脳科学者の茂木健一郎氏が自身のYouTubeチャンネルで「脳科学者がフラットに見た、『映画ちいかわ』の秘密」を公開した。動画では、大人気キャラクター『ちいかわ』の人気の理由について、キャラクタービジネスの構造や日本の社会的背景を交えながら、独自の視点で分析している。

茂木氏は冒頭、競争が激しいキャラクタービジネス界において『ちいかわ』が圧倒的な支持を得ている現状を「偉大なこと」と評価。その人気の秘密について、可愛らしさの背後に「不気味さ、残酷さ、この世の不条理」などのストーリーがあるという見解を示した。可愛い存在は「世話をしてもらえる弱いもの」であり、常に恐ろしいものに捕食される危険と隣り合わせであるとして、作中には「生きるという本質」が描かれていると指摘した。

さらに、アニメーションにおける表現の幅についても言及した。宮崎駿監督の作品と比較し、キャラクターベースの作品は「可動域がそこまで設定できない」という技術的な制約があることを説明。その上で、『スヌーピー』や『ムーミン』などの海外キャラクターと比較しつつ、『ちいかわ』は日本のキャラクター特有のまとまりの良さを持ちながら、背後にある種の「生きる大変さ」を抱えていると分析した。

終盤では、日本の歴史的背景にも触れ、ゴジラやウルトラマンといった過去の名作も過酷な現実を背景に誕生したと説明。茂木氏は「『ちいかわ』ってやっぱり日本のことだと思う」と切り出し、過酷な現実社会を生きる人々の姿が投影されているからこそ、これだけの人気を集めているのだと語った。

最後に茂木氏は、同作を通じて多くの人が一時的な元気をもらい、明日からの人生を頑張るための活力を得ていると評価。キャラクターというアプローチが持つ新たな可能性と、今後のクリエイティブな未来への期待を込めて、動画を締めくくった。

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