ドジャース・山本“初完投”で2年連続10勝!これぞエース、先発陣の“不安”一蹴102球快投
◇インターリーグ ドジャース8―2ヤンキース(2026年7月19日 ニューヨーク)
ドジャースの山本由伸投手(27)が19日(日本時間20日)、ヤンキースとのダブルヘッダー第1試合に先発し、9回4安打2失点で2年連続10勝に到達した。無四死球で7奪三振。昨秋のポストシーズン(PS)で2完投はあっても、レギュラーシーズンでは3年目で初完投になった。左膝炎症を抱える大谷翔平投手(32)は次回登板が白紙。エース格として102球の快投で危機を救った。
雨天中止で前夜のナイターから午後0時35分開始のデーゲームに変わっても山本は揺れなかった。ダブルヘッダーの第1試合。「あまり考えず、いつも通りの気持ちで試合に入った」。静かな平常心が、9回を投げ抜く原動力となった。
初回から3イニング連続で3者凡退に抑えて滑り出した。2―0の4回先頭でグリシャムに2ボールから真ん中の直球を右越え被弾。「駄目だったところが凄く明確。どう見ても打たれる球だった。切り替えて次にいった」。何ら動じず、次打者から再び9人斬り。3―1の7回無死二塁では3番ドミンゲス、4番ベリンジャーを計4球で凡飛に取り、5番シューマンを97・6マイル(約157キロ)直球で中飛に封じた。
奪った空振り7度が今季最少だったことも計算内。「無駄な力みなく投げていけた。ダブルヘッダーの日に9回までいけたのは良かった」と102球の省エネ投球で完投した。
クオリティースタート(6回以上、自責点3以下)14度は両リーグ2位タイの安定感。1イニング当たりに許した走者の数を示すWHIP「0・88」はミジオロウスキー(ブルワーズ)の「0・76」に次いで両リーグ2番目の優秀さを誇る。無駄な走者を出さないから、長い回を投げられる。
開幕から18試合目での10勝到達は22試合目(8月3日)だった昨季より早い。「一つずつ積み重ねていけたら」と風格を漂わせ、デーブ・ロバーツ監督は「今日のような投球をしてくれたからこそ彼は私たちのエース。勝利に導くだけでなく、多くの投手を休ませてくれる。本当に価値のある投球」と最大級の賛辞を贈った。
左膝炎症を抱える大谷は次回登板が白紙。左腕スネル、右腕グラスノーの両先発が復帰に前進中とはいえ、先発陣に訪れた“不安”を快投で一蹴した。
完投勝利を挙げる約40分前には、ヤンキースタジアムから直線距離で約20キロ離れたニューヨーク・ニュージャージー競技場でサッカーW杯北中米大会の決勝戦がキックオフ。大一番の熱気が街を包む中、山本は名門対決でエースの仕事を全うし、「一試合一試合に集中していくことが、結果的に良いことをたくさんチームに与えられる」と胸を張った。(柳原 直之)

