日産 新型「リーフ」“B7”が正式発表! 補助金は申請中も2代目同等なら約430万円に!? 26年発売の“B5”は350万円程度になる可能性も、発表会で語られたコトとは
EVのパイオニアが満を持して投入する新型「リーフ」
日産は2025年10月8日、3代目となる新型「リーフ」の大容量78kWhバッテリーを搭載する「B7」モデルを正式に発表しました。
次世代クロスオーバーEVとして全面刷新された新型リーフは、スリークで大胆なスタイルへの進化に加え、EV性能を大幅に磨き上げています 。
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最大702km(WLTCモード)という卓越した航続距離を実現したほか、急速充電性能の向上や、EV特有の不安を払拭する技術を多数搭載。さらに、戦略的な価格設定でより多くのユーザーへのEV普及を目指します。

2010年に初代が発売されて以来、15年にわたりEV市場を牽引してきた日産「リーフ」が、3代目へとフルモデルチェンジを果たしました。
新型リーフは、初代から続く「多くのお客様が違和感なく快適に使えるEV」や「地に足がついた技術で快適で楽しいドライビングをサポートする車」「高い安全性と信頼性を兼ね備えた車」という3つのDNAを継承しつつ、次世代のクロスオーバーEVとして生まれ変わっています。
同日行われた発表会では、噺家の柳亭小痴楽氏がリーフにまつわる落語を披露。その合間に日産の開発者やマーケティング担当者によるプレゼンが行われるというユニークな内容で進行されました。
開発責任者を務める日産自動車 チーフビークルエンジニアの磯部博樹氏は、発表会で「初代の発売以降15年以上の期間において、総販売台数は70万台以上」とし、これまでの実績を紹介。また、新型リーフの魅力について「1つ目は、どんな車よりも気持ちよくドライビングできること。2つ目はEV性能を磨き上げて、不安を払拭したこと」としています。
新型リーフは、従来のハッチバックスタイルから、力強いクロスオーバーEVへと変貌を遂げました。
外観は、洗練されたダイナミックなプロポーションが特徴です。磯部氏が「スリークで先進感のあるデザインに仕上げました」と語る通り、ファストバックスタイルのシルエットや、空力を考慮しデザインされたホイール、電動格納式のアウトサイドドアハンドルやフラットな床下に至るまで、徹底的に空力性能が磨かれています
特に注目すべきは、空気抵抗係数(Cd値)の数値です。磯部氏は「デザイナーとエンジニアの協力によって、理想的な空気の流れを作るデザインを実現し、クラストップレベルのCD値0.26を達成しています」と述べ、航続距離の伸長に大きく貢献していることを強調しました。
フロントは、6つの丸みを帯びた長方形で構成されたシグネチャーランプと、一文字のセンターLEDアクセントランプにより、一目で新型リーフとわかるデザインに。リアには「II三(ニッサン)」パターンがあしらわれたLEDリアコンビネーションランプ(3Dホログラム)が採用され、先進感を演出しています。
EV専用の「CMF-EVプラットフォーム」を採用したことで、インテリアの快適性も向上。フラットなフロアと開放感のある足元空間、使い勝手の良いラゲッジルームを実現しました。
インストルメントパネルは横に広がるフローティングデザインで、落ち着いたミニマルな雰囲気を演出。日産として初となる調光パノラミックガラスルーフ(遮熱機能付)を搭載し、後席を含む乗員全員に開放感と快適さをもたらします。
磯部氏は、このガラスルーフについて「電子調光技術により、ボタン1つで透明度の操作が可能になる」ことに加え、「一般的なサンルーフは、その開放感と引き換えに日差しのジリジリ感を感じることが多くありますが、このガラスは赤外線を反射させる特殊な加工が施されており、室内の温度上昇も限りなく抑える工夫をしています」と説明しました。
日本のユーザーニーズと道路環境に合わせて、快適なドライブと高い安心感を提供する機能も数多く搭載。
新開発のEVパワートレインは、モーター、インバーター、減速機の主要3コンポーネントを一体化した「3-in-1構造」を採用。これにより、従来比でユニット容量を10%削減しながら、モーターの最大トルクを4%向上させました。
磯部氏は、このパワートレインについて「従来よりも小さく、軽く、そして今まで以上に高剛性で振動を抑えています。そして、日産が得意とするモーター制御技術により、応答性に優れ高い加速力を感じるスムーズでパワフルなパワートレインに仕上げました」と、走りの進化を強調しました。
また、サスペンションはリアにマルチリンク式を採用し、日本の道路環境に合わせた専用チューニングを施すことで、街中から高速道路まで、あらゆるシーンでフラットで快適な乗り心地を実現。
磯部氏は、「日本のお客様の好みやゴール、環境に合わせて、徹底的に走り込んでいます。荒れた路面や高速道路の継ぎ目でも、しなやかに動く足を作り込み、乗る人全員が快適な乗り心地を実現しました」と語りました。
EV購入への不安要素となる航続距離と充電性能についても、新型リーフは徹底的な進化を遂げています。
磯部氏は、「新型リーフは徹底的な空力性能の向上に加え、高性能バッテリーや効率化したパワートレインを搭載することで、WLTCモードで最大702kmという航続距離を達成しました」と、長距離移動への不安を解消したことをアピール。150kWの急速充電器を使えば、35分で充電量10%から80%まで回復できます。
この充電性能については、「開発メンバーが公道テストを行ったとき、実際に高速道路の急速充電を使ったのですが、15分で250km分の充電を回復しました。もちろん事前に認知はしていましたが、実際のリアルワールドでそれだけ充電ができることを確認し、開発現場もこれはいけると自信を持ちました」(磯部氏)といいます。
さらに、「新型リーフなら、そのちょっとした休憩時、充電すれば250km近く走れると考えていただければ、EVが不便であるという認識を変えていただくことができると考えています」(磯部氏)と、EVに対する認識の変化に期待を寄せました。
特に冬場の航続距離低下の課題に対応するため、クルマ全体の冷熱システムを一括制御する「エネルギーマネジメントシステム」を新たに採用。
磯部氏は、「新型リーフでは、自宅で充電中に発生した熱をバッテリーの昇温に活用したり、モーターやバッテリーの熱を暖房に使うなど徹底的な熱効率向上が図られ、寒い時期での実用航続距離をしっかりと確保する、そういった工夫を施しています」と、季節を問わず安定したEV性能の提供を目指したと話しました。
EV普及を担う3代目「リーフ」、その価格は?

