首都圏のマンション市場で、これまでの不動産の常識を覆すような「異常事態」が起きています。日経新聞の報道によると、マンションの割高感を示す指標(PER=株価収益率に相当する数値)において、なんと「中古マンション(約32倍)」が「新築マンション(約30倍)」を上回る逆転現象が起きたというのです。

「中古の方が割高なら、新築を買った方がお得なの?」と迷ってしまう方も多いはずです。今回は、らくだ不動産株式会社の代表取締役社長の山本直彌さん、チームリーダー・エージェントの鈴木成禎さん、執行役員・エージェントの八巻侑司さんの3名が、この異常な市場の実態と、今マンションを買うための「絶対条件」を徹底解説します。

◾️なぜ「中古」が「新築」より割高になっているのか?
そもそも、なぜ中古マンションの割高感が新築を超えてしまったのでしょうか。
八巻さんは、この背景には「投資目線での期待値」と「極端な在庫不足」があると解説します。

「近年、都心部のマンションは価格が上がり続けています。そのため、現在中古マンションを売りに出しているオーナーの多くが、『自分の物件もさらに高く売れる(キャピタルゲインが得られる)はずだ』と強気な価格設定をしています。一方で、賃貸に出した際の家賃相場(インカムゲイン)は物件価格ほどには上がっていません。その結果、収益力に対して価格が高すぎる『割高』な状態を示す数値になってしまっているのです」。

特に神谷町などの都心一等地のタワーマンションなどでこの傾向が顕著であり、全体のアベレージを大きく押し上げている状態だと言います。

◾️「じゃあ新築を買えばいい」は大きな間違い!
「データ上は新築の方が割安に見えるなら、新築を買うべきでは?」と考えがちですが、鈴木さんは「それは非常に危険な判断です」と警告します。

「まず大前提として、現在の新築マンションは供給数が極端に少なく、建っているエリアも限られています。さらに、指標上は『割安』に見えたとしても、絶対的な価格そのものは新築の方が圧倒的に高額です」。

つまり、実需(自分が住むため)として家を探している一般の購入者にとって、「新築がお買い得だから新築にしよう」と簡単にシフトできるような状況ではないのが現実です。

◾️異常相場で勝つ!「買い方の絶対条件」とは
このような「中古も割高、新築も高額で品薄」という八方塞がりの市場において、私たち購入者はどう動くべきなのでしょうか。山本さんをはじめとする3名は、買い方の絶対条件として以下のポイントを挙げます。