高血圧治療の新たな希望「腎デナベーション」が受けられる日本全国38か所の専門施設の名前
クスリか生活習慣の改善か、あるいはその両方か―限られた選択肢しかなかった高血圧治療に、第三の「奥の手」が現れた。その実力とは。
【前編を読む】高血圧に悩む人にとって「希望の光」全く新しい治療法・腎デナベーションをご存じですか
専門性の高いスタッフが施術
腎デナベーションが画期的な治療法であることは間違いないが、それゆえに実施されている病院も限られている。すでに治療がスタートしているのは、日本全国38ヵ所の病院のみ(6月1日時点)。日本高血圧学会、日本心血管インターベンション治療学会、日本循環器学会という高血圧治療に関わる3つの学会が集まった、「日本腎デナベーション協議会」が認めた「実施施設」に限定される。
「実施施設に認定されるには、3学会が認定する専門医が所属していることに加えて、看護師や薬剤師、管理栄養士から成るチームを作らなくてはいけません。さらに手技を担当する医師やチームの薬剤師は、さまざまな講習を受ける必要がある。つまり認定された病院には、専門性が高いスタッフがそろっているというわけです」(前出の中村氏)
今すぐ治療を受けられる病院は上の表にまとめたが、これからさらに増える予定だ。
ただし腎デナベーションを受けたからといって、高血圧と完全に縁を切れるわけではない。基本的には治療後も、血圧のクスリを飲み続けなければならないからだ。
血圧のクスリと「サヨナラ」できるのか
「腎デナベーションの効果は、あくまでも血圧を10〜20mmHgほど下げること。クスリを3種類飲んで160mmHgだった人が腎デナベーションで140mmHgに下がったとしても、クスリをやめれば、また160mmHgまで上がってしまうかもしれません。あくまでも血圧のクスリが効きにくい高血圧の患者さんだけが受けられる、『奥の手』とも言うべき治療なのです」(前出の滝内氏)
ただし若い人が受けた場合、降圧剤を減らせる可能性も決してゼロではない。
「まだ長期的なデータが出そろっていないので確たることは言えませんが、たとえば40歳の時点ですでに血圧が高く、降圧剤をたくさん飲んでいる患者さんが腎デナベーションを受ければ、血圧のクスリの量、もしくは種類が減る可能性も考えられます。手術を受けずに80歳までたくさんの降圧剤を飲み続ける場合と比較すれば、トータルの医療費を削減する効果も期待できるでしょう」(前出の廣畑氏)
医学の発展は日進月歩だ。この先も研究が進めば、さまざまな新しい治療法が生まれることだろう。
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「週刊現代」2026年6月22日号より
