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 女優の石原さとみ(37)が16日、東京・新宿区の新宿ピカデリーで行われた映画「ミッシング」の「完成披露試写会」に出席した。石原が映画主演を務めるのは、今作が出産後初めてとなる。

 中村倫也、青木崇高、森優作、小野花梨、細川岳、吉田恵輔監督も登場した。

 清楚感漂う小花柄のワンピースを身にまとい登場した石原。紹介を受けると「石原さとみです」と自己紹介をすると同時に、目に涙を浮かべ、声を震わせながら「本当に幸せだと思います。この作品は私の夢がかなった作品です」と感極まる場面も。

 吉田監督の作品に出るのが長年の夢。「7年前に今のままじゃいけない。“変わりたい。自分を壊してほしい”」と変わるきっかっけを探していた石原は、「私を変えてくれる人は誰だと思ったときに、この人だったら私を変えてくれる」と直感で感じたという。

 吉田監督の作品に出たい一心で「人づてに吉田さんを知りませんかと直談判した」石原を一度断った吉田監督は「すみません、苦手ですって言って…。石原さん、“華”があるから。僕の映画って地味な、下町とか郊外が舞台なことが多いんだけど、石原さんは港区臭が凄くてごめんなさい」と本音を明かし、会場は笑いに包まれた。

 2022年の出産後初めて、1年9ヶ月ぶりの映画主役を務めた。

 出産をへて母となった石原は「大切なものを失うかもしれない、そう思うと脚本を読むのが怖かった」と語るほど、失踪した娘を探す主人公・沙緒里に共感。監督や共演者も驚愕する表現力で、出口のない迷路をさまよい続ける母親を演じきった。

 今作は、とある日愛する娘が失踪し、出口のない暗闇に突き落とされた家族が、どうにもできない現実との間でもがき苦しみながらも、その中で光を見つけていく、限りなく哀しくて、愛しくて、優しい物語。5月17日より全国公開となる。