【独占告白】“可愛すぎるジュノンボーイ”から8年…井手上漠(23)が明かす“六本木ラウンジ勤務”の本当の理由「すべて自分の意志で決めた」
モデル・タレントとして活躍を続ける井手上漠さん(23)。2018年に「第31回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」で「DDセルフプロデュース賞」を受賞し、「可愛すぎるジュノンボーイ」として一躍脚光を浴びた。それから約8年、井手上さんはモデル業にとどまらず、俳優としても着実にキャリアを積み重ねている。
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『NEWSポストセブン』の取材に応じた井手上さんは、現在23歳。「周りからはもっと年上に思われる」と笑うように、落ち着いた大人の雰囲気を纏っていた。
今年2月、井手上さんが六本木の人気ラウンジ店に実際に勤務していたことが報道されると、さまざまな憶測も飛び交った。なぜ井手上さんは、自ら夜の世界に飛び込んだのだろうか。
「ラウンジ勤務」の本当の理由
「アルバイトを始めたきっかけは、私は15歳で芸能界に入ったので、芸能以外のお仕事経験がゼロだということへの危機感でした。20歳を超えてから、1人の人間としてもっといろんな経験を培うことが大切なんじゃないかと強く思うようになったんです。
私の友人は年上の方が多く、経営者の方もいる。そういう方々の話を聞いていると、皆さん、さまざまな経験をして挫折も味わって生きている。翻って自分はどうだろうと考えたんです」
そんな井手上さんが直近で挑んでいた舞台が、1月に千秋楽を迎えた『セラピーゲーム』だ。本作で、ミックスバーのキャスト「あすか」役を演じた。
「舞台と映像はまったく違うなと思いました。こんな大袈裟にやっていても、舞台だとまだ動きが小さく見えるんだという気づきがありました。もっとオーバーでいいんだ、それでいてやっと周りと馴染むぐらいなんだと感じていました」
少しでも役作りに生きるよう、井手上さんはラウンジ店に"潜入"したという。
「共演するミックスバーのメンバー役の中で、舞台経験がないのは私だけだったんです。それに"夜の世界"に対してが全く想像つかなかった。だから、実際に夜の世界で働いて、その経験を役作りに活かしたいと思いました。周りに言われたからではなく、すべて自分の意志で決めたんです」
夜の世界で得たキャストさんへのリスペクト
実際に夜のお店で働き、勤務するキャストらの姿を間近で観察したことで、井手上さんは大きな気づきを得たという。
「まず、キャストの方々が戦っている夜の世界というのは、一筋縄ではいかない大変な世界だなと思いました。皆さん、素の自分ではなく、ちゃんと仕事としての自分を作っている。その『素じゃない部分でお客様の心を掴む』という点は、表現者とすごく似ているなと思ったんです。
ただ、私たち表現者(役者)は見ている方々からの反響が直接的に見えにくいところもあります。一方、キャストの方は目の前にいるお客様から直接答えが返ってくる。すごくシビアな世界で戦っているんだなと、リスペクトの気持ちを抱きました」
夜の世界に生きる女性たちの「強さ」にも共鳴した部分があった。
「キャストの方々は、常に『自分が戦っている』という軸を持っている方が多いと感じました。そういう腹を括っているんだけれど、私はまだ(役柄上)下っ端であるというところは、すごく自分と重なる部分があって、役作りにおいてはやりやすかったです。
今度は、カフェ好きの私のマネージャーが念願のカフェをオープンするので、そこでバイトをしようと思っています(笑)。いろんな世界を見てみたいですね」
夜のお店での"潜入"を経た井手上さんは現在、芝居に以前よりも没入しているという。
「私が今、一番好きなお仕事がお芝居なんです。お芝居には間違いなく不思議な力がある。誰でも一度は、作品を見て救われた経験があると思うんです。
自分の人生の分岐点はいつも『感動』にあると思っていて、自分が参加した作品が誰かの心を刺激して、その人の人生の分岐点になるかもしれないと思ったら、それってすごいことだなと」
現場で出会う共演者たちへのリスペクトも、芝居へのモチベーションに繋がっている。
「私、人間観察が好きなんですけど、お芝居の現場ですごく上手な人を見ると『なんでそんなお芝居ができるんだろう』って読み解こうとするのですが、無理なんですよね。きっと見えないところで大変な経験を積んできたんだろうなって想像すると、自然とリスペクトが生まれる。そういう人たちに囲まれている自分がすごく幸せで、お芝居を辞める理由がないというか、もっと演じたいって思うんです」
「気を使われすぎる」世の中への本音
15歳で芸能界に入り、自身のアイデンティティと向き合いながら発信を続けてきた井手上さん。著書『normal?』(講談社)を出版してから数年が経ち、社会人として経験を積む中で、自身の価値観もアップデートされていると語る。
「この仕事をしていて、心を削られる時はすごくあります。でも、半年くらい前にようやく『自分はマイノリティだからこそ、幅広く生きれるのかも』と思えたんです。性別にとらわれることなく表現してきた、そういう自分の立場をあらためて理解して、『もっと自由でいようよ』って自分自身に思えたんです」
最後に井手上さんは、今後の"発信の場"についても、新たな展望を明かしてくれた。
「今はカメラが回ると頭をフル回転させて言葉を選んで話しているんですが、もう少し言葉を柔らかくして、私の内側やリアリティのある部分を発信できる場所を作りたいと考えています。そういうコンテンツができた時は、ぜひ遊びに来てください」
「自分らしさ」を武器に、軽やかに常識の壁をこえていく井手上さん。今後の挑戦からもますます目が離せない──。
(撮影/矢口亨)
