肝試し、廃墟で遺体を発見…死後約10年経過とみられる白骨 「廃墟になぜ人がいたのかが肝心」元刑事が見解

廃墟に放置された遺体が“肝試し”で発見された。福岡・北九州市で6月9日未明、肝試しで廃墟に侵入した20代の男女3人が見つけたのは、白骨遺体だった。死後約10年は経過しているとみられており、身元も死因も不明としている。
現場を訪れると、木が生い茂る中に建物が。落ち葉がたまり、そこが屋根の部分だ。四方が木に囲まれていて、入口もどこかわからない状態だった。白骨遺体が見つかった家は、室内の壁に1999年9月のカレンダーが、そのままの状態でかけられていたという。確かにあった生活の跡。しかし、その時を境にこの家の時間も止まったままだ。
白骨遺体はこの家に暮らしていた人ではないとされ、もとの住人が去ったあと、別の誰かが住みついたとの情報も。しかし近隣の住民は、「いつ頃から空き家になったのかもわからない」と証言する。白骨遺体は170センチほどあり、成人男性とみられているが、いったいその人は誰で、いつ、どこからやってきたのか。そしてなぜここで白骨になっていたのか。何もわかっていない。
元徳島県警捜査1課警部の秋山博康氏は、「廃墟になぜその人がいたのかが、一番肝心なところ。廃墟だと殺害しても、なかなか発覚しない。そういう場所を犯人からしたら選ぶ場合もあり、事件事故の両面から捜査すべき」とコメントする。
ただひとつわかっていることは、肝試しで見つかったということ。なぜその人は10年も、この世から消えたことすら、誰にも気づかれなかったのか。
富山・高岡市で2024年5月、20代の男性が廃墟に侵入。何かに腰かけ、前かがみになった遺体を発見。
現場を訪ねたところ、近所に住む女性は「カーブで危険だから、出入りはダメと言われている」と説明する。富山湾を望む、本来なら誰もがうらやむ絶好の場所は、誰も近づけることを拒むように、潮風にさらされていた。
女性によると、「どこかの会社の社長の避暑地だったと聞いている。その子どもたちが海に行くのは見たことある。あっちの表の方に玄関があり、そこも戸が開けっぱなしで、入ってきて休んでいたのかどうなのか」という。
建物には「倒壊する恐れがある」と書かれており、窓はほとんど割れ、その破片なのか、建物の前にはガラスが散らばっていた。入口だという場所は扉もなく、誰でも中に入れる状態。以前から深夜、若者たちが侵入するなど、問題になっていたという。
遺体はその後、近くに住む69歳の女性と判明。捜索願を出し、探し続けた家族がいたが、女性がなぜここにいたのかは、わかっていない。
肝試しでの発見は2020年4月、宮崎・えびの市でも起きた。現場は廃虚となったホテルで、遺体は白髪まじりの50代男性。客室のベッドに横たわり、死後約1年経過していたという。
6年たった現場を訪ねた。遺体が見つかったホテルは、道路沿いにそびえ、今もそのままの状態で残されたままだ。当時フロントとして使われていた入口を見ると、その窓ガラスは全て割れている。特に規制線も張られておらず、中に侵入できる環境にあった。
かつてはホテルとして営業していたものの、近隣住民にはいつからこのような状態になったのか、その記憶すら残っていなかった。近所に住む女性は「(物心ついた時から)廃墟の状態。営業していることは知らない。台風の時とか危ない。外の階段とかが崩れている。いつ落ちてきてもおかしくない」と語る。
また、近所で店を経営する男性は「気味が悪い。若い人は肝試し。基本はやっぱりいらない。早いところ壊してもらいたい」と願っていた。
繁華街の中でも遺体が見つかった。2025年10月、福岡・久留米市の雑居ビルで白骨遺体が見つかった。5階建てのビルには入居を募集する看板はあるものの、店や事務所を構える様子はうかがえない。遺体はビル5階のエレベーターホールで見つかり、大きなバッグを枕にするように、あおむけに倒れていたという。見つけたのは、ビルの関係者だった。
当時このビルの1階で居酒屋を開いていたという女性に話を聞くことができた。「めっちゃ怖かった。自分が働いている店の5階で白骨が出て。コロナの頃から(ビルからテナントの)みなさん撤退して、そのあと白骨になられた方は、コロナの時に5階に入ってこられたみたい。(エレベーターは)動いていない。多分階段があったからそこから登って、5階まで上がられたんだと思う」。
警察によれば、死因は不詳。時間がかなり経過しているとみており、Tシャツと長ズボンは、元の色がわからなくなるくらい変色していたという。
秋山氏は「身元が割れなかった場合は、第三者がその廃墟の中に入ったか、入っていないか。侵入形跡があるかないか、まず見る。次どこを見るかと言ったら、ご遺体の姿勢。例えば殺人の場合、首を絞殺される場合、舌骨が折れて上向きになる。だからご遺体が骨になっても、上向きの状態になっている。しかも舌骨が折れている場合、寝ている被害者を首を絞めて絞殺した可能性はある」と推測する。
2025年4月、愛知・岡崎市。廃虚となったホテルの客室で、白骨化した遺体が見つかった。その一帯は廃虚エリアだとされる。地元の人に周辺を案内してもらうと、ソファーや家電など、不法投棄されたものが山積みで、落書きもし放題。それでも手づかずのままだった。「昨日通った時にはなかったものが翌日にあったりとか。こちらの窓から人形の顔だけ出ていて、それが翌日通った時にはなくなっていた。ここは不法投棄が多いイメージ」(近くに住む男性)。
遺体が見つかったホテルは、10年以上前から廃墟となっていたと聞く。警察によると、遺体の年齢や性別は不詳で、頭部などが白骨化していたという。死因も身元も不明のまま、建物だけがまるで人目を避けるように残っている。警察は事件性はないとみている。ただ、ここも見つけたのは、肝試しの若者だった。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
