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先月末、日米財務当局が協調して為替介入を行ったことを、片山財務相が3日朝、明らかにしました。経済部・財務省担当の児玉夏穂記者が解説します。

■単独介入では円安の流れ止まらず

――円安の流れがずっと続いていた

円相場の動きを表したグラフでは、急に下がっている部分があります。このタイミングで、政府・日銀による11兆円を超える為替介入が行われました。

しかし、その後も円安は進みつづけ、7月下旬にはおよそ39年7か月ぶりとなる1ドル=163円台後半まで円安が進みました。

そのようななかで、アメリカ東部時間の先月31日に、日本だけでなく、アメリカの財務当局と一緒に、円買いの協調介入が行われたということです。

――前回は日本単独で介入、今回はなぜアメリカと協調介入

単独介入では、円安の流れは止まらず、およそ1か月半でこの時の介入の効果はなくなってしまいました。

円安が是正されるどころか、さらに進む状況となり単独介入では円安を止められないと、協調介入に踏み切ったとみられます。

■「日本政府の財政方針を受け入れているわけではない」

――アメリカはなぜ日本のために動いた

トランプ大統領は「友情の証しだ」と話していましたが、本音ではそうではないようです。

アメリカ政治に詳しい小谷哲男教授は、「実際には、アメリカの利益を守るための行動で、決して今の日本政府の財政方針を受け入れているわけではない」と話します。

高市政権の掲げる「責任ある積極財政」のもと、今後もさらに円安が進むとして、「日本国債の暴落が飛び火して、アメリカの金利がさらに上がってしまわないよう、アメリカは、中間選挙まで3か月となるこのタイミングで協調介入した」としています。

円安是正のカギは財政悪化の懸念払拭

小谷さんは「今後、高市政権の財政・金融政策への懸念が直接、アメリカから出てくることもあり得る」とも話しています。

高市政権では、成長投資や消費減税など、多額の財源を必要とする財政政策を今後、行おうとしています。

具体的な財源を示すことが、市場の信認につながりますが、財務省幹部からは「現段階でなかなか具体的な財源を示すことは難しく、年末にかけての予算編成作業で確保するしかない」と見通しの厳しさをにじませる声もあります。

為替介入は、あくまで一時的な「火消し」にすぎず、根本的な円安要因の解決にはなっていません。

マーケットに広がる財政悪化の懸念を今後どのように払拭していくのかが、本来の円安是正のカギとなります。