【清水 芽々】ママ友の家から盗んだことも…!結婚から20年以上「妻の盗癖」に苦しみ続ける夫、それでも離婚を選択しない「意外な理由」

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前編記事『「妻の万引きグセ」に悩む夫…!近所から白い目で見られ、引っ越しを余儀なくされた「衝撃の事件」』より続く。

万引きの次は置き引き

茨城県在住の廣澤綾子さん(仮名・52歳)は裕福な家庭で甘やかされて育った。望めば何でも買い与えられてきた彼女は、「欲しいものが我慢できない」性格のまま大人になった。

義両親が会社を親族に譲り渡したことをきっかけに、実家からの資金援助もなくなったが、綾子さんの物欲は止まらなかった。やがて彼女は万引きをするようになる。それが地域で知れ渡り、引っ越しを余儀なくされた廣澤さん一家。しかし、引っ越し先でも綾子さんの盗癖は変わらなかった。

夫の秀人さん(仮名・51歳)が語る。

「綾子は僕に内緒でクレジットカードを作り、それを使っていました」(以下、「」内は秀人さん)

だが、綾子さんの銀行口座にお金はない。

「そこで綾子は置き引きをするようになったんです」

綾子さんは、イベント会場や公民館など、人が集まりそうなところに毎日足を運び、持ち主が目を離した隙や置き忘れたバッグ、財布などを盗んでいた。

「現金以外はすべて捨てていたようです。バッグなども細かく切り刻んでゴミに出していたと聞きました」

そんな綾子さんの悪事がバレたのは引っ越して2年が過ぎた頃だった。

「子どもの学校の運動会があったんです。綾子はそこでもレジャーシートの上に置きっぱなしになっていたバッグを盗みました。それをたまたま通りがかった児童が目撃していて、持ち主に伝え、綾子が追及されたんです」

「物騒だと思ったから、一旦預かり、先生に届けるつもりが忘れていた」

綾子さんのそんな言い訳が通り、どうにか無罪放免となった。しかし、「転入してきたよそ者」ということもあってか、周りから不審な目で見られるようになった。

ママ友の家でも窃盗

その後も、綾子さんの盗癖は治らなかった。

「公園でゲートボールをしていた高齢者のバッグを盗みました。すぐに取り押さえられたのですが、近くで子どもを遊ばせていた私が騒ぎに気づいて駆けつけ、『妻は病気なんです』と土下座をしました。泣きながら一緒に謝る子どもたちに免じて、警察沙汰にはなりませんでしたが、妻と揉めていたご婦人が転倒してケガをされたので、治療費と慰謝料として100万円払うことになりました」

この100万円という金額は相手方の家族が要求した金額だったそうだ。

「破格ですよね。まあ、口止め料も入っていたんだと思います」

この件がきっかけとなり、綾子さんは「引っ越ししたい」と言い出すようになる。

「母親の盗癖にうすうす気づいていた子どもたちも賛成したので、また転居することになりました」

転居先のマンションではママ友を作り、毎日楽しそうにしていたという綾子さんだが、ここでもまたやらかした。

「ママ友の家に行った時に、ブランド品のバッグと腕時計を盗んだんです。どちらも綾子が以前から欲しがっていたものでした」

すぐに綾子さんが疑われ、ママ友が家にやって来た。

「変な言いがかりは止めてください」と突っぱねる綾子さんだったが、あろうことか、綾子さんの子どもが証拠品を持って部屋の奥から登場する。

「もしかして、これですか?」

ママ友が訪ねて来てすぐに子どもはピンと来たようで、綾子さんのクローゼットを漁って見覚えのないバッグを見つけ、その中に同じく見覚えのない腕時計が放り込んであるのを見つけたのだった。

「綾子が泣きながら部屋に籠ってしまったので、私と子どもたちでママ友には謝罪しました。『母は病気なんです』と泣き崩れる子どもを目の当たりにしたいせいか、ママ友は窃盗被害については『なかったことにする』と言ってくれたうえで『奥様はきちんと治療したほうがいいですよ』と言い残して行きました」

それでも離婚しない理由

ちなみに綾子さんはこれまでにカウンセリングも受けているし、心療内科に受診もしている。

「しかし、どれも解決には至りませんでした。買い物依存症や発達障害の可能性を指摘されましたが、どれも的外れな気がしました」

ママ友の事件はすぐに噂が広まり、一家は地域から孤立。綾子さんの子どもは二人とも不登校になり、またもや転居を余儀なくされる。

「この転居をきっかけに子どもたちは綾子の実家で暮らすことになりました。母親と一緒にいたくないという子どもたちの希望です。転居に伴って転職を繰り返したことで私は非正規雇用となりました」

現在は小さな借家で暮らしている廣澤さん夫婦。

「子どもたちから見捨てられたことがこたえたようで、綾子の盗癖は治まっています。ただ、物欲は抑えきれないようで、1日中ネットショッピングをしています。といっても欲しい品物はカートに入れるだけで会計はしていません。今のところは、それで綾子の気は済んでるみたいです」

結婚して26年目を迎えるふたり。紆余曲折がありながらも、秀人さんは「離婚は考えたことがない」という。

「理由のひとつは学生時代、綾子におんぶに抱っこだったからです。私も綾子の実家の財力に甘えていたわけですからね。その贖罪みたいな気持ちがあります。あとは義両親が不憫だからですね。義両親からは何度も『私たちの育て方が悪かったせいで迷惑をかけて申し訳ない』と頭を下げられました。そういったことを鑑みて、綾子を見捨てることはできなかった」

1番上の子どもは大学生になったそうだが、驚くことに学費はすべて自身の貯金から出しているという。

「うちの子どもたちはふたりとも、小学校時代からお年玉やお祝い、お小遣いなどをほとんど貯金していましたし、本当に必要なものしか欲しがりませんでした。今は下の子も進学費用のためにアルバイトをしているみたいです」

取材時、途中から綾子さんも同席した。ほとんど口を開くことはなかったが、最後に「子どもたちが私を反面教師にしてくれて良かったです」とだけ話した。その姿には反省の様子が見て取れた。「足るを知る」ことはいつの時代も大切なのである。

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