TORQUE G04はタフなだけではない! 真のモバイルライフを拡張するスマートフォンのあるべき姿

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京セラはauの2019年夏モデルスマートフォンとして「TORQUE G04」を8月に発売する。

TORQUEシリーズはauが取り扱うスマートフォンの中でも、アウトドアニーズに応えるべく進化してきた特徴的なモデルである。今や、auだけではなく国内で販売されているスマートフォンの中でも、もっとも強い個性を持つスマートフォンと言ってよいだろう。

まず、目を惹くのがそのデザインだ。
今やスマートフォンのデザイントレンドは前面が表示エリアとなる「全画面」である。
そのために狭額縁化が進み、インカメラを避けるノッチ(切り欠き)が生まれた。
さらに表示エリアを拡大する画面の大型化でも持ちやすくする縦長化も、画面アスペクト比21:9といったモデルが登場するほど拍車がかかっている。




TORQUEでも、このトレンドに追随はしているものの、前モデルより画面を大きく観やすくするといった程度にとどまっている。画面のアスペクト比も16:9のままである。

しかしながらTORQUEシリーズのデザインは、狭額縁と薄さにこだわり無個性化している現在のスマートフォンとは大きく異なる。

アウトドアニーズを研究し、タフネスさを追求したバンパーのデザインが異彩を放つ。
前モデル「TORQUE G03」は、比較的角を抑えた丸みのあるデザインとなり、無骨さを抑えながら、TORQUEらしいタフネスさを「演出」したデザインであった。

ここで敢えて演出と表現したことには理由がある。
それはTORQUE以外の薄型スマートフォンにも米国国防総省の調達基準である耐久試験(MIL-STG-810G)に準拠した製品があるからだ。

こうした薄型スマートフォン製品が最も重要視しているのが「画面が割れない」という実用性である。
衝撃をいかにしてガラス面に伝えないようにするか。
この命題に対して、耐落下性能の強化と、スタイリッシュなデザインへのチャレンジだ。しかしながら、その代償として落下しても画面は割れないが、美しいボディに傷や凹みなどの破損を防ぐことまではできない。




TORQUEの場合は、落下時の衝撃を最も受ける4つの角にバンパー構造を採用することで前面背面の樹脂パーツやガラス面にダメージを与えない構造を採用している。
落下後、滑って外装が擦れてしまうことはあるとは思うが、金属外装のスマートフォンのような外観のダメージは少ない点も使っていて心強い。

とはいえTORQUEが精密機器であることには変わりはない。
落下によって「故障」しないというわけではないので、落下させないよう取り扱いには注意したい。

防水・防塵性能もTORQUEの強みである。
特に、アウトドアで利用することを想定したTORQUEの場合は、耐海水性能も強化されている。流石にダイビングに耐えるような耐圧性能は持っていないが、シュノーケリングのようなマリンアクティビティならTORQUEと一緒に海中撮影が楽しめる。
スペックとしては日本の近海水深2.0mに60分間沈めても動作するとしている。

海水につかった後は、43℃以下の温水での水洗いも可能なのでシャワーでサッと汚れを流すと言う使い方もできる。
スマートフォンだからといって特別な気を遣う必要がない、こうした扱いやすさがTORQUEの良さでもある。




TORQUEのタフネス構造の中でも特にユニークな点が、外装のパーツを取り外し可能であることだ。
付属の工具で上下のパーツを取りはずして、スピーカーのカバーの裏に入った砂埃など細かいゴミも掃除できる。こうしたメンテナンス性は、製品に対して愛着が沸く要素のであると言える。

TORQUEは、ウインタースポーツや登山など、気象条件が厳しい場所でも動作する。
ユーザーニーズをよく知り、それに合わせたタフネス性を実現している。

それがよくわかるのが、ハードウェアだけではなく、ソフトウェアでも新しいアウトドアニーズを提案している点だ。
電子コンパスはもちろんだが、潮汐、魚の活性度、月出入り、日の出入り、気圧計、天気など様々な機能を搭載する。
例えば、
海での船釣りなら潮汐や魚の活性度や魚の活発になる日・時刻を知りたいだろう。
新しいTORQUEでは、必要な機能をカードとしてまとめてカレンダーに登録することができるようになった。




週末に釣りに行くなら、カレンダーに目的地と時間、そして必要な情報を登録しておく。当日は、天気や潮汐、魚の活性度など様々なアウトドアアプリ間を移動して確認することなく、あらかじめカレンダーに設定しておいたカードのデータを参照すれば良いのだ。




また、釣った魚と一緒に記念撮影する際に「Action Overlay」機能(本体バージョンアップで対応予定)を使えば、釣った日付と天候、緯度経度とともに、魚の名前とサイズを自動的に写真にオーバーレイ(データを重ねて焼き付け)することができる。

釣りだけではなく、登山やランニングと行ったアクティビティにも、必要な機能をカードで登録しておくだけでデータの確認やログ記録などに活用可能だ。

Action Overlay機能は、静止画の撮影だけではなく動画撮影時にも利用できる。速度や移動距離、高度、加速度などリアルタイムで変化する情報を動画とともに記録し、他のアクションカメラではできない映像がTORQUEで撮るだけで楽しめる。

新しいTORQUEでは、市販のアクションカムのような高度な電子手ブレ補正によって、ランニングやトレッキングでもブレを抑えた安定した動画撮影が可能となった。
このことで、Action Overlay機能はより楽しいものとなるだろう。

バイクのようなスピード感があるものであれば、スピードメーターを模した表示や加速度など動画としても楽しいものとなる。また、登山の場合は険しい山道や美しい景色、そして天候や時間、高度などの情報から振り返りにも参考になるのではないだろうか。

こうしたハード面とソフト面でアウトドアニーズに応えるTORQUEは、多くのファンを持つプロダクトに成長している。壊れにくいスマートフォンであることから、初代モデルをずっと使っているというユーザーも多い。




メーカーとしては嬉しくもあり複雑なところかと思うが、新機能を満載したTORQUE G04は、スマートフォンとともに暮らすための新しい提案が盛り込まれており、機種変更をオススメしたいモデルである。もちろん、この世界感に魅力を感じたら是非、TORQUEを選んで観て欲しいと思う。


執筆  mi2_303