令和の時代の新生『スーパーマン』は“悩める青年”でしたが、続く新生『スーパーガール』のキャラクターやいかに? 話題の一方で興行不振も囁かれる本作ですが、百聞は一見にしかず。さっそく調査に行って来ました!

【画像】酔ってゲロを吐く新ヒロイン…『スーパーガール』の画像を見る

今週のターゲット『スーパーガール』

〈あらすじ・概要〉昨年夏公開の『スーパーマン』に続く新生DCユニバース作品。スーパーマンのいとこで、愛犬クリプトと暮らすカーラ・ゾー=エル(ミリー・オールコック)は、愛犬の命を救うために宇宙へ飛び立つ。家族を奪われた少女や賞金稼ぎロボ(ジェイソン・モモア)と共に壮大な戦いに身を投じる。109分。公開中。


映画『スーパーガール』

◆ ◆ ◆

 あのスーパーマンに、いとこがいるって知ってました? しかも性格は正反対。正義について真面目に悩む優等生の彼に対して、彼女ときたら、酒をあおってやさぐれ、酔っ払った末に盛大にゲロまで吐く始末。あ、あまりの衝撃に話が先に行きすぎました(笑)。

 本作『スーパーガール』は、昨年公開されたリブート版『スーパーマン』に続くDCスタジオによる新シリーズ第2弾。同作のラストにちょこっと登場した、スーパーガールこといとこのカーラが主人公という話題作です。が、どうも興行的には苦戦しているとの噂。理由を探るべく、TOHOシネマズ六本木ヒルズに乗り込みました。

 ネットの口コミによれば、まずカーラを演じるミリー・オールコックの是非があるとか。確かに、いわゆるアメコミ映画でおなじみのセクシーグラマラス美女というタイプではありません。キャラクターも前述のとおりで、全然、“清く正しく美しい”ヒロインじゃない! 確信犯とはいえ、好みは分かれそうだな〜と思って見始めたのですが、なかなかどうして、実際に動いて喋って暴れ始めると、これが実にチャーミング!

 そんな彼女以上に暴れまくるのが、唯一の心の拠りどころ、スーパードッグのクリプトです。この愛犬が謎の敵クレムの毒に侵されてしまったから、さあ大変。解毒剤を求めてカーラの旅が始まります。そう、地球の危機でも人類の存亡でもなく、「うちの犬を助けたい!」という極めて個人的な動機で宇宙の果てへ――。愛犬家ならずともクリプトの愛らしさを見れば納得かも。

 魅力的な登場人物はもう一人。ともに旅をすることになる賞金稼ぎのロボ(ジェイソン・モモア)に触れずにはおられません。だって、その姿を見た瞬間から、「KISSじゃん!」と心の中で盛大にツッコミ。ド派手なメイク、ムキムキの肉体、暑苦しいほどの暴れっぷり。いい!(笑)

 そのアクションシーンも、CGを駆使した光線の撃ち合い以上に、殴る、蹴る、投げ飛ばすという泥臭い肉弾戦が中心。それいけ、スーパーガール! また、壮大ながら風呂敷を広げすぎないストーリーにも好感。余計な色恋エピソードもなし。……あれ? 結果的に悪くないんじゃ?

 “完璧じゃない”等身大の今どきヒロインを描く新しいアメコミ映画としてほどよい塩梅。なんてのは、ちょっと優等生すぎるまとめですかね。

(映画スキオ/週刊文春 2026年7月23日号)