと個人PCを併用しているケースの合計は全体で45%
・従業員100人未満の会社の場合、会社支給PCと個人PCを併用しているケースの合計は65%
このように、個人所有のPCに大きく依存しているテレワークの現実が見えてきます。


中小企業の体力の無さがこのような形でも現れてくる


そこでNECでは、個人向けPCラインナップの中でもProカテゴリーに属するLAVIE Pro Mobileにおいて、
・Mobility:可搬性
・Productivity:生産性
・Security:安全性
・On-line Meeting:オンライン会議での利便性
・Network:通信性
これら5つのポイントをキーワードとして、テレワークに特化した強化を行いました。


●5つのキーワードを達成する数々の新機能
Mobilityについては、従来の調査によって得られていた、
・重量900g以下
・バッテリー持続時間20時間以上
これらユーザー満足度が80%以上となるポイントをさらに強化、従来機種から52gほど重い889gとなりましたが、バッテリー持続時間は4時間も長くなり、
最大24時間のバッテリー駆動を実現させています。


モバイルノートパソコンは求められるニーズがはっきりしている


Productivityでは、主に筐体設計や機能の見直しを行いました。
キーボードのキーピッチを従来の18mmから19mmに拡大し、デスクトップPCと変わらないフルキーピッチを実現。
さらにキートップをごくわずかに凹ませた「シリンドリカル形状」とすることで、押しやすさも向上させています。

このほかにも、キーストロークを1.2mmから1.5mmへと深くして打鍵感を向上。
静音性の高いキーボードやタッチパッドを採用することで、オンラインミーティングでのノイズ軽減にも配慮しています。


ビジネスユーザーにとって、キーボードの使いやすさは最重要だ


画面の向こう側の相手への配慮という点は、筐体設計にも表れています。

本体デザインは従来機種から大きく変更されてはいませんが、テレワークに配慮してマイクの位置をカメラ横から液晶天板の上面(開いた時に上向きの位置)に変更されています。
この変更によりテレワークでのオンラインミーティングで、ユーザー本人の声だけではなく、PCの後ろや横にいる人の声も拾いやすくなりました。

また通話機能では、マイクが拾ったノイズ音を抑制する「ノイズサプレッサ」機能や、
スピーカーから聞こえてくる音からエコー音を軽減する「ルームエコー抑制」機能も搭載しています。


テレワークではチャット相手への配慮も重要だ


Securityでは、
・顔認証機能「Windows Hello」によるタッチレス認証
・離席時に画面をロックする「スマートロック」機能
これらの採用に加え、覗き見を防止する「LAVIEプライバシーガード」機能を搭載した機種をラインナップ。
外付けのプライバシーフィルタなどを装着することなく、電子制御によって斜めの角度から画面を見えづらくします。
※LAVIEプライバシーガード機能搭載機種は重量が955gとなります。

LAVIEプライバシーガード機能は覗き見している人を検知して自動適用してくれるほか(手動でも設定可能)、
覗き見している人がいることを画面表示で知らせる「LAVIEプライバシーアラート」機能なども搭載しており、自宅や外での仕事の安全性を高めています。


テレワークの安全性向上が、さらにテレワークの普及を加速させるだろう


On-line Meetingでは、前述のマイク位置の変更やノイズ対策に加え、スピーカーからの音の聞きやすさにも配慮。
ユーザーのみが聞こえやすいパーソナルモードと、PC周辺に居ても聞きやすいミーティングモードの2種類を用意し、状況に応じて使い分けられます。

Networkでは、最新のWi-Fi規格「Wi-Fi 6」に対応したほか、モバイル通信網としては従来からのLTEに加えて5G(Sub 6)にも対応。

あらゆるシーンと環境で快適な通信が行えるように機能向上が図られています。


最新の5G規格にもいち早く対応



●テレワークを一過性のものとしないために
従来のLAVIE Pro Mobileシリーズでは、主にMobilityのみに特化した性能が重視されていました。
しかしコロナ禍によってテレワークが一気に加速し、3月末の時点でのテレワーク経験者は14%に増加。
現在はさらに増え、30〜40%近いビジネスユーザーがテレワークを経験しているとの調査結果もあると担当者は語ります。

NECのProカテゴリーのモバイルノートパソコンは、ニーズの見直しによって2019年にLAVIE Hybrid ZEROからLAVIE Pro Mobileへと進化し、Windows 7のサポート終了を受けた買い替え需要によって実売台数が1.3倍に増加しました。

しかし、コロナ禍によるテレワーク需要の増加はそれを遥かに上回る2.7倍の増加となっており、テレワークが「ポストコロナ」時代の新しい仕事様式として急速に認知されていることが分かります。


最近のNECパソコンには明確な目的意識を感じる



NECは2020年3月期決算で増収増益を達成しており、23年ぶりに過去最高益も更新しています。
乗りに乗っている中での「コロナ禍特需」とも言える現在の状況を追い風とするため、新型LAVIE Pro Mobileは発表されました。

市場ではテレワーク需要は一過性のものだとする見解も一部にありますが、今回の機種には、そういった旧来の社会に戻すことなく前進し続けるための新しい武器であるという強いメッセージを感じます。


執筆 秋吉 健