TBS NEWS DIG Powered by JNN

写真拡大

今週はサッカーワールドカップの決勝進出をかけた戦いが佳境でしたが、様々な思いで母国のチームを応援した人たちがいます。
敵地・アメリカに乗り込み、まさに完全アウェイの戦いを強いられたのが、イランの人たちでした。

【写真を見る】トランプ氏「イランが間違ってる、イランが間違ってる、イランが間違ってるんだ!」

「平和になってほしい」W杯を見守るイラン人たちの思い

ワールドカップを共に観戦しようと集まったのは、日本に住むイラン人たち。文字通りの「敵地」アメリカで戦う選手たちを応援します。

決勝トーナメント進出をかけた試合が引き分けに終わり、少しがっかりした様子ですが…

ーーこのタイミングでアメリカで頑張っている選手たちに対してはどう思う?

日本に住むイラン人
「イランの外側も内側も色々プレッシャーがかかっています。その中でこれだけ頑張れるってすごいと思う。サッカーも政治もみんな早めに平和になってほしいですね」

日本に住むイラン人
「(今は)戦争は戦争だけど、国民を喜ばせるために頑張ったと思います。トランプ大統領がイランの政治家と握手すれば世界から戦争がなくなる。それが私たちの願いです」

米・イラン「戦争終結」への初協議 トランプ氏「成果」協調も…

そのトランプ大統領は6月23日、「世界は安全になった」とアピール。ようやく署名にこぎつけた14項目の「覚書」をもとに成果を強調します。

トランプ大統領(23日)
「1900万バレルの石油がホルムズ海峡を通過した。海峡の歴史上で最大だ。原油価格は急落している」

ところが25日には、ホルムズ海峡を通過しようとした貨物船が攻撃を受けたのです。

戦闘終結に向けた協議が始まった矢先、何が起きているのでしょうか。

21日に初めて開かれた協議も、冒頭から不穏な空気が...

先に姿を見せたアメリカのバンス副大統領は、仲介国パキスタンの首相とにこやかに握手。

しかし、その後に現れたイランのアラグチ外相は、挨拶をかわした直後に引き返してしまいます。

記者
「何があったんですか」

アラグチ外相
「...」

イラン側の報道によれば、握手や写真撮影が予定されていたため、それを拒否したのだといいます。

協議の進展をアピールしたいトランプ政権と、その演出に乗りたくないイラン…というのが、双方の思惑でしょうか。

そして最大の焦点、「核問題」をめぐっても、トランプ政権の“誤算”ともいえる状況が露わになったのです。

バンス副大統領
「イランがIAEA(国際原子力機関)査察官を受け入れることに合意した。アメリカ国民にとって非常に大きな節目だ」

イランが核査察を受け入れたとアピールした直後、イラン側は…

バガイ報道官
「協議ではアメリカが一般的な立場を表明しただけで、核問題は議論していない」

どちらが正しいのでしょうか。

「核問題」の入口で誤算か トランプ氏の思惑通りに行かない協議 

かつてイランは、オバマ政権時代に結んだ「核合意」に基づき、IAEA(国際原子力機関)による核施設の査察を受け入れていました。

ところが、第1次トランプ政権が、この「核合意」から一方的に離脱。

イランはこれに対抗する形で査察の受け入れを徐々に制限し、2025年にアメリカが核施設を空爆して以降は拒否しているのです。

そんななか、2026年2月に始めたイラン攻撃。攻撃の大義も「核問題」でした。

トランプ大統領(4月)
「イランが核兵器を持つことを決して許さない」

成果をアピールしたいトランプ大統領ですが、「査察の受け入れ」という入り口からつまづいた形。

トランプ大統領
「イランが間違ってる、イランが間違ってる、イランが間違ってるんだ!彼らが正しいというなら、今すぐ協議を中止する」

思惑通りに運ばない協議に苛立つトランプ氏。

攻撃の応酬への逆戻りも懸念されるなか、議会上院では、イラン攻撃を停止し、米軍の撤収を求める決議案が、賛成多数で可決。

共和党からも造反が出たことで、「党内でトランプ氏への不満が高まっている」と報じられています。

双方の国民が望まない戦争は終わるのでしょうか。