先進運転支援技術やコネクテッド機能も大幅に進化しています。
ドライバーの安全を全方位からサポートし、長距離運転の負担を軽減する「360°セーフティアシスト」を搭載しました。例えば、自動車専用道路においてハンズオフドライブが可能で、長距離運転の疲労を低減する「プロパイロット 2.0」や、スムースな駐車を支援する「プロパイロットパーキング」「プロパイロット リモート パーキング」が設定されています。
さらに、加減速を繰り返すシーンでも車間を一定に保ち、先行車両に合わせて減速し停止までをサポートする「インテリジェント ディスタンスコントロール」を採用。磯部氏は「特に市街地など、加減速の頻繁な場面において、システムがブレーキを制御し、ドライバーの負担を軽減します」と説明しました。
インフォテイメントシステムも見逃せません。先進感あふれる12.3インチの大型デュアルディスプレイを採用し、Google搭載のNissanConnectインフォテインメントシステムを搭載しました。
「スマートフォンを日産コネクトアプリ『ドアtoドアナビ』で目的地を設定すれば、経路検索するだけではなく、必要な充電を加味したルートが案内されます。そして、車に乗り込むと同時にナビの目的地が設定されるので、車に乗ってからナビを操作して、目的地を設定する煩わしさから解消されるのです」(磯部氏)と、利便性の向上についても語られました。
大容量バッテリーを搭載した新型リーフは、磯部氏が「まさに“走るモバイルバッテリー”としての価値」と表現するように、ライフスタイルもサポートします。
充電ポートに接続する「AC外部給電コネクター」を使えば、ドアをロックした状態でも1500Wの電力を使うことができ、アウトドアアクティビティに加え、災害時の非常用電源としても活用することができます。また、従来のV2H(Vehicle to Home)機能も継続採用されています。

続いて、日産日本マーケティング&セールス/日本アフターセールス 執行職の杉本全氏が登壇。「EVには、いくつか壁がある実態を真摯に受け止めています」と現状を述べた上で、「私たちは、そうした課題に正面から向き合い続けることを選びました。そこで、まず3代目となるこのリーフは、走行性能、快適性、効率性すべてにおいて進化を遂げています」と、新型リーフが“壁を乗り越える存在”であることを強調しました。
そして、「さらに、より多くの方にこの新型リーフにお乗りいただけるよう、今回我々は手の届きやすい価格にも挑戦をしています」と、戦略的な価格設定を発表しました。
今回発表された78kWhバッテリー搭載のB7グレードは、量販グレードである「B7 X」の価格を518万8700円と設定しました(価格は全て消費税込、上位グレードのB7 Gは599万9400円)。この価格は旧型リーフe+ Xよりも低くなっています。
杉本氏は「バッテリーの容量を18kWh拡大、航続距離を100km以上伸ばし、デザイン性も含めすべてにおいて大幅に進化しましたが、多くのお客様にこの新型リーフに乗っていただきたい。そして日本のEV普及を実現したい。そういう我々日産の思いを込め、戦略的な価格設定を行っています」と、その意図を説明しました。
そして、「まだ補助金は申請中ですが、仮に旧型リーフと同額程度を受給できた場合には、お客様の実質負担額は430万円程度からとなります」と、実質的な購入のしやすさについて触れました。
B7モデルは10月17日から全国の日産販売店にて注文受付を開始し、2026年1月より順次デリバリーされる予定です。
さらに、杉本氏は「少し遅れての発表とはなりますが、55kWhバッテリーを搭載した普及グレード『B5』モデルを2026年2月ごろ発表する予定です」と予告。こちらについては「さらに多くのお客様が手に届きやすい価格を目指しており、仮に旧型リーフと同額程度の補助金を受給できた場合、お客様の実質負担額は350万円程度からとなる見込み」と明らかにしました。
杉本氏は、「車とインフラ、そして価格、EVを取り巻く環境が全方位で進化を遂げている今、新型リーフによって『私にはまだ…』から『そろそろいいかも』と多くのお客様にEVをより身近に感じていただけるのではないかと信じています」と、EV普及への期待を語っています。
