愛子さま 雅子さまからは「思い出の服」を借りられ…欧州ご訪問中の天皇陛下から届いた「助言メール」
「素敵なデザインですね」
天皇陛下と雅子さまのご成婚を記念した写真の前で、目を細めながらこう述べられた愛子さま。6月25日、東京都内で開かれていた「生誕100年 森英恵 ヴァイタル・タイプ」を鑑賞された。
2022年に亡くなった森さんは、雅子さまがご成婚時にお召しになったローブ・デコルテも手がけた世界的なデザイナーだ。この日、愛子さまがお召しになったのは、白い胸元のリボンが特徴的なレモンイエローのセットアップ。森さんがデザインし、雅子さまがお持ちになっていた一着だという。
「会場にはオートクチュールのドレスや資料など約400点が並び、愛子さまは顔を近づけ、熱心にご覧になっていました。この日は朝9時前には日本赤十字社(以下、日赤)に出勤し、いったん御所に帰って雅子さまのセットアップにお召し替えされたうえで、会場にお越しになっていたようでした」(皇室担当記者)
日赤でのご勤務も3年目。すっかり職場になじみ、日々懸命に業務に勤しまれていると、日赤関係者は明かしつつ、こう続ける。
「平日は基本的に毎日出勤されています。また公務が午前中にあれば午後にご出勤というように、半休を使うような形でいらっしゃるので、丸一日お休みになることは少ないと聞いています。一生懸命なお仕事ぶりで、誰とでも分け隔てなくお話しされるところも評判ですよ」
日赤でのお仕事だけではなく、愛子さまは天皇家にとって大切なご公務にも臨まれている。天皇家に近い宮内庁関係者は、何げない一幕にも、ご家族の絆の強さが表れていると話す。
「雅子さまのセットアップを愛子さまが借り受けられていたのも、ご家族の仲むつまじさを象徴しているといえます。また森英恵さんの企画展にお成りになったのは、愛子さまが強く希望されていたためとも伺っています。
6月22日に出席された日本フィルハーモニー交響楽団の創立70周年記念特別演奏会にも、“上皇ご夫妻が長年交流されてきた楽団と皇室との絆を守る”という両陛下のお気持ちを受け、愛子さまが“名代”として臨まれました。
この際、愛子さまは楽団の説明役に、『父から、フルートの独奏が後半にあるから聞き逃さないようにと言われました』とおっしゃっていたそうです。こうした一面からも、ご公務に際して両陛下と愛子さまがきめ細かくコミュニケーションを重ねながら、ご準備されていることが伝わります」
■SNSではなくメールでやり取りを
両陛下がオランダ、ベルギーご滞在中も、お三方で連絡を取り合っていることを陛下が明かされている。
「オランダ国王夫妻主催の晩餐会での陛下のスピーチで、20年前にご一家で静養された思い出について述べつつ、愛子さまが餌を上げられていた黒鳥や、上皇ご夫妻が寄贈した鯉と再会したことを明かされています。そして陛下はそのことを愛子さまにお伝えになり、『非常に驚き、とても感動していると言っておりました』とおっしゃられたのです」(前出・皇室担当記者)
日本と遠く離れた欧州にあっても、両陛下と愛子さまはお考えやお気持ちを通い合わされていた。
「オランダ、ベルギーでは、両国の国王夫妻のほか、愛子さまと同世代の王女たちから、愛子さまの近況について両陛下が数多く質問され、伝言も預かられたそうです。
そうした内容も、両陛下は愛子さまにお伝えになったはずでしょう。お三方はSNSをお使いになっておりませんので、メールでのやり取りをされていたようです。愛子さまも日フィルや森英恵さんの回顧展に臨むにあたり、両陛下にさまざまなことを伺っていたそうです」(前出・宮内庁関係者)
「愛子天皇」の待望論が高まっている昨今。天皇ご一家のような日常のコミュニケーションの積み重ねは、帝王教育で重要な位置を占めてきたと、皇室研究家で神道学者の高森明勅さんは指摘する。
「これまでの歴史を振り返ると、皇位継承の半数は直系継承で、それ以外でも天皇の子が継承したケースがほとんどです。
愛子さまに対するご声望の高さは、登校不安などをご一家で見事に乗り越えたことなど、ご成長の過程を国民がシンパシーをもって共有していることが大きいといえます。
現代においては、日常のご生活の中で、天皇のなさりようを側でご覧になり、感化や薫陶を受けることが理想だと考えられます。
天皇陛下や愛子さまのように、日々の生活で自然に帝王教育を受けながらお育ちになることは、国民にとっても、自然な皇位継承の形として受け入れやすいのです」
だが「愛子天皇」の実現とは逆に、皇位継承のあり方はこれまで議論されていなかったにもかかわらず、政府の皇室典範改正案には“養子に生まれた男子は皇位継承資格を持つ”という内容が盛り込まれることになった。皇統は男系男子に限るという高市政権の保守色が鮮明に打ち出されたのだ。
「今国会中の改正に向け、政府は改正案を閣議決定、7月初旬には国会に上程されます。女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持する案については、与野党もおおむね合意し、メディア各社の世論調査からも理解を示す国民が多い結果が出ています。
しかし、旧宮家の男系男子を養子縁組で皇族に復帰させる案については、反対が上回る調査結果も出ています。成立を急ぐ政府・与党の姿勢には野党は猛反発しており、『立法府の総意』の正当性に疑問を抱く国民も少なくありません」(前出・皇室担当記者)
■次世代への影響も憂慮される陛下
だが国会は自民党ら与党が圧倒的に優位だ。保守派の勢いは止まらない。
「麻生太郎・自民党副総裁を筆頭に、多くの保守派の政治家は“養子案こそ優先”というスタンスを崩さず、その主張が改正案に盛り込まれています。国会の情勢からして、このまま養子案を盛り込んだ改正皇室典範が成立することは濃厚です。ただ各宮家や宮内庁内、旧宮家側にも養子案には否定的な向きが多く、実際に縁組が成立するとは思えません」(前出・宮内庁関係者)
なによりも陛下が、異例の形でお考えを示されたことも注目されている。オランダ、ベルギーご訪問に際しての記者会見で、
「国民の皆さんの理解が得られるものとなることを望んでおります」
とおっしゃったのだ。前出の宮内庁関係者はこう続ける。
「昭和、平成、令和と築き上げてきた象徴天皇のあり方や、国民に寄り添い苦楽を共にするという皇室のご活動が、養子案と両立するのかというお考えが背景にあったと拝察しています。
オランダ、ベルギー歴訪中も、“次世代への交流の継承”を端々でおっしゃっていたことも印象的です。政府や国会の議論が、愛子さまや佳子さま、悠仁さまらのご将来にどういった影響を及ぼすのか、ご懸念を抱いていらっしゃるようにもお見受けします」
そんな状況下でも、愛子さまに天皇としてのあり方を、御身をもって示され続ける陛下。
21年前の2005年、お誕生日に際しての記者会見で、次のように述べられたことがある。
「愛子の養育方針ですが、愛子にはどのような立場に将来なるにせよ、一人の人間として立派に育ってほしいと願っております」
小泉政権下では、女性天皇・女系天皇を容認する皇室典範改正が実現直前まで議論された。その後、悠仁さまのご誕生、眞子さんの結婚騒動、そして特別法による上皇さまの退位と、皇室は激動の歴史を刻んできた。
今も、愛子さまのご将来は定まらないままだ。しかし陛下は不屈のご意志で、愛子さまへ「天皇のあり方を伝える教育」を、これからも授け続けられるのだろう。

